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皆さんこんにちは。
もう油断できる状態になったので、大いに油断しちゃおうと思っている伊達あずさです。
今年の残り回数にもまだ全然余裕があるため、何だってやり放題!
そんな恵まれた環境の中、私が選び出したのは「山村美紗サスペンス 京都龍の寺殺人事件」です。
これまで、刑事や探偵、あるいはその助手として、数々の難事件に挑んできました。ただ正直なところ、話の整合性にはあまり満足いかないことが多い・・・というか、ほぼほぼ満足いっていないのです。
そんな中、ずっとこのゲームに目を付けていたのですよ、私は。だってこれ、日本ミステリー界の重鎮でありトリックの女王とも称されている推理小説家の山村美沙さんがシナリオを担当してるんですよ!?まぁ、山村先生著の作品どころか、推理小説自体を生まれてこの方一度として読んだことはないけれど、そんな大物推理小説家の書いた話がちゃんとしてないわけがない!
というわけで、相当昔から、余裕を作ってプレイしようと画策していたのです。
では始める前にストーリー確認を・・・と、思ったんですけど、ゲーム内でちゃんと最初から語られるみたいなので、今回は省略!
私が書くプレイ日記のスタイルについてはこちらを予めご確認ください!
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「蘭丸さん!遂に追い詰めたよ・・・ぽっぽくんを返して!」
「返すも何も、ぽっぽくんは私のだ!伊達さんのじゃない!それに、何でそんなぽっぽくんにこだわるのさ」
「今からうちで作った新作ゲームの発表イベントがあるからだよ!」
そう・・・今から私がシナリオを考えた推理系アドベンチャーゲームの発表イベントがあるのだ。そこに我がStudio POPPOのマスコットキャラクターであるぽっぽくんがいなくてどうするというのです。
・・・あれ?侵略は??
「イベントねぇ・・・仕方ないなぁ・・・でもさ、幾らレトロゲーム好きだからって、何でこのご時世にファミコンのゲームなんて作ったのさ」
・・・おっしゃる通り!!!
今日は4月15日(本当は9月23日)。場所は京都の龍安寺の門前。
ゲームデザイナーの私は新作ゲーム「京都龍の寺殺人事件」の発表とサイン会のため、ここ龍安寺にやってきたのです。
イベントに詰めかけたファンを後にして、私は境内に足を進めました。
門前とは打って変わった静かな境内・・・掃き集められた桜の花びらが山を作っています。
ゲームではこの辺が殺人現場になっているのですよね。
この花びらの山の中から死体が出てくるというのも演出的に面白そう・・・って、ん??何か花びらの中から足が出ているような?
あ~さては蘭丸さんの悪戯だな?マネキンか何かを花びらの中に隠した?全くもう・・・こんな手の込んだ悪戯をして・・・
花びらの山の中にあったのは、マネキンなどではなく、明らかに人間の死体でした。
え~!?ほ、本物の死体!?ど、どうしよう・・・警察に知らせないと!!
死体を前にあたふたする私の背後から誰かの叫び声が聞こえました。
静かな境内に響き渡った叫び声に釣られ、周囲に人が集まってきます。
その人込みをかき分けるように、一人の女性がこちらにやってきました。
キャサリン「・・・あらっ、あなたゲームデザイナーのあずささんじゃないんですか?私、キャサリンっていうんですけど、一体何があったんですか?」
うわっ、外人さんに話しかけられちゃったよ!
えっと・・・あ、あいふぁうんど、ざぼでぃ・・・あ、あれ?日本語話せるの?
えっと、じゃあ日本語で・・・そこにあった花びらの中に女性の遺体があったんですよ!!
キャサリン「・・・えっ!花びらの中にこの女性の死体が・・・うーん、特に外傷はないみたいだけど・・・あれっ、ねぇ見て、この人の手のところ、何か握ってるようだけど・・・」
勝手に死体を調べたりしない方がいいんじゃ・・・ほら、今の私はゲームデザイナーですし・・・って、見ますよ、見ますから!!
えーと、手でしたっけ?
被害者の手には桜の花びらが6枚ほど握られており、そのそれぞれにひらがなが書いてあります。
キャサリン「うーん、何か意味がありそうね。とにかく写真を撮っておきましょう」
何でそんなにやる気満々なの!?っていうか、あなた何者なのよ。
キャサリンさんの圧に負けて、しぶしぶ被害者が握っていた花びらを写真に収めることに。
私は幼いころから大の写真嫌いなのですけど、今日は偶然カメラを持ってきていたのですよね。もちろん携帯のカメラとかではなく、ちゃんとしたやつです。
キャサリン「それは、あなたが持っていて頂戴・・・あらっ、パトカーが着いたみたいよ。こちらへ来るのは・・・あれはミスター狩矢じゃないかしら」
狩矢「警察のものですが・・・ちょっとお話を・・・あれっ、キャサリンさん・・・何時もながら、お早い登場ですな」
ひょっとして、キャサリンさんって警察関係者だったの?なるほど、それならさっきの行動も・・・って、じゃあ、この写真はキャサリンさんが持っていた方がよいのでは!?
