ひどい体験で脳が委縮することがあるらしい

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こんにちは、栁澤蘭丸ですー。

脳が委縮する、というと、普通はアルツハイマー型認知症などが思い浮かびます。
アルツハイマー型認知症では、脳の海馬を中心に委縮が起こって脳が縮みます。その結果、新しい体験を記憶できない、行動に普段とは違うところが見られるようになる等の変化が起こる、というもの。

しかし病気じゃなくても「子供の頃につらい体験をした場合」に、脳が委縮・変形することがあると、福井大学の友田明美教授が言ってます。
アルツハイマーは病気として認識されていますが、こっちの脳の萎縮は病気ではなくて「適応」の結果らしいのです。委縮する箇所もアルツハイマーとは違い、「視覚野」という、その名のとおり視覚を司る場所の一部「舌状回(ぜつじょうかい)」が正常な脳よりも小さいらしいのです。

その「舌状回」が縮むと、どうして適応なのか、という話ですが…脳が自分の能力を狭めることによって不快なことから目を背けることが出来るようになるってことみたいです。
例えば親が激しく喧嘩をしている場面をよく目にしていた子に脳の変形が起こることがあるそうです。子供は親の喧嘩を見るのはツラいので、脳(視覚野)を委縮させます。視覚野が萎縮すると会話をする相手の表情が読み取れなくなるそうです。つまり、怒っている親の表情が分からなくならないとストレスから逃れられないので、そのような変形を自ら起こしてしまう…ということみたいです。

親が喧嘩をするストレスからは逃れられるかもしれませんが、このままでは他の人とのコミュニケーションに支障が出てしまいますよね…。子供の脳は可能性のカタマリと言われることもあるし、回復する力も大いにあるので、最近はストレス下で脳が委縮するような体験をさせることを一種の虐待「マルトリートメント」と呼び、ケアすることが大切とニュースで報じられてました。

自分は人とのコミュニケーションがうまく取れないなぁと感じている大人は実はその当時は知られていなかっただけで、「マルトリートメント」の被害者なのかもしれません。
脳が委縮する原因になる不適切は教育環境っていうのは親同士の不仲以外にも色々あるようです。誰かと比較されてガッカリされる、どうしても出来ないことを頑張れと励まされる、親が自分のことを他人に対して悪く言うなども、マルトリートメントに含まれるとのことです。
んんんー…。私としては、親にこういうことを言われた覚えはないのですが、しかし軽めになら普通の親でも言ってしまいそうですよねぇ。比較されるのはどうしても仕方ないですし、自分のほうが劣ってると思っているとガッカリはされてないけどガッカリされてるような気持ちになるかもしれないし。出来ないことを頑張れと言わない親はいないだろうし。他人に対して自分を悪く言うのは、「いえいえ、うちの子はまだまだです」というような控え目な親ゆえかもしれないし。難しいです。

なんというか…最近は色々研究が進んでいるから「脳に変形があった!」とか「発達障害が見つかった!」と騒がれますが、昔は完全にスルーされてたことで…今さら気にしてもしょうがない人も多そうな気がしますね。マルトリートメントによる脳の萎縮は、大人でも回復の余地があるようですし、生きづらさを感じていた場合は原因が分かったら少しほっとしたりするかもしれませんが…。

マルトリートメントについては今現在の子供たちに対して気を付けていくということで頑張るしかないですね。うん。
私達に直接関係あるアルツハイマー型認知症なども本当に怖いので予防法や治療法が確立するといいのになぁ…。脳は大切にしたいものです…。

栁澤蘭丸でした。ではでは。

ひどい体験で脳が委縮することがあるらしい_挿絵1

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