どうして悪は勝たないのだろう…【バイキンマンを応援したくなることもありますよね!】

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どうして世の中には「悪が栄えました!完!!」という物語はないんでしょうか…。
栁澤です、こんにちは。

この記事には、「デスノート(漫画)」「悪の教典(小説)」「新世界より(小説の上巻と下巻涙)のネタバレがありますのでご注意ください!




というわけで
バッドエンドのホラーっていうのはありますよね。初期ゾンビモノなんて大抵は「でも実は…」って感じで終わりましたよね…。

だけど、一時的には人類(?)側も「やったー!勝った!」と喜んで束の間でも、平和を取り戻すことには成功しておるわけで。完膚なきまでに人類(ないしイイモノ←悪者の対義語?)が負けて終了っていう物語が中々見られないような気がするんです…どこを物語の「完」にするかにもよるのかもしれませんが…><

世の中には魅力的な悪役ってたくさん溢れかえっていますよね。例えばドラゴンボールのフリーザ様とか。理想の上司とまで言われる始末。フリーザ様は、映画ではバーダック(悟空の父)に完封勝ちの末、映画が終わるので(確か…)、その時点ではフリーザ様の勝ちですが、実はバーダックの子供が地球へ送り込まれていて「でも実は…」のパターンに最終的にはなってしまいます(。´Д⊂)

有名なデスノートも、Lに勝ったキラ氏により一時的に悪が栄えるのですが最終的にはLの後継者によってキラは滅ぼされてしまいますし…、ライトくんより相当キレモノっぽい感じがする「悪の教典」のハスミンも、最後には実は出し抜かれてしまっていたことが判明して、逮捕されて完。(「これで終わりとは思えない…的な終わり方ではありますが…。)これらの悪役は、多分、イイモノよりこっちが好きだったという人も多そうな感じです。デスノートのライトくんとLだと人気は二分してたかもしれませんがL死亡後だと…??? ライト氏優勢?ハスミンに至っては多分ハスミン一人勝ち(というかハスミンしかかっこいいキャラがいない?)状態だったので、ハスミンが逮捕されない方が良かったと思う人もいるかも。というか、ハスミンに対抗する生徒が目立たなすぎて名前も覚えていない始末な私。

もし、これで「キラのキラによるキラのための世界が出来ました!完!」とか「ハスミンがクラス全員の始末に成功して証拠も残さず復職しました!完!」とか「バケネズミが勝って人類は無条件降伏しました!」とかそういうエンドにならないのはどうしてなんでしょうか。

「悪の教典」のハスミンに関しては、ハスミンが超人過ぎたので、この超人を、勇気と機転と友情で、ハスミンと比べたら矮小な子供が出し抜いてやったぞというスカッとする要素がないとも限らないのですが、ライトくんは、自分と同じように賢いキャラが倒しても倒しても出てきて最後は「一晩でジェバンニが云々」と魔法のような方法で倒されるのですが…、ライトくんの目指していたのは平和な世界であって、まぁ日本は罪刑法定主義ですが、ライトくんの世界は罪刑ライト定主義なだけですね。悪いことをしない人には、今とあまり変わらない世界です多分。キラ亡き後は、結局元通りの犯罪率に戻っちゃったー、けどこれでいいんだよね。だってキラは殺人鬼だもの。というかんじの最後だったかと思います確か。確かね。

何かいけないんだろうか…?!ハスミンが平和な教育現場を守りつづけ、ライトくんが新世界の神になったら、やっぱ何かマズイのでしょうか。

今更過ぎる話になってしまいますが「悪」とか「善」とか、そんなのは見る方向によって違うのはみんな知っているでしょうし。だからクラス丸ごと殺してしまったハスミンも、国やら風習が違えば「問題児を適切に処置したすごい教育者」なのかもしれないし、キラも「迷信じゃなく、本当にバチを当ててくれる神様」だったかもしれないので、キラは絶対に悪いやつ、ハスミンは絶対に悪いやつとは言えないですよね…?

