正直爺さんが得をするのは昔話の中だけではないかも:両面提示

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「昔々ある所に、正直爺さんと嘘つき爺さんが住んでいました」と始まるのは、昔話「花さか爺さん」のお話です。
花さか爺さんでは、正直爺さんが圧倒的勝利を収めますが「そんなの昔話だけの話だろ~正直者が得するわけないじゃん」って思っていませんか?
今日は、心理学的に「正直爺さんが得をする可能性」についてお話したいと思います。

家電量販店で正直爺さんと嘘つき爺さんが、それぞれ急速製氷機能付きの冷蔵庫をお客さんに売り込んでいます。
どんな良い商品にも少なからず欠点が存在するのですが、正直爺さんと嘘つき爺さんはどのようにその商品を売り込むでしょうか。
その様子を見てみましょう。

嘘つき爺さん「この冷蔵庫が持つ急速製氷機能は優秀です。通常2時間以上もかかる製氷が50分まで短縮できるんです

正直爺さん「この冷蔵庫には通常2時間以上もかかる製氷を50分まで短縮できる急速製氷機能があります。ですが、急速製氷した場合、氷の中に多数の気泡が入ってしまうため、見た目も白く、溶けやすい氷が作られてしまいます

心理学的に、嘘つき爺さんの説得手法を「一面提示(片面提示)」、正直爺さんの説得手法を「両面提示」と呼びます。
話の流れ的に正直爺さんの「両面提示」の方が有効です!・・・となればドラマチックだったのですが、残念ながら嘘つき爺さんの「一面提示」も有効な場合があります。

では、それぞれの説得手法はどう使い分ければいいのか。
先ほどの例で「お客さん」と「冷蔵庫」の関係性をまとめると、以下の様になります。

冷蔵庫の印象冷蔵庫の知識有効な手法
良い少ない一面提示
悪い多い両面提示

冷蔵庫を既に気に入っている相手に、敢えてデメリットを伝えて迷わせる必要はなく、また、冷蔵庫の(急速製氷)機能について良く知らない相手にデメリットを含めた検討の余地を与えても、検討するための知識が足りず、無意味な選択肢を増やす結果になるため「一面提示」が有効です。

逆に、冷蔵庫に対する印象が悪く、このままでは購入してくれなさそうな場合には、敢えてデメリットを伝えることで信頼を得る方がお得です。
また、冷蔵庫の機能に対する知識が豊富な相手にデメリットを隠すと、相手はデメリットを言われないことに警戒し、隠されたデメリットを自ら想像し始めてしまいます。
ですので、素直にデメリットも伝える「両面提示」が有効になります。

・・・結局、嘘つき爺さんにも一理ある結果となりましたが、「正直爺さんが得をする可能性」もあるということをご理解いただけましたか?

さて、最後にちょっとお得な情報を。
両面提示」する際のテクニックとして、メリット・デメリットを伝える際、「ピーク・エンドの法則」を考慮すると、更に効果がアップしますよ。

セールスマンでなくとも、人に何かを勧める機会は多いはず。
是非とも、「一面提示」と「両面提示」をうまく使い分けて、上手に相手を説得してみてくださいね!

正直爺さんが得をするのは昔話の中だけではないかも:両面提示_挿絵2

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