翼のついたエルフ:Baldur’s Gate 2#23

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前回からの続きです!

皆さんこんにちは。
以前、「コアミアから来た」などと、咄嗟に自身の出生を偽った経験がある伊達あずさです。

どうやらコアミアは咄嗟の出任せに登場しちゃうほど有名な国のようですね。また私の仇敵でもあるアイアンスロウンの危うさにいち早く気付き、国外に追放するという具体的な対策を行った危機管理能力の高い優秀な国でもあります。
私の中のイメージランキング最下位をウォーターディープとするなら、コアミアは最上位に位置しているかもしれません。まぁ、ランキングにできるほど多くの国を知らないけれど・・・

さて、何故そんな昔の話を突然引っ張り出してきたのかというと、それはもちろん「コアミアの歴史」をご紹介するからに決まっています!

コアミアの歴史

コアミアの歴史は、1342年前、初の貴族にして王家となったオバースカー家の登場にさかのぼる。この時代、コアミアといっても一都市(スゼイル)及びその辺境の要塞のいくつかに過ぎなかった。コアミアの王が叛乱や陰謀に追われ、玉座ではなくこれらの要塞から国を統治することも時にはあった。現アズーン王は同名を受け継ぐ4番目の者にして、71代目の王である。

ライゲイードが侵略者を追い払って以来、長い間コアミアは表向き平和であった。だが、コアミア軍は近くの地域の出来事に多く参加していた。最近ではアラベルの反逆者であるゴンデガルと戦うために兵を挙げたり、デイルランドに進軍しティルヴァートンを占領したり、東方より来襲したトゥイガンの大軍を迎え撃つべく遠征の尖兵となったりしている。このことを風刺して「国は確かに平和だが、軍隊だけはせわしない」などと言われている。これらの大規模な軍事行動の他、警戒部隊が北西の道路で野盗と小競り合いをすることも多く、現在はコアミアの北東にあるティルヴァーズ・ギャップやシャドー・ギャップなどでオークその他との戦いが続いている。これらの地域はいずれも侵略者と対峙しており、ティルヴァートンが戦乱にさらされることになり得る。コアミアは北東にキャッスル・クラッグ、西にはハイ・ホーンの二つの要塞を築くことで、王国の守りを固めている。

これまでにご紹介した歴史の中では珍しいぐらいの近代史ですね。
相変わらず、突然出てきたライゲイードさんが誰なのか(何代目かのコアミア王かな?)はわからないけど、コアミアがいかに精強な軍隊をもった国かということはよくわかります。
コアミアは「国は確かに平和だが、軍隊だけはせわしない」などと言われているみたいですけど、むしろ国内情勢が安定しているからこそ、国外での大規模な軍事行動に踏み切れるのでしょうね。そして、それだけ多数の戦闘に関与してなお、国内が変わらず安定しているわけですから、その国の軍隊が弱いわけありません。
コアミアという国をイメージするに足る良い歴史書だったと思います。ぐっじょぶ!

翼のついたエルフ:Baldur's Gate 2#23_挿絵1
では怪しげなテントにいざ突撃!といったところからの再開となります。
さて、鬼が出るか蛇が出るか・・・

翼のついたエルフ:Baldur's Gate 2#23_挿絵2
テントの入口から中へと足を踏み入れた途端、周囲が変化していくような感覚に襲われ、気付くととてもテントの中とは思えない奇妙な橋の一端に立っていました。というか、テントの中だというのに風とか吹いちゃってますからね。ほぼ間違いなくテントの中じゃないのでしょう。
それと、今さっき抜けたばかりの入口が見つからなくなってしまいました。どうやらやすやすとは戻れないみたいです。
最早この橋を北へと渡る以外の選択肢はないみたいですね。

翼のついたエルフ:Baldur's Gate 2#23_挿絵3
橋を渡っていると行く手にジンが現れました。

ジン「冒険者がカラーを楽しませる為にやって来たか!私のなぞなぞに答えられたら橋を渡らせてやる。用意はいいか?」

あっれ~以前、フラスコの中に閉じ込められていたジンとは別の人なの?