だけどここは日本だから、日本の法律に照らし合わせれば人が人を殺すのはご法度なのでとにかく人殺しは負ける…そういうことなのかなぁ~。改心してればいいの?るろうに剣心の抜刀斎氏、人斬りサークルの新選組も人殺しには違いないような気がするのですが時代が違うから許されるのかなぁ。必殺仕事人もモロ人殺しだよ!「でぇじょぶだ!ドラゴンボールでいきけぇれる!」っていう世界観ではないのですから。

少年用の漫画のデスノートはまぁともかくとして、小説は大人用(?)なんだから悪が栄えました。としても別にいい気がするのですが、だめなんでしょうかねぇ…。うーん。ハスミンが逮捕されずのうのうと授業を続けたとしたら、大人は「こえぇー」と思うだろうけど、小説であって道徳の教科書ではないからそれで悪い大人が増えるわけではないと思うし、何の救いもない物語があってもいいのに?って個人的に思う私でした。

悪のほうが魅力的(悪の言う事にも一理あるとか)で、悪が栄えて終わるような物語って無いのかな?むむー。強いていうなら「新世界より」は悪が栄えたまま終わった気がします。英雄はひどい拷問の末に殺されたって感じ。映画「ブレイブハート(主演:メルギブソン)」に似ているのかな?いや…あれは歴史モノだから「比叡山を焼き討ちした信長最低!」って言ってるのと同じようなものになってしまうから別なのかな?(。´Д⊂)ブレイブハートは、スコットランドの独立を勝ち取ろうという映画なんですが…そりゃスコットランド側から見たら悪が勝った物語だし、でもイングランド側から見たら「悪」ではない、ふつーの歴史に見えるハズで…(自分たちが悪役に描かれているけど)。どっちも人殺しまくっているけど。戦争はノーカンなのでしたっけ?

歴史みたいに、先に結論ありきなものじゃない、完全創作物で、魅力的な悪が勝って悪が栄えていく物語があったら是非読みたいなぁと思うのでした。これはなんだか、小さい頃はアンパンマンが好きなんだけど少し大きくなったらバイキンマンを応援したくなってくる心理に似ている気がします!みなさんも、バイキンマン頑張れって思った時期はないでしょうか???その後「どっちが勝とうが死なないしどうでもいいか」ってなってくるのでしょうけど。。。

栁澤でした…

どうして悪は勝たないのだろう…【バイキンマンを応援したくなることもありますよね!】_挿絵1

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どうして悪は勝たないのだろう…【バイキンマンを応援したくなることもありますよね!】」への2件のフィードバック

  1. りゅう(た)

    お久しぶりです
    結構悪役は好きで感情移入してしまいます
    下衆なやつの過去とかはどうでも良いのですが、信念もってちゃんと計画的に突き進んでるキャラなんて負けた時には涙がでます
    今はもう新しい作品とかはマンガくらいですが
    昔は明らかに主人公より現実見てる悪役とかよくいましたよね……

    1. アバター画像栁澤 蘭丸 投稿作成者

      りゅうたさん、おひさしこんにちは!(*´▽`*)まさにそうですよね!私も悪役を好きになりがちな性質です。悪役が葛藤している場面が描かれているような作品だと尚更悪役寄りに見てしまうので困ってしまいます!
      最近は「ものすごいスキルを持っていて他と一線を画している上に心もきれい」…というような主人公が好まれる傾向にあるみたいで(現代人が俯瞰視点で物語を見たいから?)、勧善懲悪気味になっているみたいですよね。。感情移入はあまりしないらしいとは伊達談。

      ちょっと前は、「悪も、見方によっては悪ではなかった」物語が多かった気がするんですが、今は、そういう「悪がかわいそう…」という葛藤を持つのがつらいという意見があるのかもしれないですね><

      イイモノよりよっぽど現実を見ている悪役と言えばよく「ルルーシュ」が挙げられていますね。

      主人公も敵も現実ガン見系ですが、私は「逃亡者」で無実のリチャード・キンブルを追っかける刑事のサミュエル・ジェラードがいいな!…ループに定評のある私は何度も見てしまいます!うーんまぁキンブルが捕まってしまえとまでは思えないけど…どっちも魅力があって(๑´ڡ`๑)てへ

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