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皆さんこんにちは。
大切なことなのでしつこく言いますけど、単独死(自殺・病死・事故死など)偽装とセットでなければ密室トリックには何の意味もないと思う伊達あずさです。
意味がないどころか、トリックを仕掛ける際に余計な証拠を残してしまったり、時間を掛けた分だけ誰かに見つかるリスクが高まるわけですから、犯人にとってはデメリットしかないのです。
この辺について、ここから納得のいくような説明がなされることを期待したいものです。

では、京本邸茶室の襖を交換したという表具屋さんへ。

主人「なんでしゃろ」
こんにちは。京本さんのところで起こっている連続殺人事件について調べさせて頂いている伊達あずさといいます。
実は、京本さんのところの女中さんから、こちらで京本さんの茶室の襖を取り換えたとお聞きして伺わせて頂きました。こちらに取り換える前の襖がまだ残っていたりしませんか?
主人「へえ、京本さんとこの襖。まだ張り替えんと置いてまっせ。そこにあるのがそうどすけど。この襖が何か?」
ちょっと失礼させて頂きますね。
襖紙を剥がしてみると、中の桟が切り取ってあり、大きく穴があいていました。
キャサリン「やっぱり、私の思った通りだわ!」
狩矢「いやあ、驚きましたね。これで沢田を殺人罪で逮捕できます。どうもご協力ありがとうございました」
そういって狩矢さんは府警本部へと戻っていったけど・・・何故、襖の桟が切り取られていたからといって殺人罪で逮捕できることになるの!?
仮にこの襖を調べることで、沢田さんに繋がる何かしらの物的証拠が出て来たとしても、球美さん殺しとの因果関係について証明できるわけではありません。例えば、事件より前にうっかりこの襖を壊してしまい、秋鳳さんに内緒でこっそり自分で修理したけど、その後、球美さんの事件が発生したので、その機に乗じて表具屋さんに直してもらおうと思っただけだなどと言い訳されたらどうするつもりなの?
キャサリン「これでやっと事件は解決ね」
一体どの辺が解決したのよ。球美さんと満男さん殺しに沢田さんが関わっていそうな気配を掴めただけで、何ひとつとして沢田さんが犯人であるという証拠はないのですけど。それに愛子さん殺しの件はどうなったの?っていうか、キャサリンさんは愛子さんの仇討ちが目的なんじゃなかったの!?!?
キャサリン「ねえ、すこし、散歩でもしましょう。どこか静かなところへ・・・」
え、まさかこのままエンディングに行くつもりじゃないよね!?

