男性が一切財産を相続しない民族がインドネシアにいるよ

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こんにちは!なんというひどいタイトルを付けてしまったのかなあと我ながら恥ずかしい蘭丸です。

インドネシアは東南アジアの島国です。This is a pen並の流暢な日本語でインドネシアを紹介してしまいましたが、島国はもう、そりゃもう島が多い。日本だって多いんですよ島。なので、多種多様な文化が育ちやすいのです。まあ日本は本州がハバを利かせているし、メディアも交通も発達しているので新横浜から博多まで寝てれば着いたりするんですけど…インドネシアではまだまだ色々な文化が人々の生活として残っているのですね~。

今回紹介したいのは、インドネシアの「ミナンカバウ族」です。ミナンカバウ族はインドネシアのスマトラ島の山岳地帯に主に住んでいる民族なのです。ちなみに、スマトラ島は世界地図的に言ってインドネシアの一番左の長めの島です。マレー半島とスマトラ島に挟まれているのが、一時期海賊で有名だったマラッカ海峡。今では海賊と言えばソマリアかすしざんまいかって感じですけどね。

そんな話はおいといて、ミナンカバウ族は、女系社会で有名なんです!女系社会を保っている民族自体が稀有ですが、その中でも最大なのがミナンカバウ族。先祖代々、相続するのは「女性」に限られているんです。男性には一切相続する権利がなく、土地家屋も全部女性が相続します。これって実はすごく理想的なのではとか思わなくもないですよね。嫁・姑の戦いも起こらないし、子育ても姑より実母に頼ったほうが合理的じゃないー?ご飯を作る時も「これは〇〇家の味じゃないわね、ぽい!」みたいなイビリもないし。難点は旦那さんを尊重するという文化じゃないと、旦那さんが立場無さ過ぎるということくらいか!?

…って、日本で暮らしていると思ってしまうのですがこれがそんなに簡単で良いものでもないことが近年問題になっています。

どうしてミナンカバウ族は、土地家屋、財産、全部女性が引き継ぐのか?男性は何をしてるのか?というと…男性は、実は就学児(7歳)になると「スラウ」という、全寮制の学校のようなところで暮らすようになります。そこでインドネシアの歴史やら宗教やら文化やらを学び、遠い土地に勉強しに旅立ったり、商いをしに旅立ったりするのです。その間女性は何をしているか…というと決して男性をこき使っているとかそういうんじゃなく、田畑を耕して働いています(勉強熱心な民族なので自習はしているけど)。「男性には相続権がない」「女系社会」と聞くと、女性が偉い社会なのかなという印象を受けますが、実際は、女性には「勉強する」機会がなく、家や田畑があるがために外に出られない、どこにもいけない、ということを意味しているのですね。

ミナンカバウ族の男性は、ある程度(若いうち)勉強したり社会経験を積むと、その経験や知識を故郷で役立てるために戻ってきます。日本人も顔負けの勤勉さを備えているため、インドネシア教育界では重要な役割を果たしているそうな。多くの学者、政治家、文化人を輩出しているそうです。が、女性の自由がない…。

そんなわけで近代化してきたインドネシアでは、「女系」によって女性を故郷に縛り付ける文化はオカシイ、差別的だ、という声も出てきているようです。(ミナンカバウ族自体が勉強熱心で優秀なため、価値観が近代化し、自分たちの文化は差別的なのではという声をあげている)ミナンカバウ族の「女系社会」は崩壊の一途を辿っているそうです。

かつては世界中に存在したと言われている「女系社会」ですが、なくなっていくことは良いことなのか悪いことなのか??それは、外の私たちが判断することではないんですけどね。無くなると言われると寂しいような気がしてしまうのは、勝手な感想なんでしょうねぇ…><

栁澤蘭丸でした!ではではでは!

男性が一切財産を相続しない民族がインドネシアにいるよ_挿絵1

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