下手の横好きか?好きこそものの上手なれか?

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気張るべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ!
というわけでこんにちは。栁澤です。

日本のことわざには矛盾したものがよくありますよね。
タイトルの「下手の横好き」と「好きこそものの上手なれ」とか。
下手の横好きとは、下手くそなのに好きってことです。好きこそものの上手なれというのは、好きだからこそ上達して上手くなる。上手いものは=好きなものよね!という意味です。
「好きこそ以下略」の理論で言えば、下手の横好きは存在しないはず。しかし実際は、スポーツなり芸術なりゲームなり下手だけど好きな人はたくさんいます。つまり、下手の横好きのほうが正解、真理なんですよね。
才能があれば「好きこそものの上手なれ」ですが、才能がなければ「下手の横好き」になる…というか。
でも「お前才能ないわ!」とはっきり言えない日本人のためには「好きこそものの上手なれ」という言葉も必要だと思います。
つまり精進が足りていれば好きなら大成するでしょっていう気休め的な…。

あとは「弘法筆を選ばず」に対して「馬子にも衣裳」とか…。
弘法というのは弘法大師のことで、とても字がうまいことで有名です。直訳だと、弘法大師はどんな筆を使っても字がうまいっていう意味になりますが、まあつまりは「下手くそを道具のせいにするな。精進しろ。」っていうことかと思います。
対して、「馬子にも衣裳」。これは、つまらない人間も飾り立てたらそれなりに見える、というような意味ですね。馬子がいつもはみすぼらしく見えているのは衣装のせいだってことです。つまりは道具(衣装)次第で、結果良いことになりますね。
後者が真理のように思えます。弘法だってさすがに爪楊枝じゃすごい字はかけないでしょうよ!!あ、筆じゃないですかね?じゃあ歯ブラシでも。馬子だって、スーツを着て姿勢を正せばデキる男に見えるはずです。蘇我馬子じゃないですよ。まごです。

こうしてみると、世の中の「きれいごと」っぽい言葉ってみんな人を慰めたり、戒めたり、本当のことじゃないけど、応援するための言葉だなあと思います。時にははっきり言ったほうがいいこともありますが、やんわりと言葉を濁す日本人らしいですね。
善処します→しない
また今度→ない
行けたら行く→行かない
なるはや→後回し
というように、日本人の使う言葉の本当の意味を察知するのはかなり大変です…。場を和ませるためとか、丸く収めるためとか、自分が悪者にならないためとか、頑張らせるための言葉かどうか敏感に察知できないといけないため、日本人は気が利く民族になったんでしょうねえ。「これどう思う?」に対して「似合ってないよ」なんて言ってくる友達見たことありません。なので本人は聞いておきながらなんとなく友達の感情の機微を感じ取り、「あっ…。これアカン」と判断するわけですね。難度たっけええー。

下手の横好きか?好きこそものの上手なれか?_挿絵1

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