ヒゲ、生やす時代と生やさない時代

投稿日:

こんにちは!栁澤蘭丸です。

ヒゲ。
犬にも猫にも鳥にも、時には女子にも生えているヒゲ。
現代では、男性はヒゲを好き好んで生やす人がいる一方、美容の観点から永久脱毛しちゃう人、生やしたいけど服装規定で生やせない人、気付いてたら伸びてた人、色々な人がいて当たり前に許される世の中です。

ヒゲが男性のマストアイテムだったこともありますよね。例えば戦国時代はヒゲを生やしている人が多い印象ですね。信長も生やしているし、信玄も(別人の肖像と言われているけど)もさもさ生やしています。謙信の肖像画を見てもやっぱりヒゲ生えてる。秀吉にいたっては「付け髭」をしてたとかいう話まで!!秀吉のヒゲ、そこまでもさもさしていないのに、それすら生えてなかったのか!それだとかっこ悪いという世の中だったのでしょうか。天下人だもんな~。

しかぁし!戦国時代の次の時代、徳川将軍たちを思い浮かべてみてくださいませ…いや肖像までは思い浮かばないや私も…、だけど暴れん坊将軍とか、家老の皆さん、髭なんて生えてたことありませんよね。大政奉還を行ったラスト将軍の徳川慶喜も、髭は生えていないイメージ…。あれれー、何でだろう。

調べてみますと、江戸時代にヒゲを生やした人が一般的じゃなかったのにはちゃんとした理由がありました!時代劇で町人や武士がヒゲ面じゃなかったのは、たまたまではなかったのです!
江戸時代には、戦国時代の気風を嫌がる面があります。殺すか殺されるか、人の命を簡単に奪わないといけない、という命軽視の風潮は平和な江戸時代には合っていません。五代将軍・徳川綱吉が生類憐みの令を発布したのも、命は大切なものだから社会保障を充実させようーという感じの思惑があってのことだったんです(一応)。戦国時代に武将がこぞって生やしてたヒゲのことも、嫌ってたのが江戸時代でした。

その嫌いっぷりは、「就業規則で」とか、「飲食業なので衛生面を考えて…」程度の、軽度の嫌いぶりじゃありませんでした。ヒゲのせいでひっとらえられた人までいるのです!!
1670年に、四代将軍・徳川家綱が「大髭禁止令」という法令を制定しました。読み方は「おおひげきんしれい」です。それまでもちょいちょい「素行の悪い人向け」のヒゲ禁止令は出てたのですが、この大髭禁止令は、身分の高い低いに関係なく、老人と一部の職業の人を除く全男子のヒゲ伸ばしを禁止しました。一部の職業は、お医者さんや山伏だそうです。赤ひげ先生はその名のとおりヒゲ生えてますよね。
そして、男子が正装する時はヒゲはつるつるにすること!という時代になっていったんだそうです。たまにヒゲブームが来て、伸ばす人がいたようですが、そんな時は御用になりました。厳しい!

でも明治時代になるとまたヒゲふっさふさ時代ですよね。板垣退助とか、伊藤博文とか、大久保利通とか。みんなフッサーですね。これは欧米の政治家たちの影響だったみたいです。禁止されなきゃ、伸ばしたい人もたくさんいるのが、ヒゲというもの…なんでしょうか。まぁ確かにせっかく生えているんだから活かしたい気はします…よね?本当に要らないなら「長髪禁止令」とか出して、全員スキンヘッドを義務付ければいいけど、わざわざ残してカラーリングだのパーマだのしているわけだから生えてるものは活かしたいのですね人間は!なので、ヒゲを永久脱毛したい!と言っている男性を見ると、後から生やしたくなったりはしないのだろうか?と要らぬ心配が浮かんだり。本当に要らぬお世話ですね!😅

栁澤でした、ではではでは~。

ヒゲ、生やす時代と生やさない時代_挿絵1

蘭丸の閑話をもっと読む
Prev | Next

雑談記事一覧へ

Studio POPPOをフォローしませんか?