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皆さんこんにちは。
シアン化水素があまりにチート性能過ぎると思った伊達あずさです。
シアン化水素が原因で亡くなった場合、検死をしてもその死因を特定できないだなんて話になってしまったせいで、自然死とされていたキクさんの死因もかなり怪しくなってしまいました。というか、検死しても分からないっていうんですから、死因が明らかなケース以外は全部シアン化水素を疑う必要が出てきちゃいますね。そうなるともう・・・検死の信用性なんて無いに等しいんじゃ・・・
さてと・・・今日は海上の崖に行ってきます。
熊田先生がどうしても藤宮さんに会いたいと言ってきかないものですから・・・ではいってきます。
途中で熊田先生と合流してから、海上の崖にやってきました。
ただ・・・残念ながら藤宮さんの姿はありませんね。
熊田「どこにおるんぢゃ?その美人は」
う~ん・・・今日は居ないみたいですね。
熊田「そういわんと、声を出して呼んでみてくれ」
えぇ・・・そんなことをしたら完全に変な人じゃないですか・・・
はぁ・・・藤宮さ~ん!
熊田「・・・おらんじゃないか」
だから、最初からそういってるじゃないですか!
確かに5時ぐらいにここへ良くきているらしいですけど、毎日かどうかはわかりませんよ。藤宮さんにだって都合があるでしょうし。
熊田「会うまで帰らん!」
め、面倒くさい人だな・・・
熊田「今日はいい天気ぢゃ。どれ、潮風にでもあたってくるか」
行っちゃったよ・・・ほんと、自由だなぁ・・・
じゃあ、私も・・・って、ん?何かこの辺の草、何か変だな。ここだけやたら踏み固められているというか・・・
誰かのハイヒールが片方だけ落ちてる・・・誰のだろう。一応、拾っておきますか。
熊田先生は1人でどこかへ行っちゃったし、藤宮さんも今日は来ないみたいだし・・・帰ろ・・・
結局、1人で明神駅まで戻ってきました。
相変わらず村人達がキクさんの話題で盛り上がっているみたいです。
村人A「儂らは見たんじゃ!見間違いなんかじゃねえだ!」
村人B「昨夜も儂らは見た!あんな夜中に出歩く女なぞこの村にはおらん!最早間違いない!キクさんじゃ!」
どうしてこの村人達が怪しい人影を女性と断定できたのかはわかりませんけど、それならそれで、春日さん・・・と言う可能性もありますよね。
駅員「今度もまた村人達がキクさんを見たっていう時間と場所が、妙に一致してるんですよ。やっぱり、村人達は皆何か同じものを見ているようですね・・・」
まあ、同じものを見ていたとしても、それがキクさんとは限りませんけどね。むしろ、これだけ多くの人が同じものを目撃しているにもかかわらず、誰一人としてその姿をはっきりと見ていないところが逆に不自然なくらいです。
駅員「そうそう、最近良く、この村に綺麗な女の人が来られるようですが・・・」
ん?ひょっとして、藤宮さんのことですか?
駅員「綺麗な方ですね。今の私にはあの人の顔を見られるのが唯一の救いです。なのに・・・今日はまだ来ないんです。昨日来られたかどうかは、私、非番でしたもので、ちょっと・・・」
む・・・そんなことを言われると、何だか心配になってきますね。
何となく心配になってきたので、急いで海上の崖に戻ってきました。
よく考えたら、海上の崖にはほとんど誰も寄り付かないって平吉さんが言ってましたよね。つまり、さっき拾ったハイヒールは藤宮さんのものである可能性が非常に高いわけです。
ただ、毎日の様にここへ通っている藤宮さんは、崖が草だらけであることを知っているわけですから、わざわざハイヒールなんて履いてくるかなぁ・・・以前、お会いしたとき、どんな靴を履いてただろう。
って、まだ熊田先生は崖の方にいるのか・・・先生!熊田先生!!
む・・・聞こえないのかな。海の方ばかり見てて幾ら呼び掛けてもこちらを見てくれません。
先生ってば!そんなところに居たら危ないですよ!もう!さっきから何を見てるんですか!先生ってば!!
熊田「たた、大変ぢゃ!う、海に、海に、女が浮かんどる!!」
え!?ど、どこですか!?あっ!!
熊田「すぐ警察に連絡ぢゃ!」
駆け付けた警察官がすぐさま女性の遺体を引き上げてくれました。
それは、物言わぬあずさの変わり果てた姿であった・・・って、もちろんあずさ違いですよ?春日さんのことです。
熊田「綾城家は一体、どうなっとるんぢゃ!あずさくん、儂は綾城家へ行って善蔵に話してくるわい」
はい。よろしくお願いします。
熊田「ぢゃあ、後を頼むぞ」
・・・って、先生はお医者さんなんだから、どう考えても逆の方が良いですよね!?あぁ・・・行っちゃったよ。本当に医者を廃業して探偵になるつもりなのだろうか。
お疲れ様です。空木探偵事務所の伊達と申します。
この辺って、最近、事件続きですよね・・・で、春日さんの死因は何なのですかね?
