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皆さんこんにちは。
未だに神田さんと一度も会うことができていない伊達あずさです。
神田さんの事務所には何度も電話してるし、事務所までいって、秘書の石野さんとすら何度かお話してるのに、何故神田さんからは一度も連絡が来ないのですか!
大体、神田さんは自分の事務所で二郎さんと会っているわけだから、少なくとも、私が電話をかけてから一度以上は事務所に戻っているってことでしょ?にもかかわらず、何故折り返してくれないの?石野さんは私から電話がかかってきたことを神田さんに言ってないの??
そもそも、善蔵さんに私を紹介したのは神田さんなんですよね?つまり、私のことを知ってるわけでしょ?どー考えても、神田さんが私を狙って避けているとしか思えません。
こっちにも神田さんからの電話ってありませんよね?
も~一体どういうつもりなのでしょうか。私を避けたいのであれば、何故、善蔵さんに私を紹介したのよ!
まったく・・・とりあえず、善蔵さんの様子を見に行ってきます。
春日さんまで亡くなられてしまったわけですから、相当ショックを受けていると思うんですよね。
何時もの様に綾城家にやってきました。
善蔵さん、やっぱりショックを受けているみたいですね。春日さんのことを善蔵さんに知らせた熊田先生は病院に戻られたみたいです。
善蔵「昨夜の11時頃、やっと戻られたあずさ様を、もっと強くお引き留めすればよかった・・・」
春日さん、一度、ここに戻られていたのですね・・・でも、春日さんが死んだのは善蔵さんのせいではありません。春日さんは誰かに命を狙われていた様ですから、仮に昨日、善蔵さんが引き止めていたとしても、恐らくは殺される日が少し後になっただけでしょう。
善蔵「最早、ユリ様が戻られることだけが唯一の望みです・・・」
このタイミングで申し上げるのは、非常に心苦しいのですが・・・ユリさんは既にお亡くなりになっていました。
善蔵「おおっ!何と言う事だ!もうこれで綾城家はおしまいだ!」
でも、ユリさんには子供がいたようなのです。今はまだ行方をつかめていませんが、それは私が必ず。
善蔵「・・・最早、全てのことがどうでもいいように思えます・・・」
そうですか・・・依頼人の善蔵さんが全てを諦めたのであれば、これで調査は終了とさせていただきます。
非常に残念ですが、これで失礼させて頂きます。
善蔵「お待ちください!私はどうかしておりました。何卒!」
では、どうされますか?
善蔵「伊達様!ユリ様のお子様を見つけてください。お願いします!」
はい、お任せください。依頼主のご期待に沿うのが私の役目ですから!
ですが、その前に今は春日さんの件です。昨晩、春日さんはどのような様子でしたか?
善蔵「昨夜、あずさ様は再び出かけられるまで、どなたかと電話で話しておられました。何か激しく言い争っておられた様子でしたよ」
なるほど・・・電話の相手が春日さんを襲った犯人かもしれませんね。
善蔵「・・・!あずさ様は電話をかける時、しきりにメモを取られる癖がありました」
なるほど・・・残念ながら、春日さんが取ったメモ自体は持ち去られているみたいですけど、確かにメモをとった跡は残ってます。こうやって鉛筆で擦れば・・・うん、何とか読めそうです。
え~っと・・・「海上の崖11時半」「アキラとは関係ない」「間もなく遺産分配」「ユリの子供見つかった!」と書かれてますね。
やはり、電話の相手が犯人のようです。しかも、ユリさんの子供の事を知っているということは、駄菓子屋のお婆さんが言っていた人物かもしれません。
善蔵「伊達様。熊田先生がお呼びです。何かお話があるそうですので、すぐに参りましょう」
善蔵さんも一緒だと丁度良い案件って一体なんでしょうか。
熊田「茜が来とるんぢゃ。さっきばったり会ったんぢゃが、えらく深刻な顔しとったから、気になって連れて来たんぢゃ」
あれ?茜さんって実家に帰ったんじゃなかったのでしたっけ?
