【平たい孫子兵法】先ず勝つべからざるを為して、以て敵の勝つべきを待つ

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こんにちは蘭丸です!

孫子とは…軍事思想家孫武の作とされる兵法書のことです。「孫子さんが書いたんじゃないの?!」って思いそうですが人名ではないので違います。成立したのは紀元前500年頃ではないかなと言われています。
つまり今から2500年くらいは前の書物と言うことになるのですが、孫子兵法は三国志時代、戦国時代、そして現代でも人気の書物です。
兵法書だから三国志時代や戦国時代は分かるとして、今も人気ってのはどういうことなんでしょう。あれですか。刀剣女子みたいに、「兵法書女子」なる人がいるとか?「私は六韜推し~」とか言ってるんか?おおん???

そんなわけではありません…「孫子兵法」を記した孫武さんは、戦にどうやって勝てばいいか!という兵法書では限界があると考えました。そして下準備などそれまでの行い等が深く関係していると考え、それを体系化させたというところが、孫武さんが今なお愛され通づける秘訣。
だから「これが鶴翼の陣!!」とか「こういう時は魚鱗の陣!!!」とか解説してあるわけではないので、鶴翼の陣も魚鱗の陣も使わない現代でも役立つ項目がたくさんあるというわけです。「ビジネスパーソン」の間で孫子兵法は人気なんだとか。ビジネスパーソンって誰のこと何だかいまいち分かりませんけどね。ビジネスパーソン…直訳すると職業人間。

でもビジネスパーソン以外にもスチューデンツでもキンダーガーデンのスチューデントにも役立つことが書いてあると思いますよ。争いごとってどこにでもありますからね!そんな時こそ孫子兵法です。

というわけで今日は、

昔の善く戦う者は、先ず勝つべからずを為して、以て敵の勝つべきを待つ。勝つべからずは己にあるも、勝つべきは敵に在り

という言葉について平たく学んでみたいと思います。
漢文書き下し分の時点で既に意味不明な部分が多いですが今は古文の授業ではありませんのでサクッと訳してしまいましょう。
「善く戦う者」とは、「善戦する人」、つまり戦が強い人です。今でこそ「善戦マン」というと、何か知らんけど2着ばっかりのレインボーラインやステイゴールドを指したりしますが本当の意味は「強いもの相手によく戦える人」のことです。
昔の戦が強い人は、まず、「勝つべからず」を為して、そんでもってから敵の「勝つべき」を待ったもんだ。そう!「勝つべからず」は自分の中にあり「勝つべき」は敵に在るんだ!
…という意味になるのですが。勝つべき、勝つべからずが、今の感覚とはちょっと違うので一瞬ほんと何言ってんだか分からないですが「勝つべからず」とは「勝つな」と言う意味ではなくて「勝てない要因」のことで「勝つべき」は「勝つ要因、勝機」みたいなものみたいですね。

昔の強い人は、自分の中の勝てない要因を潰しつつ、相手に勝てる機会を待っていたものなんだよ。そう…負ける原因は自分にあり、勝つための要因は相手の中にあるんだよ!! が言いたかったことみたいです。

負ける原因が自分にあるというのはつまり準備が足りないということです。準備不足だととにかく負けるだろって孫武は言いたいのです。そして、それでも勝てるかどうかは相手次第。ということなのですな。
確かにこれは応用心理学の記事でも同じようなことを言ったことがあります。自分を変えることは簡単だけど、相手を変えることはとても難しいこと、というのに似ています。
自分の準備不足をなくすことは自分次第なのでできるけど、相手にヘマさせるのは自分の力でできるとは限らないってことですね。相手に「こっちが勝てる原因」を見いだせるかどうかは相手次第だけど「自分が勝てない原因」を作るのは自分なので、せめて自分は万全の態勢で臨めよオラァってことかと思われます。

この項目について孫武は「だから、まぁ、勝てるかどうかは相手がヘマするかどうかだから、絶対勝てるっていう方法はないんだけど、こっちが負けないための方法くらいならあるってわけだよ」と語っています。

あれ?敵を知って己を知れば百戦危うからないんじゃなかったっけ?
危うからずとは言ったけど勝つとは言ってないって?そうか…。

栁澤蘭丸でした!ではではでは!

【平たい孫子兵法】先ず勝つべからざるを為して、以て敵の勝つべきを待つ_挿絵1
もちろん情報収集だって準備のうちですねー

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