プロジェクト・アルマナックを観た感想と評価:映画考察

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皆さんこんにちは!
何となくパッケージから超能力ものかと勘違いして今回の作品を借りてしまった伊達あずさです。
まあ・・・別に超能力ものが観たかったわけでもないのですが、何となく昔見たHeroes(海外ドラマ)を思い出して懐かしくなったのです。

さて、そんな今回紹介する映画は・・・
プロジェクト・アルマナック(Project Almanac)」です。

いつもの様に作品情報から。

プロジェクト・アルマナック
原題:Project Almanac
ジャンル:SF
製作国:アメリカ
公開年:2015年
監督:ディーン・イスレイライト
概要:17歳の主人公デヴィットはMIT(マサチューセッツ工科大学)に合格する程の優秀な技術者だった。しかし、奨学金の全額申請は通らず、一部支給にとどまった。幼いころに父が死去していたこと等で、家が裕福ではないデヴィットは残りの学費を捻出することができず苦悩することに。そんな中、屋根裏部屋で父のビデオカメラを見つける。ビデオカメラにはデヴィットが幼少期の誕生日会が記録されていた。何の変哲もないただの懐かしい映像だったはずが、デヴィットはその映像の中に不可解なものを見つける。その映像の中には何故か「現在のデヴィットの姿」が映っていたのだ・・・

「超能力もの」ではなく「タイムスリップもの」でした。
何で私超能力ものだとおもったんでしょうね・・・なんか、少年達が超能力に目覚めて戦うお話だと何故か思い込んでました。
何で私がそんな思い違いをしたのかは全くの謎ですが、タイムスリップものも好きですし、結果オーライです!

しかもこれ、「アルマゲドン」や「トランスフォーマー」シリーズで有名な「マイケル・ベイ」監督が制作に携わっているそうです。
一見すると低予算映画っぽいのに、そんな大物が絡んでいるのですね。
しかも、監督が監督としてではなく、制作に携わるっていうのはどういうことなんでしょうね。
私には正直そのシステムが良くわかりません。
まあ、もともと監督に興味が無い私にはどうでもいいことですけど!
そんな、「プロジェクト・アルマナック」に対するおすすめ度は・・・

おすすめ度(5段階):★★★

最近「★★★」の評価が多いような気がしますね。
映画考察を始めたばかりの頃は「★」とか「★★」ばっかりだったので、少しは私の「パッケージから映画を見る目」も養われてきたのでしょうか。
とは言え、私にはちょっと退屈な映画だったのですよね。
私は映画に非日常的なものを求めがちなので、日常的な出来事を描いた作品というのはちょっと苦手なのです。
この作品はSFというジャンルに属しており、タイムスリップなんていう超常的な武器すらあるのに、何となく日常感溢れるお話なのですよね。
若者達の青春ストーリーみたいな。
なので、私にはちょっと退屈だったのです。

それと「POV(Point of View Shot)形式」の映画って苦手なんですよね。
POV形式で一世を風靡した「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」よりは遥かに見やすいですけど。
でも、私には合わなかったというだけのことで、比較的良作の部類だとは思います!
そういった点を踏まえでこの評価になりました。

ここからはネタバレを含みますので、これから観る予定がある人は「プロジェクト・アルマナック」を見終えてからにしてくださいね!

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<以下ネタバレを含みます>

登場人物

主人公:デヴィット
主人公の妹:クリスティーナ
主人公の友人1:アダム
主人公の友人2:クイン
主人公の(未来の)恋人:ジェシー

考察・感想(ネタバレ含む)

最初の方でも述べたように、この映画はPOV形式と呼ばれる、一人称視点で描かれていて、主人公デヴィットの妹であるクリスティーナが持つビデオカメラ視点ということになっています。
POV形式の映画は、まるでそこにいるかのような視点で描かれるため、臨場感や没入感を増させる効果がある・・・らしいのですが、演出上画面がゆらゆら揺れるし、全体像を見れないので物凄く窮屈な感じがしてしまうのですよね。
こう・・・私が見たいと思っている所が見れないというか・・・
メンタリストのジェーンに「君は他人にハンドルを握らせたくないタイプだ」と言われそうなテレサ・リズボン的性格の私にはPOV形式の映画は辛いのです!

まあ撮影形式の合う合わないはこの辺にしておいて、中身に写っていこうと思います!