あずさ「あなたのなぞなぞに答える前に、そのカラーというのが何者なのか知りたいわ」

ジン「カラーは価値のない者の前で正体を明かさない。始めてもいいかな?」

ふ~ん。じゃあまいいよ。

あずさ「よし、いいわ」

ジン「よろしい!王女の現在の年齢は、王女が二人の現在の年齢の和の半分だった時の王子の年齢の二倍に王女がなった時の、王子の年齢と等しい。二人の現在の年齢を答えよ」

何この気持ちの悪い日本語・・・なぞなぞというよりも日本語の読解力を測る試験みたいですね。

じゃあとりあえず、王女の現在の年齢をx、王子の現在の年齢をyとしましょうか。
そうすると、二人の現在の年齢の和の半分は、(x + y) / 2と表せます。

王女が「二人の現在の年齢の和の半分」歳となったときの”王子の年齢”は、この時の王女の年齢に二人の歳の差を足し引きすることで求めることができます。

王子が王女より年上の場合は(x + y) / 2 + (y – x)。
王子が王女より年下の場合は(x + y) / 2 – (x – y)となるはず。

御覧の通り、最終的にはどうせ一緒になっちゃうので、ひとまず王子は王女の年下という体で計算しましょうか。

続いて、王女が(x + y) / 2 – (x – y)歳の2倍の歳となった時の王子の歳を計算します。
これも先ほどと同じように、この時の王女の歳に二人の歳の差を足し引きして王子の歳を割り出します。先ほど、王子は王女の年下であるとしたので、ここでも同じように歳の差を引き、{(x + y) / 2 – (x – y)} × 2 – (x – y)とします。

この時の王子の年齢と現在の王女の年齢が等しいらしいので、x = {(x + y) / 2 – (x – y)} × 2 – (x – y)と表すことでき、これまでの条件をひとつの式にできました。後は式の中のxとyをまとめるだけです。

x = {(x + y) / 2 – (x – y)} × 2 – (x – y)
  = x + y – 2x + 2y – x + y
  = -2x + 4y
  = (4 / 3)y

王女の年齢は王子の年齢の4/3倍みたいなので、王女の方が年上であっていましたね。
後は王女と王子の年齢が実際に何歳なのかですけど・・・年齢という都合上、王女の年齢は0を含む自然数でなければなりません。つまり、王子の年齢が0を含む自然数、かつ、3の倍数でなければ困ります。

その上で、ジンが用意した選択肢を見てみましょう。

  1. 王子は20歳で、王女は30歳
  2. 王子は40歳で、王女は30歳
  3. 王子は30歳で、王女は40歳
  4. 王子は30歳で、王女は20歳
  5. 二人は同い年
  6. さっぱり分からないわ

ジンが用意した回答は以上の6つです。まぁ、実質5択ですね。
まず、王女の方が年上という条件に当てはまらないため、2と4はあり得ません。5も違う・・・といいたいところですが、王女と王子が0歳の時に限り、二人が同い年でも条件を満たせちゃうんだよな。
ただまあ、3の選択肢であれば、王子が3の倍数歳で、「王女の年齢 = 4/3 × 王子の年齢」という条件も同時に満たすことができるので、この答えを期待されているのでしょうね。

あずさ「王子は30歳で、王女は40歳」

ジン「そうだ、正解だ。偉大なるカラーは機敏で頭の回転の速い者を好まれる。先へ進むがいい。おめでとう」

翼のついたエルフ:Baldur's Gate 2#23_挿絵4
ジンが居なくなり、先へ進めるようになりました。
このドーム状の建物の中にカラーさんがいらっしゃるのでしょうか。

翼のついたエルフ:Baldur's Gate 2#23_挿絵5
ドーム状の建物の中には、名のある人がいるけどカラーさんじゃない!

エアリー「誰だ?ああ、誰でもいい、ここからすぐに逃げるんだ!奴は・・・ここに来た者を皆殺しにしてしまった!さあ、逃げて!」

あずさ「誰のことを言っているの?誰が皆を殺したの?」

エアリー「カラーだ!奴が何をしたのかは知らないけど・・・ここにあるのは全部幻覚なんだ!けど、この幻覚を信じてしまえば、それはあなたを傷つけることに・・・ああ、あなたには分からないかも知れないな・・・奴がテントと入って来た者に何をしたのかわからないけど、彼らが死んだのは本当なんだ!逃げて!」

う、う~ん・・・何か話が急すぎて・・・それに逃げろと言われても一体どこに逃げれば?
それに今ひとつエアリーという名前の人を信用する気になれないのですよね。過去に一度、こことは別の世界で同じ名前の妖精さんに騙された経験があるものですから・・・