キャサリン「ああ、綺麗だわ!」

キャサリン「結局、沢田が本当に殺したかったのは球美さんだけだった。それも、使い込みの事実を握られたということだけで・・・華道大会を巡る争いのように見せれば自分に容疑が掛からない。沢田はそう考えて綿密に殺人計画を立てた。初めに愛子さんを殺し、続いて球美さんを殺す。そうすれば静江さんに容疑がかかる。でも、満男さんに犯行を見られた。満男さんを殺し、それを静江さんの犯行と見せかけるために、アリバイ工作をして、現場に花を生ける細工までした。でも、それが命取りになったのね。花の数から、静江さんが現場に行かなかったことを証明できたのだから。ともかく、静江さんが無事で良かったわ。きっと、今度の華道大会では静江さんの素晴らしい作品を見ることができると思うの。自然な景色の中のこの花にも負けないような・・・ああ、光が零れ落ちてくるようだわ。もうすぐ春ね・・・」
・・・終わっちゃったんですけど。まさか、終わり予想すらする間もなく終わってしまうとは・・・
何なのこの打ち切りエンドみたいな終わり方。犯人を決定づけるような証拠が挙がったわけでもなく、とりあえず犯人っぽい人を別件で逮捕できそうだから後は全部警察にお任せとか、前作よりも演出が酷くなってる!?
それを抜きにしても、ここまでのシナリオすら無茶苦茶過ぎて・・・
そもそも、沢田さんがした横領の手口があまりに稚拙すぎやしませんか?あんなの球美さんに見つからなかったとしても、京本家の誰かが記帳したらすぐにばれちゃいますよね?そんな一瞬の責任逃れのために、無関係な愛子さんまで殺す!?
そりゃ、球美さんが強請ってきたから突発的に殺害しちゃった・・・とかであれば、冷静な判断が出来ない状態だったのかもしれないと歩み寄ることもできますけど、沢田さんは球美さんを殺すにあたって、先に無関係な愛子さんを殺害しちゃうほど冷静(計画的)だったわけでしょ?ほんと、良くその性格で今の歳まで何の犯罪も犯さずに生きてこられましたね。本当に愛子さんが初めてなの?既に何人か殺している人間の発想ですよ。
確かに世の中には常人が理解できないようなとんでもない理由で簡単に人を殺してしまう異常者だっているのでしょうけど、物語にそういった異常者を出しちゃうと殺害動機を推理できなくなっちゃうのですよ。だって、そこには論理性なんてないんだもん。それって推理ものとしては致命的なんじゃないの?何かもう沢田さんの発想自体がサスペンスですよ。
まあ、推理ものとしてはどうかと思うけど、百歩譲って沢田さんが常軌を逸したサイコパスだったことは頑張って呑み込むとしましょう。
だとしたら何故、沢田さんは球美さんを殺す際に密室トリックなんて仕掛けたの?沢田さんの目的は球美さん殺しの罪を静江さんに着せることだったはずですよね?つまり、球美さんは他殺でなきゃだめなんだから、殺害現場を密室にする理由なんてどこにもないのですよ。
大体、あの密室トリックを完成させるには、球美さんの遺体が発見された後で、沢田さんが茶室で1人きりにならなきゃならないのですよ?しかも、唯一の出入り口である襖を閉めた状態で、襖紙まで貼り替えなきゃなりません。奇跡的に襖紙の貼り替え作業が誰にもバレず万事うまくいったとしても、沢田さんが不自然に茶室で1人きりになったという事実は消せませんから、結局は沢田さんに疑いの目が向けられてしまいます。事実、私はその時から沢田さんに疑いの目を向けちゃってますからね。
というか、殺害現場で人目を気にせずフリーになれるなら、静江さんに疑いの目が向くような偽装工作をしなよ!!!
更に茶室に続く足跡を消した件ですよ・・・
球美さんが何の疑いもなく渡した板の上を歩いてくれる程度の強度の板ともなれば、少なく見積もっても板には60kg程度の重量が必要になっちゃうのですよ。しかも、長さが3mもあって、重さが60kgもある板を華道大会の出品者が発表された普段よりも人目の多い時に、誰にも見つからないようひっそりと茶室と母屋の間に架け、更に帰りにはそれを痕跡なく片付ける(むしろ、片付ける時の方が大変!)わけですから、それはもう相当な力持ちでなければなりません。そんな力持ちの沢田さんも板の上を渡るわけですからね。もっと強度が必要になっちゃいますよ。だって、私、板の上を渡る人の体重を45kg(球美さんの体重を想定した)として計算しちゃいましたからね。可能な限り板の重さ減らそうとかなり軽めに想定したけど、男性かつ力持ちの沢田さんが45kg以下ってことはないだろうな・・・
それらを何とかクリアしたとしても、これらのトリックによって静江さんに球美さん殺しの疑惑が向けられるような要素は一切ありません!いやむしろ、より一層、沢田さんが疑われるだけなんじゃないの?実際、このメリット皆無の密室トリックを実行したことで、満男さんに見つかっちゃってますからね。
密室トリックに関しては意味不明でしたけど、アリバイトリックに関して言えば、一応、沢田さんにとってメリットのあるトリックになっていたと思います。(警察が定石通り、沢田さんの家の通話記録を調べていれば、推理すら必要なくすぐにばれてしまう程度の浅はかなものではあったけど)
前作では、被害者の死亡推定時刻でもなんでもない、意味不明な時間にアリバイ(?)トリックが仕掛けられちゃってましたからね。あれに比べれば全然マシです。
ただ、二作続けてこの出来となると、TAITOさんがやらかしちゃっているわけではないのかも。まあ、それ以上は言いますまい・・・
次作も青酸カリ縛りとなっていることを期待しつつ「山村美紗サスペンス 京都花の密室殺人事件」これにて終了。

何故、三年堂の主人や沢田さんの友人のかとうさんにすらクローズアップ画像があるのに、犯人の沢田さんにはないのよ・・・もしかすると、TAITOさん(DISCOさん?)にとっても、(悪い意味で)意外な犯人だったのかもしれませんね。
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Studio POPPOのプログラム兼システム担当です。
ウォーキング・デッド大好き!ダリルかっこいいよっ!主食はキノコです。





