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こんにちは!名前が9文字で長ったらしいなぁと思っている栁澤蘭丸です!ローマ字表記がとても長い…Yanagisawa Ranmaru。
唐突ですが、「掛け値無し」っていう言葉ありますよね。例文を出すとすると、「掛け値無しに美味しい」とか「掛け値無しで可愛い」とか。意味は、「普通に美味しい」「普通に可愛い」って感じでしょうか。つまりは「誇張抜きで」「忖度してない評価で」ってことですね。いや…唐突じゃなかったことが今まであっただろうか。
この「掛け値」って何のことなのか、私達はよく知らないまま口にしていると思いませぬか?私は知らないや!!
というわけで調べてみました。結論から言うと、掛け値とは、昔の商売のやり方に端を発する言葉でした!
昔は、お店でも、市場でも、訪問販売でも、売り手と買い手が値段交渉をしながら品物を買うスタイルが一般的でした。売り手が「これ1000円(…明治より前だから円じゃないだろうけど)でいかがです?」と提示したら、買い手は「そうだなぁ、その品は700円なら買うけどなー」などとやりとりしながら、物の値段を決めてたようです。その交渉するときの値が「掛け値」…なのだそうです。高い値段で売りつけようとすることを「吹っ掛ける」と言いますが、その「掛け」も、ここから来ているんですね。売り手と買い手は、吹っ掛けたり値切ったりしつつ買い物をしていたわけです。
…でも、この買い物の仕方、結構時間かかりますよね。しかもかしこく買い物するにはコミュ力・交渉力が不可欠。交渉のうまくない人は損をしちゃうシステムです。
いちいち「1000円でどう?」「そんなに出せないよ。もう少し何とかして」というやり取りをしなくて済む、現代スタイルはいつ生まれたんでしょう??欧米化に伴ってそうなったの??と思いきや。定価システムは、元禄時代、犬公方こと徳川綱吉公の治世の江戸、有名な「越後屋」発祥でした!!そう、あの越後屋です。江戸時代の商人といえば越後屋(ちなみに越後屋は今の三越です)。何で時代劇といえば越後屋なの?って思ってたら、このような商業の革命(?)を起こしていたからだったんですね!?
越後屋では、定価を書いた札を商品につけていました。この札を正札というので、越後屋の定価販売は「正札売り」といいます。値段は掛け値ではないことから「掛け値無し」と言う言葉が生まれ、吹っ掛けたり値切ったりしてない正味な評価という意味になった、ってことなんですね。このシステムのおかげで、販売員に必要なスキルが「交渉力+商品知識」から「商品知識」に絞られ、店頭販売出来る人が増えたようです。
何だか、常識のように思ってた「定価販売」…江戸の越後屋発祥だったとは驚きです。海外旅行を良くする人ならご存知なのかもしれませんが、お土産やさん等では値切りなさい!って言いますよね。定価販売は世界のスタンダードじゃなかったんだなぁ。大阪の値切り交渉文化も、定価販売が江戸発祥だったから残っているのかもしれません。値切るのはケチではなくて、昔なら当然のコミュニケーションだったということなんですねぇ。
ちなみに仙台藩出身の伊達さんは意外と値切り好き(何情報)。江戸じゃなければ結構値切る人はいる…のだろうか?
栁澤蘭丸でした!ではでは!!
Studio POPPOの変な記事担当です。武田信玄の軍配が欲しくて100円貯金しています。ゾンビが来たら軍配で殴るつもりです。(よくないゲームの影響を受けている)