プードルの、あの独特のカットは一体どういう了見でああなった

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みなさんこんにちは、栁澤です。
お金持ちのオバサンが連れていそうな犬と言えば、頭のてっぺんと耳、胴の前半分と足首、しっぽの先だけ剃り残したって感じのプードルですよね。

あのカットには狂気を感じるというか………、そこまで遊ばなくても、みたいな雰囲気すら感じますが…さぞやプードルは愛玩犬のエリートなのだろう!と思いきや実はプードルは愛玩犬として生まれた犬種ではないってご存知でしたか?

プードルは現在、体高(地面から肩までの高さ)で「スタンダード・プードル」「ミディアム・プードル」「ミニチュア・プードル」「トイ・プードル」に分かれています。スタンダードっていうくらいなので、スタンダード・プードルが元々のプードルなのですが、こいつは結構でっかい犬で、体高が45から60cmもあります。小型犬では全くありません。
(ちなみにティーカップ・プードルっていう区分けはありません…それくらい小さいよっていう、二つ名みたいなもんですね。皆殺しの五悪党、みたいなそんな感じです)

小型犬じゃないとなると、貴婦人が抱っこしてオホホってな感じにはならない…となるとプードルは元々何をしていた犬なのでしょう。

実はあんな狂気のカットで、猟のお供をする犬だったんです!ワイルドじゃん!

プードルはゴールデン・レトリーバーなどと同じように、ご主人が撃った鴨を拾って回収するための犬だったのです。レトリーブ犬なのにレトリーバーとついてないのは、よく分かりませんが、とにかくお座敷犬ではなかったのです。プードルは泳ぎが得意で、川に落ちた鴨を咥えてご主人の元へ戻ってくるのが仕事でした。その際に生まれたのがあの狂気のカット。決して遊び心満載のカリスマ美容師の仕業とかではなかったんです。

顔周りの毛を切ったのは鴨を咥えやすくするため。水の抵抗を少なくするために本当は胴も剃ってしまいたかったんですけど、胸の周りの毛は心臓を守るのに大切なので残したためあんな感じに。同じく四肢の残った毛も、良く見れば関節部分です。あれも、足を守るためにわざと残してあったのです。しっぽの先っちょは、飼い主が分かりやすいようにという目印だったらしいです。泳いでくるとき、しっぽが水面から突き出すから。

けっこう意外なプードルの歴史。現在は猟犬だったとは思えないですが…。
長い毛をリボンで結ばれちゃったりしてるヨークシャー・テリアも、「テリア」というだけあり、元々は猟犬(ネズミ用)でした。テリアっていうのは「大地」という意味のラテン語が語源で、地面をよくクンクンと嗅ぐからついた名前なのです。何故地面をクンクン嗅ぐかと言えばそれは勿論、狩りのためです。なので、「なんとかテリア」という名前の付いた犬はみんな元々、仕事は狩りだったのです。。

猟犬であろうと可愛かったら愛玩犬にジョブチェンジできる、とも言えるし、愛玩犬にも昔、ワイルドな時期があったんだぜ、とも言えるのでした…。

ではではでは!

プードルの、あの独特のカットは一体どういう了見でああなった_挿絵1

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