【平たい孫子兵法】辞の低くして備えの益す者は、進むなり。辞の高くして進駆する者は、退くなり

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こんにちは、栁澤です。

今日は孫子の兵法を平たく読む日です。
今日のお題はこれ…
辞の低くして備えの益す者は、進むなり。辞の高くして進駆する者は、退くなり
直訳すると、「控え目なことを言いつつ裏で備えてる者は襲ってくる奴。威勢の良いことを言っている奴は逃げてく奴」…になります。
人は、心の中と行動が裏腹だってことですね。

ペナルティがあるけどPKできる世界観のMMORPGなどをしたことある人は分かるかもしれませんけど…人を見たらドロボウと思え、をちょっとだけ詳しく言ったみたいなそんなかんじですよね。もちろん味方であってもそうです。大声で「俺はお前の味方だぜ!」とアピっている人は怪しく、控えめで、黙っているけど、けど自分のためになることをしてくれてる人は本当に味方だったりとか…。

仲間に対してさえそんなことを思うのは世知辛すぎますけど、「敵対しているなら絶対に気を付けてね」と孫子兵法の著者の孫武は言っています。敵対している相手には裏腹なことを言う事がよくある、ということですね。
何も考えてないし、何の備えもしてない人が「んだこらぁー!」と威勢よく向かって来ても実はただ吠えているだけかもしれない、というかむしろ何も持っていないからこそ威勢の良い言葉で何とかしようと思っている可能性はけっこうある。
逆に、決して大きなことを言ったり、敵対心をむき出しにしていない人は、こちらをやっつける手段を持っているので黙っていて、気配を消しているのかもしれない…。

人と敵対する時は(っていうか対していない時も)、相手は何を考えているか分からないよ!!という、平和ボケした現代では忘れている人が多そうなことを、中国春秋戦国時代の軍師だった孫武は言っています。性善説を本気で信じてたんかよって人が結構いるのですが、性悪説支持者は今さら言われるまでもないと思っているかもしれませんけど…性悪説支持者って実はそんなに多くないのかもしれないと感じる。けどもしかしたらこれこそ「私は人のことすぐ信じちゃうんです。」と控えめなことを言って、備えをしているしたたかな奴なのかもしれないですね。人なんか心の中では信じていなくてもいいんです、口に出して「おめー嘘つきだろクソが」と言っちゃわない限り相手にも信じてないことは分からないし。平和で、舌戦や権力闘争くらいしか起こらない現代であっても、本音なんて言わないことが、争いになった時に先手を取る第一歩ということは忘れないでおきたいですね。
誰かに本音を言わなきゃ寂しくて死んじゃうという人は天下を獲るみたいなことは考えなければ問題ないかと。。

ちなみに性善説や性悪説は今でも学校で教わるんでしょうか…
「人間は、生まれながらにして『善人』であるか?それとも『悪人か?』どっちだ?」という話で。
争いの絶えない家に生まれて、自分も誰かを貶めなければ生きていけないとなれば後天的に悪人になるでしょうけど生まれた瞬間はどうだったんだ?人間の本質って善なの悪なのどっちなのさっていうことに関して、真逆のことを言っているのが性善説と性悪説。
性善説を唱えたのは孟母三遷の教育ママを持つ「孟子」さん。こんな自分のことを考えてくれる母を持てばそりゃ性善説も言いたくなるか。という感じですが…。
「もし目の前で赤子が井戸に落ちそうになっていた時、とっさに助けようとしない人間なんているだろうか?いやいない(反語)」的な理論です。人間は、素の状態だと善人である、と言いたいのが孟子。だからまぁ中国においていえば、孔子の教えや礼節を知りさえすれば、今の日本で言えばちゃんと道徳やら倫理やらの教育を受けさえすれば基本人間は悪いことはしないという孟子さん。
対する性悪説を唱えたのは「荀子(じゅんし)」さん。彼の主張は、人間は素の状態だと何も持たない弱いものだ、というもの。何でこれが悪なのか、というと、何もなければ本能のまま、欲望のまま生きていくしかないからだそうです。盗みは悪いことと教わらなければ、必要なら盗むでしょうし、殺しちゃいけないと言われなければ、邪魔なら殺すでしょう。でも、実際の世の中はそこまで修羅の国になっていない。何故かというとそれは教育のおかげ。道徳やら倫理やらの教育を受けさえすれば基本人間は悪いことはしないという荀子さん。

つまり最後は、教育とは大事だねって話になるので、最初がどうであってもいいんですけど。何だか、福沢諭吉も似たようなことを言っていたような。生まれた時はみんな同じだけど教育勉強したら人の上に立てるし、しなければ猿と同じじゃ!というような。

私達が問題にしたいのは、その「教育」に失敗してる場合のことで…。ここが性善説が正しい世界なら、元が善なる人達は「教育」をちゃんとうけてなくても欲望のままに動いてしまったりはしなさそうだけど、性悪説が正しい世界なら、「まずは自分の欲望を満たすのが第一なのだ」という人が多いってことになるから、どっちの世の中だと思ってるかによっては危険度は全然違いますね。目に見える世界は同じでも。私は、人間は自分の順位を上げるために生きている動物の一種だし欲望は順位を上げたいと思わせるための機能という考え方をとっているので、性悪説支持。てことは、寄ってきた他人のことは色眼鏡で見ますし、私が言ってることも適当なことってことになってしまいますかねぇ!

途中関係ない話が混ざってしまいましたが、孫武の時代のように、身を争いの中に置いている人は、誰がどんな趣旨のことを口に出していようと鵜呑みにせずに疑ってかかれ。自分が相手の立場で、自分を騙そうとしているとしたらどういう行動に出るだろうかと考えてみることが大切であるという話でした。
詐欺の手口も色々だし、承認欲求を満たしたいお化けのような嘘つきもわんさかいる世の中なので、何でもかんでも鵜呑みにしていい世の中ではないのはこの2019年も同じだと思います!人から不当に搾取されない有意義な人生を送りたいものですね。

蘭丸でした。ではではでは、ではでは~。

【平たい孫子兵法】辞の低くして備えの益す者は、進むなり。辞の高くして進駆する者は、退くなり_挿絵1
不言実行が一番ばれにくいということですね。。実際はこういうのが出たら、叩いたら汚い場合が多いので、ティッシュで直掴みしてからビニール袋に入れて外からバキバキにしますけど。集合住宅にはあんまり出ないですねー。うちの修羅の国マンションなら汚部屋ありそうなのに。

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