ソメイヨシノは滅びない

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こんにちは、蘭丸です~。「ダイヤモンドは砕けない」っぽくタイトル付けて見ました(*ノωノ)照←?

みなさんはこんな噂を聞いたことがあるでしょうか?
今日本に生えてる桜は全部クローンだから、一斉に寿命が来て絶滅する!」ってな話です。絶滅する!のところだけ強調するとMMRみたい♡

どうしてこんな噂が発生したのでしょうか。それには、桜…みんながよく見ている桜の名所に植えられてるやつ、ソメイヨシノという桜の成り立ちが関係しています。

ソメイヨシノは、江戸時代末期に「染井村」という、植木で栄えた村で作られた品種です。「エドヒガン」と「オオシマザクラ」をかけあわせて作られたものだった、と遺伝子解析で判明しています。江戸時代からすでに品種改良は行われていたのですね。まあ犬を見たらよく分かるかぁ…。犬だって役割によって、狼から随分姿が変わりましたね。狼が人間のパートナーになったのは万年単位の昔ですからね。植物の品種改良だって歴史は古いわけなのです。そう考えるとソメイヨシノは新しめの種類と言えましょう。

このソメイヨシノ、自家受粉(自家受精)ができません。自家受粉…思い出してください理科の授業を!自分のめしべに、自分のおしべの花粉がくっついて受粉するやつです!ソメイヨシノは人工的に作られた桜なので、1人(?)しかいませんから、自家受粉するしかありませんが、「自家不合和性」という特徴を持っていて、自家受粉が困難なのです。しかし、ソメイヨシノは植物なので接ぎ木やら挿し木で増えることが出来ます。ということで、全国に「挿し木・接ぎ木」のみで広がっていった木なのです!

接ぎ木・挿し木は、本人にとっては分身。子供ではありません。全く本人と同じ遺伝子の持ち主なので、「桜前線」やら「開花宣言」の意味があります。何故なら、遺伝子が同じなので「この子は寒さに強い」とか「こっちの子は暑くならないと花が咲かない」などのばらつきが極めて少ないため。全く同じ条件下で咲くので、前線とかいう意味があるわけですね。

ただこの「全員同じ」っていうのは良いことばかりではありません。インフルエンザに罹ったら死ぬ人の分身しか世の中にいなかったとしたら、インフルエンザが上陸した日にゃー全員が倒れることになります。遺伝子は多様性があるからこそ意味がある…。ソメイヨシノは、たった一種類の遺伝子しか持っていないので、何か致命的な病気が流行ったりしたら一斉に死亡ということになってしまうわけです。この辺りが、「ソメイヨシノ絶滅説」に一役買っていると思われます。

あとは、接ぎ木しまくっていったら、細胞分裂できなくなるのでは?という疑問も。「テロメア」という言葉を聞いたことがありますか?「テロメア」っていうのは、染色体にくっついているもので、細胞分裂のたびに短くなっていくことが分かっています。そして、テロメアがなくなってしまうと、もうその細胞は分裂できないのです。接ぎ木しても、元の木のテロメアを引き継いでるわけなので、ソメイヨシノのテロメアってどうなってんの?って話になりますよね。

ソメイヨシノがこの世に誕生したのは江戸時代の約200年前。なので、この世にあるソメイヨシノは全て約200歳ってことになります。どんなに苗木っぽい顔をしていても200歳なのです。でも、ソメイヨシノの親である「エドヒガン」は寿命がとっても長い木です。樹齢2000年を超えるものも見つかっているそうなので、その子供であるソメイヨシノも、200年で枯れてしまうかどうかは…??何とも言えないけど、まだまだ若いのかも。ソメイヨシノの寿命は60年くらいと言われることがありますが、それは全く手入れをしてあげないと、木が病気になってしまったり腐ってしまったりするので、40年くらいたったらきちんと世話をしないと枯れちゃうーという話のようですよ。

しかも、ソメイヨシノは親が分かっているので、全く同じものは無理だけど、ソメイヨシノ2号っぽいものは作ることは不可能ではありません。もう一度、エドヒガンとオオシマザクラの雑種を作れば兄弟っぽい桜が生まれるはず。それに、ソメイヨシノ本人も「自家受精」は無理でも、他の似たような桜と雑種を作ることが出来るということは分かっています。こっちは嬉しい話題ではなく、「遺伝子汚染」と捉えられていて、よくないみたいですけども…。

「ソメイヨシノ」は、たった1種類の遺伝子の桜が日本列島の南から北までずぁーっと生えているため、価値がある花とも言えますが、やっぱり庶民からするとやっぱり、きれいな桜の花が見れるか見れないかが大事ですよねぇ。その方向から考えると、桜は滅びない!手入れをしてあげて、大事にしていけば1000年単位で滅びないはずですきっと。そして、例え今現存するソメイヨシノが1本残らず滅びたとしても、ソメイヨシノのようにきれいな桜が滅ぶことはないのです!

それにしても…もう梅が咲いてますね。大昔は「花」って言えば梅だったのです。天神様こと菅原道真公が、「こちふかば におひおこせよ うめのはな あるじなしとて はるなわすれそ」と詠っています。意味は、「こち(東風=春に吹く風)が吹いたら、ちゃんと咲けよ、うちの庭の梅の花。家に主人(自分)がいないからって春を忘れないでよ。あー左遷された、もういや」です。いくら、道真公の時代からだいぶ経ったとはいえ、梅の花が咲く時の気温は同じでしょう。ということは、道真公の時代はもう今「あー、春が来たなぁ」って思っていたってことなんですね!
え、もう今、春…?全然寒い…。
清少納言さんの「冬はつとめて」もどうかと思うんだけど、平安時代の人って寒さに強すぎませんかね…?つとめて=早朝ですけど、一番寒くて死ぬ時間帯じゃないですか。布団から出れないって…。

1月25日の菅原道真公の命日に、天神様の掛け軸を床の間に飾り、焼きカレイを備えたりしますが、梅が咲いても、雪がこんもりなうです。
あれ、今調べたらそんなことしてるのって福井のしかも嶺北(鍵で例えるなら持つ部分。差し込む部分は嶺南っていうんだゼ!)だけなんだって(・_・;)え~!天神様は絶対に拝んでおくべきですよ!福井県はそのおかげなのかどうかは分かりませんが一応学力は国内トップクラース!教科によりますが1位から3位をうろうろしているのですよ。っていうと、学力ランキングが低い県出身代表・伊達さんが嫌な顔をして、「成績が良くても、できあがったのが蘭丸さんではなぁ~」みたいな顔をしてくるのでこのへんで…!(; ・`д・´)ど、どうせ頭から階段落ちたりしますよ。ははん。でも怪我もしない丈夫な人間に育ったもん!

ソメイヨシノは絶滅しない話から梅の話になって最後は天神様と、天神様を祀ってるのに馬鹿という話になってしまいましたがまたお会いしましょう!

ソメイヨシノは滅びない_挿絵1

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