教わらなければ泳げません:アザラシ

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こんにちは。栁澤です。

何で、泳げない人のことを「カナヅチ」と呼ぶのだろうか…別に「分銅」でも「六角レンチ」でも何でもよかったはずなのに。ちなみに分銅とはあれですよ。上皿天秤を使う授業で先生に「素手で触ったらだめだからね!」と言われるあれですよ。(知らんがな)分銅のほうが、木の部分がない分、絶対に泳げそうにないのですが。それでも泳げない人の代名詞の地位を得たカナヅチ。多分、分銅より人々の生活に親しんでいたことが勝利の秘訣だったに違いないでしょう。ちなみにですが、カナヅチは水に沈めると必ず頭(金属部分)が下になることから、出世の見込みがない人のことも象徴しているそうです。カナヅチひっぱりだこですね。

いやそんな話をしたかったんじゃないんです。単刀直入に言うと、「アザラシは親から泳ぎを教わらなかったら泳げない」話がしたかったのです。海で生きるけど陸も好きな海獣。アザラシやらオットセイ、セイウチなどが当てはまります。彼らは進化の過程で海で暮らすようになったものの、中途半端なのです。クジラやイルカほどは海が大好きってわけでもないというか。

よく陸に乗り上げて日向ぼっこしてますし。イルカやクジラがそんなことをしてたら座礁してると思われて騒がれてしまいますが、アザラシなら住民票が貰えたりするくらい、海獣は陸が好き。お産も陸です。(イルカ、クジラは海中でお産します)
身体の形は海で生きていくために便利な感じに変化しましたが、心は全然陸離れしていないのです。なので…アザラシは、親に泳ぎを教わらないと溺れるといわれています。(というか溺れます)

陸で生まれ、ある程度陸で育ったのに、ある日「私たちの生きる場所はこっちなのよ」と荒波に放り込まれるアザラシの子供たち。正直、現代社会で生きていたのに実は異世界のプリンセスでしたくらいの衝撃です。まず、息継ぎしないと息できないし。シャチとかいう恵体のモンスターは出るし。ご飯とすべき魚のほうが自分より泳ぎに関しては慣れてるし上手と来ている。異世界にもほどがある。

それでも親のスパルタ教育で泳ぎをマスターして生き残っていかなければならないのです。それが自然。だけど何で、こんなに中途半端なんだ…!海なら海、陸なら陸に特化したかった…そんなアザラシの子の声が聞こえてきそうですね。

そんなことを言っているとアザラシに生まれ変わって苦労しそうなのでこの辺にしておこうと思います。

栁澤でした。

教わらなければ泳げません:アザラシ_挿絵1

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