ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者のプレイ日記38:レトロゲーム(ファミコン・ディスクシステム)

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前回からの続きです!

皆さんこんにちは。
私がユリさんの実子だったという事実は・・・要らなかったんじゃないかなと思う伊達あずさです。
折角ここまでかなり完成度の高い話にまとまっていたのに・・・

でも、これが現実だと言うのですから、受け入れるしかありません。
神田さんが善蔵さんをそそのかしたのは、私を綾城家に呼び寄せるためだったのでしょう。多分、神田さんはこの時点で私がユリさんの実子だという事実を突き止めていたのかもしれません。
まんまと綾城家まで誘い出された私は、神田さんに呼び出され、そこで運悪くアキラさんに襲われてしまったのでしょう。
後からやってきた神田さんは海に浮かんでいた私に気づいて陸まで運んでくれた・・・もしかすると、やたらと私に親切にしてくれていた天地さんも神田さんとグルだった可能性がありますね。

運悪く・・・いや、運良くかな?記憶を失ってしまった私に、神田さんが本当のことを告げなかったのは、言えば、完治さんらの殺害計画を私に阻止されてしまう可能性があると考えたからかもしれません。
そりゃ、私は綾城家の財産になんて興味ありませんからね・・・そのために完治さんらを殺すだなんて言われたら、反対するに決まっています。ただ・・・その推理だとちょっと腑に落ちない点があるのですよね。
もし神田さんが、ユリさんが既に亡くなっていることを知っていて、かつ、私の存在にも気付いていたのだとしたら、最初から私に全権を委ねるようキクさんに遺言を書かせることだってできたはずです。何故そうしなかったのでしょうか。

ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者のプレイ日記38:レトロゲーム(ファミコン・ディスクシステム)_挿絵1
な~んか、いまひとつしっくりきませんが、とりあえず元子さんの家へ。
記憶がよみがえりつつある今、改めて元子さんを見てみると、彼女に関する特別な記憶が私の中にあると確信できます。
百聞は一見にしかず・・・元子さんに肩の火傷痕を見せましょう。

元子「!・・・やっぱり、あなたは・・・わかりました、全て話してあげましょう。そうよ・・・あなたはユリさんの子供に間違いないわ。あなた、あずさくんって名前でしょ?この間、あなたが帰り際に後ろを向いた時、シャツの袖からその火傷がちらっと見えたの。その時はまさかと思ったんだけど・・・あなたはもちろん、お母さんの顔を知らないはずよ。ユリさんという名前すら知らなかったようね。あなたは母の孤児院で捨て子として育てられたの。でも、母が何かを隠していると気付いたあなたは、間もなく本当の両親を探すという書き置きを残して飛び出してしまったの。丁度、あなたが中学校を卒業したすぐ後のことらしいわ。火事は心無い人の放火だったそうよ。ただでさえ苦労が絶えなかったあなた達に罪はないのに・・・ユリさんが亡くなった時、あなたはまだ1歳にも満たない赤ちゃんだったのよ。母はあなたのことを我が子のように可愛がっていたわ。あなたも母を随分慕っていたそうね。最期まであなたのことを心配していたのよ。」

私が捨て子として育てられた事情とは何だったのですか?

元子「・・・」

そこは答えて頂けないのですね・・・それにしても、何故私と初めて会ったなんて言ったのですか?

元子「私があなたやユリさんに会ったことが無いって言ったのは本当よ。話は全て母から聞いたのよ」

じゃあどうして火傷の痕を見ただけで私がユリさんの子供だと分かったんですか?

元子「実は先日、ユリさんの弟さんがみえたの。あなた達のことを良くご存知だったわ」

ここで和人さんが出てくるのか・・・でも、何かがおかしい。元子さんは私と会ったことが無いっていうけど、私は明らかに元子さんの顔に見覚えがあるのです。

元子「そう・・・じゃあ、これを御覧なさい。母の写真よ」

元子さんから手渡された写真には初老の女性と小さな男の子が写っていました。

元子「どう?あなた。大きくなったけど、その頃の面影が残ってるでしょ」

この人は・・・お婆ちゃんだ!私を育ててくれたお婆ちゃんです!そして、そのお婆ちゃんは元子さんにとてもよく似ていました。

元子「あなたのあずさっていう名前はね、ご両親が付けて下さった名前なの」

お願いです、元子さん・・・私が捨て子として育てられることとなった事情を教えてもらえませんか?
何となく法的に色々と問題のありそうな事情なのだろうと、ある程度察しはついているのですけど・・・はっきりと教えて下さい!

元子「そ、それは、それだけは・・・」

私は母親のことを今日まで知りませんでしたし、未だ父親のこともわからないのです。子として知る権利があると思いませんか?