まあ、とりあえず話してみましょうか。
茜さん、お久しぶりです。
茜「あずさ様、まで・・・もう、あんな恐ろしいところには居られません!」
一瞬、茜さんに名前呼びされたのかと勘違いしてしまいました。やっぱり、名前が一緒だと紛らわしいですね。
まあ確かに3人も立て続けに亡くなられたのでは・・・そう思うのも仕方ないですよね。
それはそれとして・・・茜さんに見て頂きたいものがあるのですよ。
茜「!そ、それは・・・それが何だって言うんです!早くしまってください!善蔵さん、お世話になりました!失礼します!」
あっ、ちょっと待って下さい。この手鏡・・・茜さんがキクさんの棺の中に入れたのですよね?
茜「う、嘘。これがどうしてここに・・・そそ、そんな、止めて下さい!!わああっ」
遂に泣き出しちゃいました。失敗したかな・・・
茜「・・・申し訳ありませんでした・・・キク様を殺したのは・・・この私、何です!」
はぁ!?え、えぇぇぇ・・・全くのノーマークだったんですけど!?
茜「・・・実はキク様は煙草を止めていなかったのです。煙草は私が何時も買っていました。お止めしたんですが・・・一服つけないと眠れない、そう言われて断り切れず・・・このことは、遺言書作成に見えた神田先生にもこぼしておられました。あの晩も奥様は何時もの様にキセルに火をつけられ・・・まもなく、発作を起こされたようでした。あの焦げ跡は、その時、できたものです」
ってことは、もしかして煙草入れが無くなっていたのは・・・
茜「・・・はい。奥様がこと切れているのを発見した私はとっさにキセルと煙草入れを隠しました。そして、その後ですぐ善蔵さんを呼んだんです。申し訳、ありませんでした・・・ううっ・・・」
びっくりしたわ!!全然、茜さんは犯人じゃないじゃん!っていうか、やっぱりキクさんもシアン化水素で殺されてますね。
なるほど・・・それで、二郎さんの指から青酸反応が出たわけか・・・もう、全部わかっちゃったじゃないですか。
熊田「ばかもん!キクさんの心臓はそんなことで止まってしまうものか!この熊田が保証してやる。決してお前のせいじゃない。ぢゃから・・・もう、泣くな。屋敷で休んどれ」
善蔵「私、茜についておいてやりたいのですが」
もちろん、そうしてあげてください。
ただまあ・・・万が一のことを考えると、茜さんを綾城家の屋敷に戻すのはできれば避けたいところなのですけどね。
熊田「やれやれ、脅かされたわい。しかし、あずさの死に方は完治や二郎のような不審な点が全くないのう。完治はナイフで刺された時、既に死んでいたらしいと言う事ぢゃし、二郎にも何か不自然ぢゃ・・・あずさは事件とは無関係なんぢゃろうか?」
いやいや、むしろ、無関係であると考えることの方が不思議ですよ。
熊田「キクさんにしても、禁煙中だったあずさにしても、煙草の好きな奴ばかりぢゃのう。解剖結果を聞いた時、警察が言っとったが、完治も二郎もかなりのヘビースモーカーだったようで、肺が真っ黒ぢゃったそうぢゃ」
そりゃそうでしょうね。
犯人は煙草を使ったんですよ。煙草の熱でシアン化水素が発生するよう細工していたのですよ。
熊田「なるほど!青酸入りの煙草に火をつけるとガスが発生する!それを吸い込んだ者は・・・そうか!煙草からしみ出した青酸が二郎の指についたわけぢゃな!」
完治さんも二郎さんもこの方法で殺されてから、死因を偽装されたのでしょう。あずささんだけ殺し方が強引だったのは、喉を傷めていたせいで、禁煙していたからなのでしょうね。もちろん、こうなるとキクさんも同様の手口で殺害されていた可能性が高いです。
熊田「あずさくん!これは神楽寺へ行かにゃならんな!」
確かにそうなのかもしれませんけど、それは次の機会(次回)にしませんか?
Studio POPPOのプログラム兼システム担当です。
ウォーキング・デッド大好き!ダリルかっこいいよっ!主食はキノコです。