ショーン・オブ・ザ・デッドを観た感想と評価:映画考察

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皆さんこんにちは。
ゾンビ大好き伊達あずさです。

そんなわけで今回紹介する映画は・・・
ショーン・オブ・ザ・デッド(Shaun of the Dead)」です。

いつもの様に作品情報から。

ショーン・オブ・ザ・デッド
原題:Shaun of the Dead
ジャンル:コメディホラー
製作国:イギリス
公開年:2004年
監督:エドガー・ライト

概要:友達思いの何処か冴えない主人公ショーンは、親友エドを大切に思うあまり、恋人のリズを蔑ろにした生活を送っていた。そんなある日、行きつけのパブ「ウィンチェスター」でリズから「もっと二人の時間を大切にして欲しい」とお願いされてしまう。愛するリズのために変わることを宣言したショーンだったが、そう簡単に人が変われるわけもなく、約束したばかりの「レストランでのデート」も守れず仕舞い。これがきっかけとなりショーンはリズから別れを告げられてしまう。リズに振られたことで傷心のショーンはエドに励まされ自棄酒を飲んでいたのだが、次の日起きると街の様子がおかしい・・・二人が慣れ親しんだ街は、何時の間にかゾンビが蔓延る街へと変貌を遂げていたのだった。

この作品は以前、私がゾンビ好きということでコメントをくださった「りゅう(た)」さんからお勧め頂いたものです。
お勧め頂いたのは随分前の話なのですが、なかなかDVDを借りれず今日に至ってしまいました。
と言うのも・・・ゾンビ映画なのにホラーのジャンルではなくコメディの所に置いてあったんですもん!!!
コメディ調だということは知っていたのですが、まさかゾンビ映画がコメディの所に普通に陳列されているとは思ってもみませんでした・・・
たまたま他の映画を探しているときに偶然発見できたため、今回観る事が出来たのですが、そうでなければ一生見つけられなかったかも。
非常に危ない所でした!

そんな、「ショーン・オブ・ザ・デッド」に対するおすすめ度は・・・

おすすめ度(5段階):★★★★

一応ジャンルにはホラーを含ませましたが、正直なところ、一切ドキドキしたりはしません。(ただ、ゾンビものなのでグロテスクな表現はあります)
そういう意味でも、コメディの棚にこの作品を陳列していたお店の判断は正しい物だったのかも・・・
ただ・・・やっぱり外国のコメディというのは人によってハマるハマらないがあるかもしれません。(正直言うと個人的にはあまりハマらなかったかも)
とは言え、外国のコメディにありがちな下品さとか悪ふざけ感は控えめなので、少なくてもそれがマイナスに感じることはありませんでした。

何かこのコメントの雰囲気だと「★★★」っぽい評価となりそうなものですが、何故「★★★★」となったのか!
それは、何かこの映画ってじわじわと後から来る社会派(?)ジョーク(むしろ皮肉?)が効いているように感じたからなのです。
確かに最初この映画を観た時は「★★★」かな~って思ってたんです。でも、この記事を書くために改めて考え直してみた結果、笑いに隠されたロックな一面が見えたような気がしたというか・・・ともあれ、映画の中に言い知れぬ底深さを垣間見たような気がしたのです。
そういったこともあって、記事を書いている最中に評価を上げることになりました。
細かいことばかり気になる残念な性格の私は、大抵記事を書いているときに評価が下がるケースばかりだったので、これは珍しいことかもしれません。
それとですね・・・何気にちょっと良い話なんですよ。ゾンビ映画なのに。

と、こうしてネタバレの前に色々書いていて思ったんですが、何か以前にもこれとまったく同じような印象の映画を観たことがあるような気が・・・

ここからはネタバレを含みますので、これから観る予定がある人は「ショーン・オブ・ザ・デッド」を見終えてからにしてくださいね!

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<以下ネタバレを含みます>

登場人物

主人公:ショーン
親友:エド
恋人:リズ
リズの同居人:ダイアン
ダイアンの彼氏:デービッド
ショーンの母親:バーバラ
ショーンの義父:フィリップ
ショーンとエドの同居人:ピート
ショーンの昔の友人:イヴォンヌ

考察・感想(ネタバレ含む)

最初に宣言しますが、今回は考察と言うよりは感想色が強いかもしれません!だって、コメディですもん!

さて、宣言が済んだ所で本題に入りますが・・・私、この映画って初めて観たはずなのに、何か以前にも観たことがある気がします・・・

何となく観たことある感じがする所
  1. ショーンとエドの顔(役者さん)と関係性
  2. 下品さと悪ふざけが控えめで、隠れたジョークが満載
  3. 過去(ゾンビ出現前)と現在(ゾンビ出現後)を対比させるシーン
  4. 死んだと思われていた人も真の意味では死んでいないというラスト

・・・こ、これ完全にワールズ・エンドと一緒じゃん!
と思って調べてみると、監督も一緒ならショーン(ゲイリー・キング)とエド(アンディ・ナイトリー)の役者さんまで一緒じゃないですか!!
道理で私好みなわけです。何しろワールズ・エンドは実質ぽっぽブログで紹介した中で最も高評価の映画(2017/01/25現在)ですからね。

しかし、そう気づいて改めて考えると、何気に話の枠組みも一緒なんじゃ・・・
ショーン・オブ・ザ・デッドもワールズ・エンドもありふれた日常から突如、非日常に急展開するけど、日常と非日常は可逆的なもので、始めは非日常と思われていたものも、やがては受け入れられ日常となってしまう。そんな感じの共通点が伺えます。
ゾンビやブランクといった人間の様で人間とは異なる存在が出てくる点も一緒ですね。

