投稿日:2015年2月13日
これは、私が社会人二年生だった頃のお話です。
二年目ともあって、会社でのお仕事にも慣れ、オンリーワンのお仕事なども出始めてきた時でした。
一人暮らしをしていた私は、休みの日(日曜日)パソコンに向かってインターネットを楽しんでいました。
そんな時、急に脇腹の背中側に激痛が・・・
私は椅子に座っていたのですが、あまりの痛みに座り続けることが出来ず、思わず床に倒れこみました。
「な・・・何この痛み・・・」
とんでもなく痛いです。しかも急に!突然!
でも、多分背中をつったか何かしただけ、すぐに収まるはず・・・
あまりの激痛に気が遠のきながらも、そう思い込もうと必死になっていました。
しかし、まてどもまてども痛みは引かず・・・
だんだん、自分は死んでしまうのではないかという思いがよぎります。
そう思った私は、よろめきながらも自分の携帯を握りしめ救急車を呼ぼうとしたのですが・・・
(家の鍵全部閉まってる、救急隊の人がきた時、扉までいって鍵開けられるかな・・・しかも、私、今パジャマじゃん・・・恥ずかしい・・・もうだめだ、諦めよう)
何故か、あまりの痛みに生きることを諦めた私は、自分の携帯をぽいと放り投げ、そのまま意識を失いました。
幸い死ななかった私は、朝、目を覚まします、が、まったく状況も変わらず、痛みは続いたまま。
当時の私は、オンリーワンの仕事による責任感からか、激痛のあまり、歩くこともままならないにも関わらず、自分を叱咤しながら会社へ向かったのです。
会社に着いても激痛のあまり、ちっとも仕事になりません。
それはもう、叫び声を上げて床をのた打ち回りたいレベルでした。
机の上に置かれた私の書類は私の冷や汗によってびしゃびしゃになっているありさま。
上司や同僚の静止を振り切り、なんとかその日が締めだった仕事をやり遂げます。
私の尋常ではない様子に、心配も限界に到達していた私の上司はすぐさま私を病院へ向かわせました。
その病院でお医者さんに言われたのが・・・
「う~ん・・・多分、尿路結石じゃないですかね」
裏で医学書らしき分厚い本をちらちら見ながら、自信なさげにお医者さんがそう言いました。
なんとも頼りないお言葉・・・今思えば、これが私の戦いの始まりだったのかもしれません・・・
お医者さん曰く、尿路結石という病気で、「腎臓から膀胱に繋がっている尿路という場所に石が詰まり、詰まったことによる尿の圧力で腎臓が膨らんでいるため痛みが出ている」と言うことらしいです。
「とりあえず、痛み止めを注射するけど、うちの病院じゃどうにもできないから泌尿器科がある病院へ行ってね」的なことを言われた私は、翌日、泌尿器科がある病院へ行くことになりました。
痛み止めを打たれた当日は痛みもなく余裕だったのですが、痛み止めの効力が切れると痛みが戻り、歩くことすらままなりません。
病院へ行く途中、何度も路上にへたり込みながらも、気力を振り絞って近くの病院へ行きました。
その病院で診察を受けた結果・・・
「確かに尿路結石ですね。でもまあ、詰まった石は放っておいても自然に落ちてくるから、これでも飲んで頑張って」
と、診断され、痛み止めの薬と大量の漢方薬を処方されました。
私のあまりの顔色の悪さに、その場で痛み止めの注射と栄養補給のための点滴を打たれましたが、それで治療はおしまいでした。
家に帰り痛み止めが切れると、また激痛が襲ってきます。
しかも、もらった痛み止めの薬を飲んでもまったく痛みが引きません。
相変わらず、痛みを我慢しながら会社に行っていた私は、遂に上司からお休みを促されます。
と言うのも、偶然にも同じチームの先輩が私と同じ「尿路結石」で入院してしまったのです。
片や入院してるのに、私が会社に来るのは尋常じゃない!と言うこともあり、お休みさせていただくことになりました。
休みになったのはいいのですが、お医者さんは自然に石が落ちるまで我慢するしかないの一点張りです。
「無理してでも運動するといい」とか、「お酒を飲んで尿意を促すといい」とか、痛みから逃れたい一心で試せることは全て試したのですが、一行に良くなりません。
しかも、四六時中痛いため、冗談抜きで、痛みから逃れようとするあまり、自殺したい願望まで浮かび上がってきます。
もうとにかく痛いのです。痛さのあまり、食欲もわかなければ、眠ることも出来ません。
そんな状態が1週間続いた頃でしょうか。
肉体的にも精神的にも限界を迎えていた私は、思い切って違う病院へ向かう決心をしました。
激痛により歩くこともままならない私なのですが、なぜかタクシーを呼ぶこともなく、電車を使って遠くの病院に行きました。
するとそこのお医者さんの診断結果は・・・
「う~ん・・・石、大っきいですね。これは自然に落ちるとか無理。手術しましょう」
・・・えっ、そんなに大っきいのですか?じゃあなんでいままで・・・
「でも、うちじゃ手術できないから、紹介状書くんで、今すぐそっちの病院に行って下さい」
「良く今まで我慢できましたねぇ」なんて褒め言葉なのか何なのかよくわからないことまで言われた私は、お医者さんに促され、言われるがままに総合病院へ行き、診察を受け、翌日には手術の日取りが決定されました。
ちなみに私が受けた手術は、「体外衝撃波結石粉砕(ESWL)」という方法です。
メスなどを使って切り開いたりすることもなく、体の外から衝撃波を当てて石を壊す手術です。
実際、水たまりができた手術台に寝かされて、チクチクする程度の衝撃波を患部に当てられ、麻酔で眠った間に終了といった簡単なものでした。
手術時間も、大体一時間ぐらいで終わりますし、即日退院できました。
治療費は大体10万円ぐらいしたかな・・・思わぬ出費です。でも痛いよりは全然いいけど。
なんとなく術後から結構な間、衝撃波を当てられた箇所がしびれている気もしましたが今までの痛みに比べればなんてことはありません。
手術が終わると嘘のように痛みはなくなりました。
痛くない、ただそれだけのことが幸せでなりませんでした。
結局・・・
痛みに耐えつつ仕事: 1週間
自然に落ちるから我慢: 1週間
手術までの通院:1.5週間
手術後から完治まで: 0.5週間
で、計1カ月近く苦しむことになりました。
この長く続いた結石との戦いを私が挙げる三大痛い事件の一つに認定したいと思います。
ちなみに、私はあれ以来、ますますの病院嫌いです。
その後、病院では尿路結石になった原因を調べるため、いくつか検査を受けたのですが、結局これといった原因もわからずじまい。
その結果、「ストレスが原因ですね!」って言われてしまいました。
現代社会において、ストレスを感じていない人なんていないでしょう。
良くわからないときに「ストレスが原因」ってことにしちゃうのは、完全に「バーナム効果」を狙ってますよね。
皆さんも尿路結石には気をつけて下さいね。
くれぐれも、病院選びは慎重に!
Studio POPPOのプログラム兼システム担当です。
ウォーキング・デッド大好き!ダリルかっこいいよっ!主食はキノコです。