昔と現在で病名が違う病気:認知症、多重人格障害など

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こんにちは!栁澤蘭丸です。

最近、色んな病気の名前が変わりつつあります。
例えばかつて「痴呆症」と呼ばれていた「認知症」。これは、「痴呆」という言葉に「愚かなこと、愚かな人」という意味がハッキリと内包されているため、病名だけで社会的なイメージがとても悪くなるし、「痴呆症」じゃ症状を端的に表していないからであると言われています。昔「痴呆症」と言われ、現在「認知症」と言われている病気は、認知する能力に障害が出てきたという人に当てはまるのであって、別に愚かになったわけではないのです。

同様のものに、「二重人格障害」とか「多重人格障害」とか言われてきたものも、「解離性同一性障害」と呼ぶようになっています。何故かというと、これもまた病名が症状を誤解させるためです。多重人格障害、と言われると、たくさん人格障害を持っている状態のようにもとれてしまいますよね。二重なら、2つなのかな、と。そういうわけではなく、しかも解離性同一性障害は人格障害ですらないので、誤解を招きやすすぎる!というわけで、名前が変わったのですよね。
その名の通り、記憶や意識、時間感覚など、本来なら一つの意識下に統一されているはずのものが、統一されていない状態のことを言います。
ひどくなると「人格がいくつもあるように見える」状態になるというわけで、人格が2つあったりたくさんある病気…というわけでもないんですよねぇ。なので、「解離性同一性障害」の中に「人格」という文字も、入っていません。
行動と思考の解離状態は重篤になるとこうして病名がついて治療が必要になりますが、実のところ、日常的にふつーに起こっていることだったりします。
ポテチを食べながら熱中してテレビを見ていたところいつのまにかポテチが尽きてしまっていたとか、ぼーっとしながらルーチンをこなしていたらいつの間にか時間がめっちゃ経ってた…なども、精神状態が統一されてない「解離状態」ってことになります。
これがひどくなると病気になってしまうってことなんだそうです!
というわけでたくさん人格があることとはまた別のお話しなのですよね~。

世の中には、言葉狩りと言われて、適切だったのによく分からない圧力で呼び名が変わってしまうものもあります。
もちろん差別用語はいけませんが、そうでないものも。

ですが、呼び名が変わるものの中にはこのように合理的な理由で変わるものもあるので、そういうものはちゃんと浸透させていったほうが良いよなっと思う私なのでした!

ではではでは!ではでは~!

昔と現在で病名が違う病気:認知症、多重人格障害など_挿絵1

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