ただ、ショーン・オブ・ザ・デッドとワールズ・エンドでは日常に対する捉え方が逆なんですよね。
ワールズ・エンドの主人公ゲイリーは今の現実を受け入れられず、道を外れてしまった人の話です。
しかし、ショーン・オブ・ザ・デッドの主人公ショーンは完全に今の現実を受け入れてしまっている方なんですよね。

言うなれば・・・
ワールズ・エンドが「日常に馴染めない人の話」とするならば、ショーン・オブ・ザ・デッドは「日常に馴染み切ってしまった人の話」と言う気がします。
2つの作品の間には10年もの年月差がありますし、それだけ日常に対する人々の考え方も変わったということなのでしょうか。

そんな感じで主人公の立ち位置が違うため、非常に似通った構成のストーリーなのにもかかわらず、最終的なメッセージは真逆になっているように感じるのです。

ショーン・オブ・ザ・デッドは非日常に憧れる人を揶揄している?

主人公ショーンは職場では年下から軽く見られ、自堕落な生活を送るエドに引っ張られ、非常に冴えない男性です。
対するショーンの彼女リズ(とその友達)は、ショーンとの対比から常識的で一般的な人のように見えます。
そんなリズはウィンチェスターでの冒頭のシーンで「毎晩ウィンチェスターに来るだけじゃなく、もっと違うところへ行って刺激的なことをやりたい」と言っているわけですが、後に本当に刺激的なゾンビとの戦いに巻き込まれてしまいます。
求めていた刺激的な出来事のはずなのですが、これまで常識的だったはずのリズの仲間達はこの現実を受け入れられません。むしろ最も早く順応したのは日常に浸りきっていたショーンの方でした。
結局、ショーンと二人でゾンビとの戦いを生き延びたリズは結果的にショーンの生き方を理解し、日常に浸りきった冴えない生活を選択することとなっちゃうんですよね。

これって結局、平和な時はスリリングを求めるけど、いざ本当にスリリングな事態に陥ってしまった時、スリリングを求めていた人の方が変化に対応できず、平和を懐かしんで現実逃避するんでしょ?と、間接的に言われているような気がして、ちょっと「うっ」っとなります。
それに、ショーンがエドをゾンビでも受け入れたように、世の中の人もゾンビを受け入れ、あれだけ異常だったゾンビという存在すら最後にはただの日常のワンシーンとなってしまっていました。
そう考えると、ゾンビが蔓延る前のショーンの生活と、ゾンビが蔓延る後のショーンの行動の対比も、日常と非日常の間にはそれほど大きな差異はなく、何時表裏がひっくり返るかわからない物だというメッセージが込められていたようにすら感じてきます。

結局の所、この映画の中には「日常と非日常(刺激)は紙一重の存在であり、いくら刺激を求めたところでやがてそれも日常の一部として取り込まれてしまう。だから刺激的な毎日を求める行為は無意味な無い物ねだりだ!」という皮肉めいた大きなジョークが隠されているように感じたのです。

ただ・・・ゾンビ映画としてはどうなの?

個人的にゾンビたるもの、足は遅く、数に任せて人を襲うものだ!という想いがあります。
この作品に登場するゾンビもジョージ・A・ロメロ監督の作品をオマージュしたというだけあって、ゾンビが全力疾走したりすることもなくとても好印象のゾンビ達ではあるのですが・・・やっぱりパロディというだけあってホラー感が殆どないんですよね。

デービッドが捕まったときは素手でお腹を切り裂いたり、不思議な力と若干のホラー感を見せつけたゾンビ達ですが、ゾンビの大群の中に突っ込んだショーンやダイアンが感染すらせず無傷で生き残ったり、ゾンビの真似をするだけでゾンビ仲間だと認識されたりと、コメディ感・・・というかゾンビのお間抜け感の方が全面に出てしまっています。(後、イヴォンヌ強すぎ!)
ジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ作品のオマージュゾンビとして観るのであればアリなのかもしれませんが、そういうのを抜きにして純粋に1つのゾンビ映画として観ると、ちょっと微妙かもしれません。
ゾンビって「人に似ているけど違うものだから倒しても良い」、しかも「1体1体は弱い」っていう絶妙な背徳感がウリでもあるのに、映画内ではショーン以外殆どゾンビと戦ってませんし、ゾンビに追いつめられている切迫感も殆ど無いんですよね。

と言った感じで、残念ながら肝心のゾンビ・コメディ部分については、個人的にいまいちハマらなかったものの、それらを超越する奥深い魅力を感じたとても不思議な作品でした。
しかし、ゾンビとコメディを足した結果、こんな哲学めいた(?)結論に至ることになるとは思ってもみませんでしたよ・・・
しかも、こうしてショーン・オブ・ザ・デッドを観たことで、前に観たワールズ・エンドの中にまで深みを感じることになろうとは・・・エドガー・ライト監督恐るべしですね。

折角ですから、最後にショーン・オブ・ザ・デッドとワールズ・エンドを一気に観るという楽しみ方を皆さんに提案してみたいと思います。
凄く展開が似ているはずなのに、観終わった時には全然印象が異なっているという不思議なギャップを楽しんで頂けたらな~と思います。

以上です!

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伊達あずさ
Studio POPPOのプログラム兼システム担当です。 ウォーキング・デッド大好き!ダリルかっこいいよっ!主食はキノコです。

ショーン・オブ・ザ・デッドを観た感想と評価:映画考察」への2件のフィードバック

  1. りゅう(た)

    コメント遅くなりましたが、ありがとうございました。
    ホラー感はないのですが、色々な作品のオマージュやらが散りばめられてるので、ゾンビ,ホラー映画を観てる人は、そういう所に頷きながら観るのも良い作品だとは思いますです、

    返信

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