貴方に永遠の眠りをご提供:ツェツェバエが運ぶアフリカ睡眠病

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「人類の命を多く奪ってきた生き物ランキング」というのがTV番組で取り上げられていたことがあります。
多くの人は、「それは『人間』でしょ!同じ種類同士で戦争なんてして大量殺戮するのは人間だけだよ!」と思うようです。
確かに人間だけの特徴のように感じますし、そうだったら「人間って罪深すぎる生き物じゃねえか…」と考えさせられるところなんですが、実際は違いまする~!

正解は、聞いたら納得。人類の宿敵は「」なのでございます。
「蚊」は、感染症のデパートと言えるほど色々な感染症を媒介します!
ちょっと前に代々木公園なんかで大騒ぎしていた「デング熱」に関しても、蚊に刺されるなよ!という注意喚起で持ちきりでしたよね。
まあデング熱は致死率が低いのですが。(ワクチンはまだ無いけど、治療しなくても致死率は1~5%だそうな。)
それなのにあれだけ騒いでいたのは、もともと日本に無い病気なのに飛行機に乗ってその感染者が日本にやってきて、そこから広めたという事実が恐ろしかったからなんでしょうな。
パンデミックっていう言葉も有名になってきましたもんねぇ。

それから有名どころは「マラリア」ですよね。日本にもかつて土着のマラリアがあったんですが、天然痘や結核のように絶滅した(させた)そうです。
マラリアはほっとけば死んでしまう恐ろしい病気ですので、血眼で絶滅させるのもごもっとも。
ウイルスや細菌は絶滅危惧種には含まれないのだろうかという疑問もちっと浮かびますが、背に腹は代えられないし、目に見えないから絶滅してしまっても別にいいやってのが本音かも…。
犬や猫が絶滅するとなったら、必死で食い止めるところですけどね!人間えこひいき!!

はい。本題でございます。
そんな勝手な人間なんですが、今の日本には「こいつ罹患してんじゃね?」と思うような病気を運んでくる蚊が存在します。
その名は「ツェツェバエ」。
いかにも日本にはいなさそうですね。
名前の通り、蚊ではなくてハエなのです。しかし、蚊と同じように吸血することを生業としています。しかも蚊と違って雌雄両方血が吸いたいという困ったハエです。(蚊は産卵前の雌しか血を吸わない)
こいつは、トリパノソーマ症という病気を運びます。
あんまり聞いたことない病気ですよね。うん。とことん日本に馴染みがないんです…。
別名「アフリカ睡眠病」…。
ツェツェバエが人から人へと血を吸って回る際に、人の体内に「トリパノソーマ」という微生物を入れてしまうことによって発症する病気です。
これにかかるとですね、まずは頭痛やめまい、神経痛がしてきて、生活リズムが乱れて昼夜逆転状態になってしまうそうです。(昼間に居眠りし、夜には不眠になる)
昼夜逆転。なってる人、日本にも多いと思います~。
私も気を抜くとすぐ昼夜が逆転しますからね。誰かがラナルー○タを使っているのかと思うほどです。
まあ、夜のほうが昼より楽しいからなんでしょうね!不思議だ!!
んで、このアフリカ睡眠病、そのままにしておくと意識が朦朧として来て、最終的には昏睡状態に陥り、死んでしまうのです。
予防はできないものの、現在は治療法こそあるのですが、医療体制が整っていない地域では未だに恐怖の病なのだそうです。
ウマイヤ朝、アッバース朝などで知られるイスラム帝国(歴史で習いましたよ!)が、サハラ以南を征服できなかった原因とも言われています。
確かにまるで病気とは思えない症状…。
昏睡状態に陥るったって見た目的には、寝れなくなったり起きれなくなったりした挙句に二度と目が覚めない睡眠に突入するという感じですから、呪いみたいです。

どうせ死ぬなら、これで死にたいと思う蘭丸でした。
昼夜逆転はいつもだし、寝たら起きないとか、本人的には怖くないですからね。
周りの人から見たら恐怖ですが…。

貴方に永遠の眠りをご提供:ツェツェバエが運ぶアフリカ睡眠病_挿絵1

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