本当はケツァルコアトルより重要なウィツィロポチトリ

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こんにちは、栁澤です。

古代南米の文明(アステカ・マヤ)について調べれば必ず「ケツァルコアトル(ククルカン)」が太陽神・創造神として登場します。
それは何故かというと多分…現代は、アステカ文明でいうと5つ目の太陽が照らしている「第五番目の世界」で、その太陽の持ち主がケツァルコアトルだからなのですが、ケツァルコアトルは4人兄弟で、他の兄弟と太陽の所有権(?)を争って戦いを繰り広げている神の一人。なので、他にあと3柱の主要人物(神物?)がいるのです!

そのうちの一人は4兄弟長男のテスカトリポカ。ケツァルコアトルと一番激しく争ったという記録がある、夜とか闇とか死の神。そして次男が「南のハチドリ」という意味の名前を持つ「ウィツィロポチトリ」…ポチトリかわいいよ!そして三男が我らが(?)羽毛蛇のケツァルコアトル、そして末っ子が皮をはぐのが好きな(←自分のでも可)シペ・トテックです。

テスカトリポカは、ケツァルコアトルのライバルとしてまあまあの知名度がありますが、ウィツィロポチトリに関してはあまり有名ではありません…ね。どこかの歴史・神話なんちゃってソシャゲなどに採用されて女体化とかされたりするのかもしれませんが。ていうかもうされてるのかもしれませんが。

実はウィツィロポチトリは、メキシコでとても重要な神様です。「南のハチドリ」とかいう可愛い名前とは裏腹に超絶武闘派の頼れる男、それがウィツィロポチトリ。
ウィツィロポチトリは生まれながらの戦士でした。ウィツィロポチトリを生んだのは大地の女神の「コアトリクエ」…鳥がクエ?いちいち可愛い。「コアトリクエ」は、ウィツィロポチトリを身ごもった時、既に高齢でした。しかも身ごもり方も、何か…父親が太陽神の誰々だとか、創造神の誰々だ、とかではなく、山で羽のカタマリを拾ったら何か身ごもったという…微妙な経緯だったため(?)、もうすでにいい歳になってるコアトリクエの他の子供たちはウィツィロポチトリが生まれてくるのを嫌がります。そして最後の手段、オカン殺害を計画してしまうのです…。それをコアトリクエのお腹の中で聞いていたウィツィロポチトリは、お腹の中で完全武装をして生まれてきます。尖った部分がいっぱいありそうだけどコアトリクエは大丈夫だったんだろうか…。
完全武装のウィツィロポチトリは生まれてからとりあえずは兄や姉を殺して回り、お母さんを守ったのです!!ハチドリは、南米ではただ可愛いだけの鳥ではなく、戦士の魂の化身と言われていたため、つまりウィツィロポチトリは戦士の神であり、軍神であり、そして太陽の所有権を奪い合って勝ち取った場合は太陽神となる神というわけです。かなり強そうですね!どうしてハチドリなのか!別に可愛いから良いけど!

ウィツィロポチトリの話で一番大切なのは、アステカの民を新しい都「テノチティトラン」に導いたというエピソード。テノチティトランは、古代アステカ文明の本には必ず出てくる都ですね!後のメキシコの首都「メキシコシティ」のことなので当たり前かもしれない。ウィツィロポチトリが民に「鷲が蛇を食べてる土地を見つけろ」という謎の神託を与えたため、それに従って探した結果見つかったのが、現在のメキシコシティ。なのでメキシコの国旗はこの神託に出てくる鷲と蛇が描かれているというわけなのです。重要。

兄や姉を殺して回った、という部分は、アステカ文明の版図拡大を表していると言われていますが…兄の1人にテスカトリポカ氏がいたはずなんですけどね…どうなっているんだか?
弟であるはずのケツァルコアトルも、父も母も違うので…半弟ですらない。ケツァルコアトルに関する話を調べると、ケツァルコアトルたち4兄弟は、神々の祖から生まれた、とされていて、その祖は誰かと調べると原初の神トナカテクトリ&トナカシワトルの子です。4人とも。
しかしウィツィロポチトリは誕生の話がまず有名なので母は「コアトリクエ」のはずなんですけどね…。その辺は、はっきりしないみたいですね。うん。南米、広いですしおすし…。

実はね、ケツァルコアトルよりも先に最高神になってたのが、ウィツィロポチトリであり、ウィツィロポチトリはハチドリって名前だけどすごく強い武闘派神様なんだぜ!!というお話でした。
メキシコの有名な大神殿「テンプロ・マヨール」に祀られているのも、ウィツィロポチトリなんです。覚えてあげて欲しい…覚えづらいけど…!

栁澤でした。ではでは!

本当はケツァルコアトルより重要なウィツィロポチトリ_挿絵1
シウコアトは「ターコイズ」という意味の名前の、炎のヘビで、ウィツィロポチトリの武器だそうです…どうやら使い方は、むんずっと掴んで振り回すようだ。蛇である必要性。。
(名前はハチドリだけど、ウィツィロポチトリ自体はハチドリの姿はしていないし汗)

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