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古くから人間は不老不死を夢に見てきました。秦の始皇帝が不老不死の薬を探させた話も有名ですし、人類最古の英雄譚である「ギルガメッシュ叙事詩」に出てくる英雄「ギルガメッシュ」も、親友の死を目の当たりにし、命があるものは全てひとしく死ぬということに恐怖を覚えて、不死になる方法を求めて旅に出たりしています。
日本の「若狭の国」にも「八尾比丘尼」という、人魚の肉を食べてしまったため不老不死になった少女の伝説があります。
「死」から逃れたいというのは、人間にとって有史以来ずっと続いているテーマなのですね。
といっても、生きることは少しずつ死んでいくことと同じという言葉もある通り、命ある限り誰でも死にます。盛者必衰、諸行無常の響きあり、永遠に続くものはこの世には一つもない!というのが真理のようです。
(でも…時間を物理的な方向としてとらえることが出来る高次元の生物って、どうなるんだろう…汗)
~自分が空間軸として認識できない軸(4次元人の時間軸は5次元軸)を「時間」としているだけだから、どんな高次元人にだって時間はきっとあるよ! by 伊達~
しかし!以前もちょっと言ったように、死ねないということは、逃げ道がひとつ奪われることでもありますし、それよりももっと大変なことが起こります。
①ひとりぼっちになる
不老不死になったあなたは今は知り合い、家族がいるかもしれませんが、不老不死なのは自分だけなので、いずれ周りの人は死んでしまいます。ズッ友だょ★と言ってられないわけです。
不老不死の八尾比丘尼は、不老不死になったために親しい人の最期を見届け続けないとならないというツライ定めをおうことになり、世を儚んで洞窟の中に消えたと言われていますが…、あれ、死ねないのにどこへ行った。
とにかく洞窟に入って出てきたくなくなるくらい、ひとりぼっちにされるのは人間にとってはつらいということなんですね。
ペットが死んでしまっただけでもこの世が終わったように悲しいのに恋人や親や子供すら?自分より早く死んでいくのを見続けるのは確かに辛そうです。
②動けなくなっても死ねない
五行山で岩の下敷きにされて500年待たされた孫悟空も、500年も下敷きになってたのはつらかったらしいです。
たった500年でも、これなんですから、永遠にとなったら大変です…。
究極生物のカーズ様(ジョジョ2部)も、死ねないため、宇宙空間に放り出されてもうどうにもならなくなった時は考えるのをやめてました(´Д`;)
自由を奪われたのにその状態が永遠っていうのは考えただけでやばいですよね…逆に死んでしまいたいってもんです。
不老不死でも、環境によってはそれが仇となることもあるんですね。
③新鮮なことが何もなくなる
どうしてだか、歳をとってきたら「あれ?もう今年が半分終わった!!?」なんてことを思う頻度が多くなってきますよね。これは実は新鮮な体験をしていないせいだそうです(日々のことが特に記憶に残らない)。小学校の夏休みって、「短かった」という印象はないですよね。
若いころは、まだ体験していないことだらけで、刺激がたくさん世の中にあるので印象に残る時間たくさんある。
よって、時間の進みが遅く感じるのです。
でも、毎日同じことの繰り返しだと、「生きてる気がしないんだよー!」ってなります。そこで弟か誰かにひどい目にあわされて「生きてるじゃーん!」なんて言われないといけなくなるわけです。ゴメンナサイ。年代がばれる。笑う犬。
テリーですら「生きてる気がしない」って言うのですから(しかもかなり簡単にw)、不老不死になんてなったらドリーだってさすがにネタ切れになるでしょう…。すると、とんでもなく、とっとと一年が終わっちゃうような感覚に陥ると思われます。あれ?昨日まだおせち食べてたと思ってたのにもう師走?的なね。
同じことの繰り返しというのは、仕事してるとどうしても陥りがちな罠ですが、不老不死の人にもかなり当てはまる罠なのです。
このように、終わりがないとなると問題が山積します…。人口が爆発し、まぁ老いないので介護もいらなければ、死なないので食糧が不足してもいいのかもしれませんが、地球がギュウギュウ詰めになってしまいます。
つらい!でも死ぬことはない。うわー。ツライ。
限りがあるからこそ、人は価値を見いだせるんでしょうねきっとね。
限りない命や限りないお金には価値なんてないんです!お金に限りがなかったらお金の価値は結局はゼロじゃないですか。うん。
空気や、親、愛にだって限りはあるのです。
そしてこの世の中に限りがないものなんぞないのです。
だから何かにつけて「これは最後の○○かも…」とか思いながら、かみしめて生きていきたいものですね。
蘭丸でした!
Studio POPPOの変な記事担当です。武田信玄の軍配が欲しくて100円貯金しています。ゾンビが来たら軍配で殴るつもりです。(よくないゲームの影響を受けている)