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皆さんこんにちは。
ゴッホにも、ピカソにも、ラッセンにも普通に興味が無い伊達あずさです。
大分前に「しくじり先生 俺みたいになるな!!」という番組で観たピカソに関するお話をキッカケに、ゴッホ、ピカソ、ラッセンさん達が作り出す芸術の価値って一体どうやって決まっているのかなと、ふと疑問に思い始めました。
ピカソと言えば20世紀最大の芸術家とうたわれている人です。
ですが、一般的に私達が知る「ピカソっぽい絵」の良さというのは中々理解し難いものです。
しかし、その番組では、ピカソは非常に多くの作風を持っており、私達が「ピカソらしい」と思っている絵はその中でもごく一部のものに過ぎず、それが理解できないからといって、芸術の善し悪しがわからないとは言えないという斬新なお話をしていました。
ピカソは生涯15万点もの作品を残しており、その作風も同じ人によるものとは思えないほど異なるものです。
なので、私達が「ピカソらしい」と思っている絵を理解できなかったとしても、それだけで20世紀最大の芸術家ピカソを理解できないということにはならないかもしれません。
実際に、番組中で紹介されていた「ピカソらしくない」ピカソの作品達はどれもこれも、同じ人が作ったとは思えないほど全く異なる作風のものばかりです。
でもね・・・それだけだとやっぱりピカソが何故20世紀最大の芸術家と呼ばれる程になったのかわからないのですよね。
そもそも、芸術品の価値ってどうやって決まっているのでしょうか。
例えば、技術面の善し悪しですが・・・一般的な製品の場合、凄い技術というのは利便性に直結しているのでとても分かりやすいわけです。
しかし、芸術に関する技術面の善し悪しというのは、必ずしも何らかの利便性に直結しているわけではないので、技術の高い、低いの意味が芸術に疎い人にはさっぱりわからないのですよね。
俗にいう「ピカソらしい絵」は高い技術を用いて描かれているのかもしれませんが、私にはその必要性がそもそも良くわからないのですよね。
芸術の技術というのは未知の科学技術とは違って、現在の科学で必要性が見出だせないだけというようなものでもないですし・・・何を持って技術を評価したらいいのでしょうか。
次に芸術品の価格についてです。
私が観た番組内でも「ピカソらしくないピカソの絵」を何点か紹介していました。
確かに言われてみれば「ピカソらしい」と今まで思っていた絵と比べれば、幾分良さが分かるような気もしました。
ですが・・・何十万も出して買いたいかと言われると・・・と、私はどうしても思ってしまいます。
一体ピカソの絵に感動して、本当に欲しい!って思っている人ってどのくらい居るのでしょうか。
そもそも、あの有名なゴッホだって生きていた頃は絵の価格面において、今ほど高い評価を受けていませんでしたよね?
つまり、絵の絶対的な価値によって価格が決められていたわけではないということです。
となると、結局全人口の1%にも満たないお金持ちの人達が、その希少性に惹かれてたまたま価格を競い合ったことで決まったもののように思えてきてしまうのです。
そうなると・・・やっぱり、世界に住む殆どの人には理解できない価値ってことになってしまう気がするのですよね。
で・・・こうやって考えると、結局、ごく一部の僅かな人達の価値観によって、芸術の評価が決められているような気がしてしまうわけです。
そうなると、「芸術が分かる」=「ごく一部の人達の好みが分かる」≒「お金持ちの気持ちがわかる」という感じにしか思えなくなってくるんですよね。
う~ん・・・お金持ち相手に商売するとか、自分がお金持ちの世界に飛び込む予定がある人にしか、現在の芸術の価値って意味が無いような気がしてきました。
私の意見としては芸術には絶対的な正解なんてないわけですから、各人が勝手に自分の感性で善し悪しを決めればいいだけのものだと思います。
そこからいけば、より多くの人から支持を得られた作品こそが評価されるべきなのではないかと思います。
ですが、「価格=価値」という思い込みから生まれたバンドワゴン効果によって、一般的な芸術の価値というのは案外曇ってしまっているのかもしれませんね。
そこから行くと、ピカソは・・・ん?そういえば、ピカソって量も種類も豊富な作品をギネス記録に乗るほどに生み出していたんでしたね。
他の芸術家より圧倒的な量と種類の芸術品を生み出していれば、確率的に考えて、多くの人から支持を得られる可能性って高くなりますね。
それはもう、桁違いの数と種類ですからね・・・
しかも、最大の芸術家というのは絶対的な評価ではなく、あくまでも他の芸術家と比べた場合の相対評価なわけですから、明らかに他の芸術家を圧倒する量と種類の作品を世に出したピカソは、かなりの確率で他の芸術家より支持を得られている可能性が高いですね。
そうなると、確かにピカソは・・・
「確率的に20世紀最大の芸術家であるとみなせる」
かも!?
う~ん・・・結局、オリラジの中田さん(私が観た番組でピカソについて解説していた人)はそう言うことがいいたかったのかな・・・
いつもの様に、知らないうちに自己解決している安定の私なのでした。
蛇足
ちなみにピカソが作り出した作品数の15万って、生まれたその日から死ぬ当日まで作り続けたとしても、1日4~5作品ぐらい作らないと間に合わないんですよね。
幾らなんでも生まれたその日とか、死ぬ直前まで作り続けたとは思えませんし、1日に一体どんだけ作ってたの・・・
蘭丸さんはピカソの爪の垢を煎じて飲んだほうがいいですね。うん。
Studio POPPOのプログラム兼システム担当です。
ウォーキング・デッド大好き!ダリルかっこいいよっ!主食はキノコです。
いろいろな人が『素晴らしい』といえば芸術なのかな
偉い人が『素晴らしい』と言っても芸術になるなら
偉い人評論家を懐柔すれば芸術品を作れるのかもしれないと邪な事を思ってしまいました
芸術かどうかについては、作った人が芸術ですと言えば芸術なのかもしれません。
ただ、その芸術が評価されるかどうかはそれなりに多くの方の支持が必要となります。でも、その”多くの人の評価”というのは、権威を持った少数の人によって作り出されているのかもしれません。
実際、今年の流行色も毎年専門家が話し合いをして決めていますしね。