元子「・・・そうね。あなたには知る権利があるわね。その事情というのはあなたのお父さんのことなの。遠山隆雄。これがお父さんの名前よ。とても男らしい方で、ユリさんとは評判の仲のいいご夫婦だったそうよ。やがてあなたが産まれ、誰もがあなた達の幸せな未来を信じて疑わなかったそうなの。でも、そんなある日・・・隆雄さんはガラの悪い連中に人が乱暴されているところを見てしまったの。止めに入った隆雄さんに向こうはナイフを持ち出して向かってきたらしいの。でも・・・そのナイフで隆雄さんは逆に・・・相手の一人を・・・殺してしてしまったの!」

思ってたのと大分違った・・・てっきり、和人さんが実の父親なんだ!だとか言われるものとばかり・・・

元子「必ず正当防衛が認められる。皆、そう思ってたの。でも・・・殺してしまった男というのが、この町の有力者のひとり息子だったらしいの。そのせいか、隆雄さんは刑務所に入れられてしまったわ」

えぇ・・・町の有力者風情が刑事事件の結果をどうこうできるものなの!?上告して最高裁判所まで戦えば、町の有力者程度の力ではどうにもなりませんよね!?ちなみに父はその後どうなったのですか?

元子「・・・お気の毒に隆雄さんはとうとう刑務所から出られないまま、亡くなってしまったの・・・」

何その理不尽かつ救われない話!!

元子「でももっと気の毒だったのはユリさんだったかもしれない・・・殺人者の妻と言う事でそれは苦労されたそうよ。おまけに死んだ男の仲間の嫌がらせが始まったの。あの火事もその連中の仕業だったそうよ。ユリさんも一時は起き上がれるまで回復されたのだけど、それまでの無理がたたってか・・・2、3日後には容態が急変して、駆け付けた母にユリさんはあなたを頼むと一言告げると・・・静かに息を引き取られたそうよ・・・もう、わかったでしょう・・・あなたの将来を案じながら亡くなったご両親に私の母がしてあげたかったことは・・・あなたから殺人者の息子という過去を消し去ることだったの。あなたが捨てられていた時、添えられていた手紙に書いてあった名前が伊達あずさだなんて、嘘までついてね・・・」

じゃあ・・・戸籍法に基づいて、私の苗字は八束町長さんが適当につけてたってこと!?

でも、私の本来の戸籍が明らかになってしまった場合、二重戸籍となってしまうので、そちらの戸籍に戻らなければなりませんよね?じゃあ私、遠山あずさにされちゃうの!?そんなの困ります!!

元子「ユリさんはご両親の反対を押し切って隆雄さんと一緒になられたらしいわね。あの事件の時だって、これ以上、迷惑はかけられないと、お家には連絡されなかったということよ。明らかに放火だったらしいけど、死んだ男の父親からの圧力で有耶無耶になってしまったそうなの。地元の新聞もあの火事のことを取り上げなかったそうだわ。酷い話ね・・・なのに隆雄さんの事件のことは一方的な記事ばかりが新聞に載ってしまったそうよ」

でも、直接の被害者ではない佐和子さんですら、放火の犯人を予想することができた程度には分かりやすい事件だったはずなのに、それを有耶無耶にすることなんてことが本当に可能なのでしょうか。権力を持っている人ほど実際には敵も多いわけで、そんな弱みがあったら、ここぞとばかりに足を引っ張ってくる人がいそうなものなんですけどね・・・軽犯罪ならいざ知らず、人が亡くなるような犯罪・・・まして、日本では特に罪が重い放火を権力者がもみ消すとか陰謀論か都市伝説だと思ってましたよ。

元子「母から聞いたわ。あなたは小さい頃から正義感の強い子だったって・・・そういうところがお父さんにそっくりだって、嬉しそうに話していたのよ。佐和子はあなたに本当のことを話すべきかと、迷っていたわ」

正義感が強い・・・と言われるのは、個人的にあまり喜ばしいことじゃありませんけどね。

元子「そうそう、ひとつ思い出したことがあったわ。あなたは男の子なのに、いつも人形で遊んでいたそうね。立派な日本人形で、ユリさんが大切にしていたものだったそうよ。余程ユリさんにとって大切だったらしく、火事の時持ち出したのも、その人形だけだったらしいわ。あなたは孤児院を飛び出した時も人形だけは忘れなかったそうね。今でも持ってるんでしょ?ユリさんが息を引き取られる時、人形をあなたにって何度も何度もおっしゃったそうよ。さっきの写真にも写ってるはずよ」

この人形・・・事務所に戻らなきゃ!(次回に続きます)

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