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皆さんこんにちは。
黒い方のランスロットさんが何をしたいのかよく分からなくなってきた伊達あずさです。
セリエさんの見立てだけでなく、黒いランスロットさん自らも「ローディスはヴァレリアの覇権になど興味がない」的なことをおっしゃってましたけど、結局、姉さんを女王に祭り上げて、ヴァレリアにローディスの傀儡政権を樹立させようとしてるんだよね?じゃあ、ヴァレリアの覇権に全然興味あるんじゃん!!
大体、黒くない方のランスロットさん相手に愚民達への不平不満を漏らしまくってたけど、結局、ランスロットさんは具体的に何がしたいの?「愚民共は支配されることを望んでいるのだから、我々ローディスがこの世界にいる全ての民を支配してやろう」とか考えちゃっているのでしょうか。
でも幾ら民に被支配欲があるからって、その支配者がローディスである必要もないでしょう。ヴァレリアの人達だって、既に誰かしらの支配は受けちゃっているのですから、ランスロットさん達の出番などないはずです。
それとも、優等民族たるローディスの民が全ての民を支配すべきだとでも考えているのでしょうか?そういえば、バクラム人のことを劣等民族呼ばわりしてましたしね。でもそれだと、バルバトスやロンウェーと何も変わらないと思うんだよな。
黒い方のランスロットさんにはもうちょっと悪役なりの崇高な目的を期待したのですけどね・・・私の見込み違いだったのかな?
では今日から新章です。
Chapter 4 手をとりあって
影「・・・先日の式典以来、王女はそのお姿を見せておりませぬ。所在地についてはバクラム軍の幹部すら知らされておらず、司祭も密偵を放ち探らせていた様子です。王女は恐らく暗黒騎士団と行動を共にしているのではないかと思われますが・・・」
あずさ「・・・ブランタとタルタロスの関係はうまくいっていないということか。それで暗黒騎士団の動きは?」
影「暗黒騎士の多くはハイムに駐留しておりますが、タルタロスをはじめとするコマンド級の暗黒騎士達の姿を確認することはできませんでした」
あずさ「バクラム軍が我々に対して行動を起こさないのはそのせいか・・・やつらは何を企んでいるのだろう・・・?」
影「・・・かねてよりご命令にありましたゼノビアの聖騎士殿のことですが・・・」
あずさ「何か、わかったのか!?」
影「食事番の者を締め上げて白状させたのですが、どうやら聖騎士殿はハイム城の地下牢に囚われているご様子です」
あずさ「生きておいでなのだな!」
影「残念ながら、バクラム兵でさえも近寄れぬ警備区域でして、そのお姿を確認するまでには至りませんでした」
あずさ「わかった・・・ご苦労だったな。ゆっくり休むといい」
影「ハッ」
あずさ「姉さん・・・」
側近「閣下。ハイムへ進軍を開始するべきではございませんか?」
あずさ「それはできない・・・暗黒騎士団の狙いを確認せずに戦いを仕掛けるのはあまりに軽率だ」
側近「しかし、時をおけばおくほど戦うことができなくなりますぞ。ベルサリア王女に従おうという気運が高まっていることをお忘れなのですか?ドルガルア王の一族とは剣を交えたくないという兵も出始めているのですぞ!」
あずさ「わかっている。だからこそ安易に攻めることができないんだ!」
というか、姉さん側に付きたいと思っている人達は自由に姉さんのところに行かせちゃったらいいんじゃないのかな?そんな人達を無理やり引き留めたらロンウェーの二の舞になってしまいます。このまま出奔せず、何かしらの形で姉さんと戦うつもりなのであれば、誰が敵で誰が味方なのかははっきりさせておかないといけませんしね。というか、ウォルスタやガルガスタンの中にもドルガルア王を崇拝している人達がいたのですね。そりゃまあ、全くいないというのも不自然だとは思いますけど、そんな問題になるくらい多いの?だとしたら、バルバトスやロンウェーはどうやって民族間の対立感情を煽ったのでしょうね。あまりにドルガルア王が好きすぎて、多少の民族格差など気にもならなかったってことなのでしょうか。
解放軍兵士「報告いたします」
あずさ「なんだ?」
解放軍兵士「ブリガンテス城の兵士らが人質をとり城内に立てこもりました!!」
側近「なんじゃとッ!?」
あずさ「彼らの要求はなんだ?」
解放軍兵士「ハッ。バクラム軍への降伏です!」
側近「なんと愚かなッ!これまでの戦いをなんとするッ!?」
これまでの戦いってどの戦いのことでしょう。
仮にバクラム軍への降伏がガルガスタン、ウォルスタ両民族の総意であるというのであれば、別に降伏したっていいとは思いますけどね。まあ、別に降伏でなくとも和平ぐらいは全然問題ないんじゃないの?
あずさ「フィラーハ教団の横やりだな・・・大方、フィラーハ教の信徒が兵士の中にいるのだろう」
側近「王女の出現以来、やつらの勢力は日増しに広がっていますからな」
フィラーハ教・・・初めて具体的な宗教名が登場しましたね。
そういえば、セリエさんもフィラーハ教の布教活動をしてたみたいなことがウォーレン・レポートに書いてあった気がします。ただ、敬虔な信者というわけでもなかったようで、宗教による扇動が難しいと感じるや否や、ヴァレリア解放戦線を組織し、武力を用いた方針に転換しちゃったみたいだけど。何かますますセリエさんのことが嫌いになれそうな情報ですね。
あずさ「仕方ないことだ。姉さ・・・王女の出現はこの戦乱に疲れた人々にとって救世主の再臨に等しい。まして、亡きドルガルア王は熱心なフィラーハ教の信者でもあった。ドルガルア王がそうであったように『民族融和』のスローガンを掲げ、戦争放棄を訴えるのは当然のことだよ」
側近「では、いかがされますか?」
あずさ「力で対抗したのでは司祭と同じだ。教団の指導者に会いに行く!」
あれ?司祭ってブランタのことですよね?ブランタが力で何かに対抗した事なんてありましたっけ?
要求がバクラム軍への降伏だったから、てっきりブランタによる工作とばかり思っていたけど、ブランタとフィラーハ教団って力で抑え込まないとならないような関係性だったの?
・・・え~じゃあ、ブランタは何教の司祭なのよ!後、バルバトスもどこの枢機卿なのよ!!
側近「まさかッ!おやめくださいッ!万が一のことがあっては・・・!」
万が一っていうか、二が一ぐらいの確率で何かあると思うけどな・・・
あずさ「僕一人で、しかも丸腰で行けば大丈夫。きっと話を聞いてくれるさ」
ブリガンテス城をのっとった挙句、人質までとるような相手なのに正気なの!?そりゃ単身で行くのは何時ものことだからいいとしても、丸腰はどうなのよ・・・あ、魔法があるから大丈夫だって?確かに・・・
そんなわけで、1人丸腰でブリガンテス城へ乗り込むことになっちゃいました。ただ、今日も話が長かったせいでここまでかな・・・
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Studio POPPOのプログラム兼システム担当です。
ウォーキング・デッド大好き!ダリルかっこいいよっ!主食はキノコです。