タイムスリップ映画というのは大抵、過去や未来に何らかの影響を及ぼす描写があるものです。
その際、3つぐらいのパターンがあります。

パターン1. 過去を変えると現代(未来も)がリアルタイムに変化するパターン
パターン2. 過去を変えると変えた過去に応じた新しい世界が創りだされるパターン
パターン3. 過去を変えたつもりでも、もとからそうなること込みだった(タイムスリップしても何も変わらない)パターン

パターン1とパターン3はこの世界は1つだけという考え方ですね。
よって、過去が変わってしまうとそれに応じてリアルタイムに世界が変わってしまう。
パターン1には映画によって、自分(タイムスリップ者)込みで変わるタイプ(タイプA)もあれば、自分だけは元のままで世界だけが変わるタイプ(タイプB)があります。

パターン2の場合は、過去に影響を与えたとしても、今の自分や元の世界には影響がなく、新たな可能性をもった世界が生み出されるパターンです。
いろいろな可能性をもった世界が同時間に並列して存在しており、その並列世界を移動する方法をタイムスリップと呼んでいるものですね。
折角ですから、今まで紹介したタイムスリップものも交えて分類してみましょう。

パターン1のタイプA:プロジェクト・アルマナック(Project Almanac)
パターン1のタイプB:タイムリーパーズタイム・ルーパー
パターン2:タイム・チェイサー
パターン3:タイムシャッフルタイム・ハンターズ

こんな感じになるかな?
こうしてみると、パターン1のタイプAに属するタイムスリップ映画って未考察だったみたいですね。
ふむふむふむ。

では早速デヴィット達の足跡を辿ってみましょう。
あらすじにするとこんな感じですね。

  • 屋根裏部屋で父のビデオカメラを発見し、その中に記録されていた過去の誕生日映像に現在の自分の姿が写り込んでいることに気づく
  • 家の地下室でタイムマシンのコアとなる部品と設計図を発見する
  • 家の地下室でタイムマシンの開発を始める
  • タイムマシンの際に必要となるエネルギーを生み出すために水素が必要であることがわかり、学校から水素を盗み出す
  • タイムマシンの動力源としてジェシーの車からバッテリーを拝借したことがきっかけでジェシーが仲間になる
  • 初の有人タイムスリップに成功、一日前のクインと出会う
  • クイン(科学の口述試験をやり直す)とクリス(友達の意地悪にリベンジ)のアダム(宝くじを当てる)の願いをタイムマシンで叶える
  • 過去のロックフェスにタイムスリップして参加する
  • ロックフェスにおけるジェシーとのやりとりをやり直すため、デヴィットは1人でタイムスリップし、ロックフェスでの出来事をやり直す
  • ロックフェス以降、タイムスリップしたことによる余波によって現在の出来事が変化していることにクインやアダムが気づく
  • ロックフェスの出来事を帳消しにしてジェシーを失いたくないデヴィットは1人過去に戻り、過去を修正していく
  • 過去を修正したことで身近な人(アダムやジェシー)にまで重大な影響を及ぼし始める
  • 最早過去を修正しきれないと悟ったデヴィットはタイムマシン開発の開発を止める覚悟を決める
  • 最初に屋根裏部屋で見つけた映像にある過去の誕生日までタイムスリップし、タイムマシンの設計図とコアを破棄する
  • タイムマシンの開発前からデヴィットを含めてやり直しになったが、これまでの経緯を全て収めていた「2つ目のビデオカメラ」が新たに発見された

と言った感じになるでしょうか。

さて・・・しかし、こうやってあらすじにしてみると、そのままでは辻褄があわないことがあるのです。

疑問1

最初の段階で過去の誕生日までデヴィットがタイムスリップすることが確定していたにも関わらず、何故最初からビデオカメラが2つでてこなかったのか

不思議なのですよね・・・
屋根裏部屋で見つかったデヴィットの小さいころの誕生日映像にデヴィットが映っていた理由は、デヴィットが過去に戻ってタイムマシンが開発されないように設計図とコアを焼却する目的だったはずなのです。
ってことは、この時点で既にビデオカメラが2つになることは確定していたはずなのです。
なのに、最初の段階ではビデオカメラは1つしか見つかっていません。

ということは・・・もしかすると、この映画が始まる以前からデヴィットはタイムスリップを既にしていたのかもしれませんね。

要するにこんな感じです。
映画以前のデヴィットも本編同様タイムマシンの開発に成功し、タイムスリップするも同じような問題に直面しタイムマシン開発阻止を図った。
しかし、偶然過去の誕生日映像に自分が映り込んでしまったことで、やっぱりタイムマシンの開発は行われてしまった。
ということなのかもしれません。
そう考えると、もう何巡もしている可能性すらありますね。
この映画はデヴィットが何度も何度もタイムスリップしてやり直しているところの、ほんの1回分に過ぎなかったのかもしれません。

疑問2

何故ビデオカメラ(+保存映像)は消えないのか

これも結構不思議なのですよね。
デヴィットがタイムマシンの開発を阻止したことで現在が変わってしまうのであれば、ビデオカメラの存在だってなかったことにならないと辻褄が合わないはずなのです。
クインが過去の自分に落書きをした結果がリアルタイムに現在の自分にも現れたり、現在と過去のジェシーが遭遇したことでジェシーの存在が消えてしまったりする描写がある以上、タイムマシンの開発を阻止して全てをなかったコトにした場合、それらを記録していたビデオカメラだってなくなってしまわないとおかしな話になるのです。
ですが、映画の最後にビデオカメラが2つ見つかった挙句、中の記録映像すら無事に残ってしまっていました。