鑑識「絞殺だ。喉元に付いた痣が見えるだろう」
なるほど、確かに。で、死亡推定時間は?
鑑識「昨夜の12時頃だろう。殺された後、海へ突き落とされたようだ」
なるほど、なるほど・・・こんな場所でサクッと死亡時刻を推定できちゃうとは恐れ入りました。
空木先生の名前さえ出せば、ほんと、何でも教えてくれますね。
鑑識「ここは自殺の名所と言われるだけあって、滅多に死体はあがらないんだが、偶々流れ着いた材木に引っかかったんだ」
シアン化水素の件といい、殺人犯にとって有利な条件ばっかりだなぁ・・・ただまあ、今回は運が悪かったみたいですけど。
では、ちょっと死体を調べさせていただきますね・・・
鑑識「おい!素人が勝手に調べるんじゃない。第一、警察が既に調べた事以外、何も見つからんよ」
まあまあ、そういわず・・・
鑑識「おい!よさないか!だめだと、言っているだろう!ん・・・」
え?どうなさいました?
鑑識「おや?どこかで見た顔だと思ったら、君は空木探偵事務所のあずさくんじゃないか」
あ、はい。最初にそう自己紹介したつもりだったんですけど・・・え?今まで私が空木先生のところの探偵だと知らずに、鑑識の結果をぺらぺらと教えてくれてたのですか!?
鑑識「よし、お手並み拝見と行こうか。自分で調べてみるかい?でも、むやみに触らないように頼むよ」
私が空木先生のところの探偵だと分かったら、ますます自由が利くようになりましたよ。
じゃあまずは・・・うん、やっぱり靴が片方だけありませんね。やはり先ほど見つけたハイヒールは藤宮さんのものではなかったみたいです。
鑑識さん、これ、崖の上で見付けました。恐らく、春日さんが履いていたものだと思います。
鑑識「ありがとう、預からせてもらうよ」
後は・・・爪には何かを激しく引っかいたような痕がありますね。
鑑識「何?本当かね!ちょっと待ってくれ。すぐに調べるから・・・」
えぇ・・・被害者の爪とか真っ先に調べそうな場所じゃない!?もしかして、科捜研の女とか見てないの?
鑑識「おっ!ガイシャの爪の間から人間の皮膚の一部が検出されたぞ。どうやら襲われた時、犯人を引っかいたようだ。流石だな!いや、恐れ入ったよ」
いや、検出っていうか採取ですよね?だって、検出っていうほど隠れてなかったですよね?・・・まぁ、とりあえず、こんなところかな?
春日さんの死体を一通り調べ終え、改めて周りを確認すると、大分、野次馬が集まってきていたことに気付きます。
・・・って、何かこれ見よがしに顔に傷のある人が居るんですけど!?しかも、最近付けられたような傷だし!
ちょ、ちょっとすみません!
顔に傷のある男「儂になんか用か?」
その傷は、一体どうしたんですか?
顔に傷のある男「猫に引っかかれただけじゃ。何でそんなこと聞くんじゃ?」
とても猫に引っかかれたようには見えませんけど・・・嘘を吐いてますね。犯人かもしれません。
顔に傷のある男「えっ!この犯人は引っかき傷のある男!ととと、とんでもない、儂じゃない、信じてくれ!実は・・・ゆんべ遅くまで飲み歩いていて、母ちゃんと喧嘩しただ、そん時に引っかかれてしもうたんじゃ。うちの母ちゃんこわいんじゃ・・・」
野次馬「んだんだ。ここの母ちゃんは、まっことおそろすいからのう・・・」
はぁ・・・
顔に傷のある男「ところでのう。その晩、儂は見てしもうたんじゃ!女が歩いとったのを!儂はてっきりキクさんじゃと思うて、逃げ出そうとしたんじゃが、腰が抜けて動けんかった。で、よく見たらこの女だったんじゃ!更に、この女の後をつけるように男が歩いとった!あれは確か、綾城家に時々出入りしてる男じゃった!」
善蔵さんは「時々出入りしてる」なんてレベルじゃありませんからね。むしろ、住んじゃってますし・・・
となると、後は私かアキラさんか・・・顧問弁護士の神田さんぐらいなものでしょうね。
気持ち悪いくらいどんどん私の推理が裏付けられていきますね。
でも、本当にそんな単純な話なのかなぁ・・・(次回に続く)
Studio POPPOのプログラム兼システム担当です。
ウォーキング・デッド大好き!ダリルかっこいいよっ!主食はキノコです。