キャサリン「殺人事件よ、ミスター・狩矢。この人が死体を発見したの。ゲームデザイナーのあずささんよ。ところであずささん、あなたのゲームでも、このお寺で事件が起こるんじゃなかったかしら・・・そうなると・・・あなたにも疑いがかかってくると思うの」
何でよ!そんな事をしても私には損しかないじゃん!!もしこれが私が書いたストーリーを模倣しているのなら、それは明らかに私に恨みを持った誰かの仕業に決まってます。
ま、ま、ま、まさか蘭丸さん!?・・・いやいやいや、流石の蘭丸さんもそんなことまではすまい。じゃ~誰だろう・・・
それにしても、キャサリンさんって見るからに外国の方っぽいけどハーフか何かなのでしょうか。
狩矢「キャサリンさんは元アメリカ副大統領の娘さんで、私も色々お世話になってます。今まで色んな事件を解決した人なんですよ」
へぇ・・・元アメリカ副大統領の娘が日本で刑事を・・・でも、アメリカ副大統領の娘が日本国籍を取得してるの?それはそれでアメリカの政治家として大丈夫なのでしょうか。
それはさておき、先ほどキャサリンさんに促されて撮った写真を刑事さんにも見せてあげましょうか。私に疑いの目が向けられているのであれば、少しでも警察からの印象は良くしておかないと。
あっ、そういえば、私自身がさっき撮った写真をまだ良く見ていなかったのですよね。狩矢さんに見せる前にちゃんと撮れているか確認しておきましょう。
被害者が握っていた6枚の花びらにはそれぞれ「お」「な」「み」「わ」「こ」「さ」と書いてあります。
ダイイングメッセージってやつかな?人名のアナグラムとか?
皆尾佐和子(みなおさわこ)とか長和美奈子(おさわみなこ)とか・・・ダメですね、どーにも子に偏っちゃってますね。
じゃあ、古見澤奈央(こみさわなお)とか!うーん、どーしても女性名にばかりなってしまいますね。じゃあ、小沢美那雄(こさわみなお)とかどうでしょう!
・・・まあ、頑張れば結構沢山作れちゃいそうですね。
とまあ、ついつい調子に乗って色々考えてはみたものの・・・果たして真面目に考える必要があっただろうか。
だって、被害者には目立った外傷がなかったわけですよね。つまり、毒殺か何かなのでしょ?被害者に毒を飲ませたのか、或いは毒的なものを被害者の体内に直接注入したのかは分かりませんけど、どっちの場合であれ、相手が攻撃を受けたと気付いてからもなかなか死なないような毒ではその間に反撃されちゃいますよね。だから、普通は即死系の毒を使うはず。
そんな毒に侵されながら、悠長に花びら1枚1枚に犯人の名前なんて書いていられるだろうか。もし、犯人が立ち去った後、僅かに息があり、最後の力を振り絞って書いたにしたって、被害者は花びらの山に埋もれていたのですからね?そんな状態で花びら1枚1枚に文字なんて書ける??
もちろん、別の場所で遅行性の毒を盛り、死んだ後でここに死体を運んだという可能性も無くはないけど、それだと遺体を移動する過程で花びらが落ちちゃいそう。それに、これだけ分かりやすいと、犯人が遺体を処理している時、かなりの確率でこの怪しげな花びらに気付いちゃいますよね。
よってこのダイイングメッセージは、犯人ないしその協力者が仕組んだものである可能性が非常に高いと思うわけです。
だから、真面目に考える意味なんてあんまりないんじゃないのかな。
でもまあ、その辺は警察が考えること・・・私は善良な市民として警察の捜査に協力するだけです。
でも、写真を狩矢さんに見せるのは次回かな。
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Studio POPPOのプログラム兼システム担当です。
ウォーキング・デッド大好き!ダリルかっこいいよっ!主食はキノコです。
山村先生と言えば、思いついたトリックをよく自宅で実践していたらしく娘さんはしょっちゅう被害にあっていたとか。その為学生時代等は友達を迂闊に家に呼べなかったそうです。作家としては凄いですが家族としては激しく迷惑だったでしょうね。
そのような逸話があるのですね!確かに下手に友達なんて呼んだりしたらちょっとした事件になっちゃいそうです。
それでなくとも親が作家という時点(親が自宅で仕事をしている)で家に友達を呼びにくそうなのに。