う~ん・・・今までの法則から完全にこのビデオカメラだけ外れています。
これは父親のビデオカメラだったと最初の段階でクリスティーナが言っています。
よって、かなり強引ではありますが、タイムスリップの実験を記録するために特別に開発されたビデオカメラだったのかもしれません。
タイムスリップしたことで、この世界が再生成されたとしても、その影響を受けないように開発されたビデオカメラ・・・

・・・むちゃくちゃですが、そういう設定にしないとこのビデオカメラだけリセットの影響を受けない理由が付かないのですよね。

こう考えると、デヴィットによる世界の再生成ループを止めるためには、まずこの特殊なビデオカメラを破壊する必要がありそうです。
多分タイムスリップしても影響を受けずに記録し続けられるビデオカメラはこれ1つだけのはずなので、これを壊してからタイムマシンのコアと設計図を処分すれば、このループから、脱することが出来るかもしれませんね。

疑問3

何故デヴィットはビデオカメラで記録を取りながら逃げた挙句、最後のタイムスリップをしたのか

デヴィットが最後にタイムスリップした際、警察から追われていて相当緊迫した状況だったはずなのです。
にも関わらず、わざわざ荷物になってしまうビデオカメラを持ちながら逃走し続けたのは何故なのでしょうか。

もしかすると、デヴィットが言うタイムマシンが開発されないようにする。
というのは、タイムマシンが開発される前からやり直すという意味だったのかもしれません。
今までの成功と失敗を全て記録したビデオカメラを過去においておきつつも、タイムマシンのコアと設計図を処分することで、タイムマシン開発の経緯だけやり直しできないかと考えたのかもしれません。

そうでもなければ、わざわざ邪魔になりそうなビデオカメラを持ったまま逃走したりしませんよね~

疑問4

最後のタイムスリップ先が何故過去の自分の誕生日だったのか

もし、私がデヴィットだったらMITのビデオ願書の撮影時にタイムスリップして、ジェシーに告白してから、家の地下室に潜り込み、タイムマシンのコアと設計図を処分するんですけどねぇ・・・
デヴィットにとって重要だったのは、ジェシーと恋人になれるかどうかです。
ですが、ジェシーは最初からデヴィットのことを好きだったということが今のデヴィットにはわかってるのですから、最初から告白していればよかったんです。
この時代までタイムスリップしちゃうと、タイムマシンの開発は防げても、あれだけ固執していたジェシーとの関係はリセットされちゃうのです。
変ですよね。

まあ・・・これに理由をつけるとすると、多分最後のタイムスリップになってしまうので、最後に父親に会いたかったのかもしれませんね。
さらに、疑問3で私が結論付けたことが真実だとすると、どうせジェシーとの関係は次のやり直しの際に再現できるはずなので、父親との再会を優先させたのかもしれません。

まとめ

と言った感じで、かなり強引ではありながらも全体の辻褄を合わせてみました!
映画を観ている時にはあまり感じませんでしたが、改めて考えてみると不可解な疑問点って出てくるものですよね。
特にタイムスリップものは、映画中の辻褄を合わせるのが元々大変な部類のジャンルですし、あらを探せば結構見つかってしまうものです。
ですが、私としてはあらが多くて辻褄が合っていない映画の方が考察は楽しい気もします。
でも、それだと映画を観ている時にはつまらないから究極の選択を迫られることになりますね・・・

映画を楽しむために、良作を観るか、考察を楽しむために、駄作を観るか・・・
私の悩みは尽きないのでした。以上です!

おまけ

デヴィット達がタイムスリップする際の円形の衝撃波やタイムスリップのテスト中に工具が空中でくるくると回っていた演出は、核融合させるために重水素と三重水素を加速させるために磁気のカゴを作っていたことを表現していたのかもしれません。

今回デヴィット達がエネルギーを抽出する際に用いたのは、私達が原子力発電等で良く聞く核分裂とは逆の核融合のようです。
核融合は重水素と三重水素を超高速で衝突させることで起こります。
衝突の結果、重水素と三重水素はヘリウムと中性子へと変化するのですが、その際の余剰質量がエネルギーになります。
(質量的に「重水素 + 三重水素 > ヘリウム + 中性子」となり、その質量の差がエネルギーになる)
このエネルギーをタイムスリップ時に利用していると予想できます。
とはいえ、水素を加速させ、核融合可能なスピードに到達させるためには莫大な距離が必要となります。
そこで、磁気を用いて円形(輪っか)のカゴを作り、その中に水素を閉じ込めることで加速させているのかもしれません。

デヴィット達が過去に飛ぶ際、その遡る時間が永ければ長いほど、デヴィット達の回りに円形の衝撃波がでていたのも、核融合によるエネルギーの抽出時間を伸ばすためより強力な磁気を必要としたからかもしれませんね。

まあ・・・そんな膨大な磁気の真っ只中にいた場合、人体がどのような影響をうけるのかまでは私の知るところではありません!

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