あずさ「あなたは何者なの?どうしてモンスターが若い女の声をしているの?」

大分失礼な物言いになっちゃうけど、エアリーさんが何者なのか知りたいのは確か。

エアリー「わ・・・私はモンスターじゃない!エルフだ、翼のついたエルフ・・・エルフだったんだ・・・」

翼のついたエルフ?え、なにそれ・・・私がイメージするエルフ像とは著しく乖離しています。
あ、でもな・・・その昔、英語の先生がピーターパンに登場するティンカーベルのような羽の生えた妖精の絵が描かれたカードを出して「これを英語で答えなさい」と私に言ってきたことがあったのです。当然私は「Fairy」と答えたわけだけど、先生がカードを裏返すとそこには「Elf」の文字が・・・私の答えははずれとされてしまいました。
私は思わず「エルフは耳が尖った人間サイズの生き物で、背中に羽なんて生えていない!」と猛抗議したわけですけど、あれが英語圏の主流なイメージなのだとすれば、このエルフが羽の生えた手のひらサイズの妖精だったとしても何の不思議もありません。
でも、D&Dのエルフだって指輪物語ベースなのでしょ?であれば、背中に羽(翼)が生えているエルフなんて普通じゃないはず!

エアリー「ここは・・・幻覚で覆われている。信じるとそれが本物になるんだ!私を信じて!何か起こる前に行かなければ、お願いだ!」」

あずさ「翼のついたエルフなんて聞いたことがないわ、何を言っているの?」

ああっ、翼のついたエルフがいかに一般的なエルフのイメージ像から外れているかを指摘できる選択肢が用意されていた!

エアリー「いるんだよ、翼をもったエルフの種族が・・・数は少なくなってるけど。はるか北のサンダバール・マウンテンの出身なんだ。私の翼はだいぶ前に切り落とされてしまったけど・・・しかし・・・そんなことは今は重要じゃない!ここは危険すぎるんだ!街に戻ってここでのことを皆に教えて!逃げて!」

サンダバール・・・以前読んだ「北の歴史、エルフの出ネズリル記」にも名前だけは登場していましたね。まぁ、最後の最後にちらっと名前が出てきただけで、サンダバールがどんな場所なのか一切記されていませんでしたけど。
サンダバールの歴史なんて本もありませんしね・・・ただ、サンダバールは北の土地みたいですから、記載があるとすれば北の歴史に書かれているべき場所のはず。もちろん書かれていなかったけど。

それはそれとして、サンダバールに住む翼の生えたエルフだなんて、偽りの出生先としてはあまりに希少種すぎます。その上、翼を切り落とされちゃったなど、設定も細かすぎ・・・少なくとも咄嗟に吐けるような嘘でないことだけは間違いありません。
エアリーさんが本当のことを言っているのか、余程の嘘の常習犯かはわかりませんけど、何れにしたってエアリーさんの言う通りにはできません。だってどこに逃げろと?

あずさ「まず何が起こっているのか教えなさい!」

本当はこんなきつい物言いをしたいわけじゃないんだけど、今の私の気持ちを表現するのに適した選択肢がないのです。

エアリー「ああ、あなたも・・・他の奴らと同じにならないことを願うよ!けど、そう・・・私はエアリー。おじのクァイルと・・・このサーカスで働いている・・・何が起きたのかは知らないけど、数日前にすべてが変わってしまった・・・すべてが混沌へと変わり、見た目通りのままになった。全部本物ではなくて、幻覚だ・・・手下が・・・カラーに仕えていると言ったから、カラーが背後にいるんだ・・・奴はサーカスのイリュージョニストだけど、何でこんなことをできたのか分からない!奴を止めないと!さらに犠牲者が増える前に!お願いだ・・・私の鎖を解いてくれたら、奴を止める手助けができる!」

ようやく話が見えてきましたね。
今モンスターの姿となっているエアリーさんは、消えたサーカス団の一員で、先ほどジンが言っていたカラーというのも、エアリーさんと同じサーカスに所属している団員さんだったようです。
ただ、エアリーさんが問題視している現象を起こしたのが、カラーなのかその手下のジンなのかについては今はまだ分かりかねます。ただもし、ジンの仕業なのであれば、彼が橋の上で出題してきたなぞなぞを解いた時点で、私は被害を免れた可能性が高くなりますね。

あずさ「どうやって解放すればいいの?」

エアリー「この鎖に合う鍵が必要なんだ。だけど・・・鍵のようには見えないはず!この部屋の北側には・・・人が何人かいる・・・幻覚に騙されてはいけない・・・奴らはモンスターなんだ!奴らが持っている剣は、本当は鍵なんだ。それを手に入れれば、私は鎖を解いて普通の姿に戻れる!充分に注意しないと!ここで見えるものは信用できないんだ!」

なるほど・・・エアリーさんを信じるか、この先にいるであろう人の方を信じるか選べってことなのですね。
一応、今のところエアリーさんの発言には矛盾しているところがないように思えます。
でも、エアリーさんのことを信じるかどうかはこの先で人の姿をしている方々と話をしてみてからでしょうね。
当然、奥へ進むのは次回となるでしょう!

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