剣闘士の反乱:Baldur’s Gate 2#39

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前回からの続きです!

皆さんこんにちは。
やたらとクッキーを量産している伊達あずさです。
立派なルーラーとシルパットを買ってからというもの、お菓子作りが捗って仕方ありません。
ただ、このお砂糖の消耗度合いを見るとぞっとしますね・・・

では今日はダンブラスの歴史からです。

ダンブラスの歴史

ダンブラス国は約五百年前にまだ未開の国家から、トリンデットの街のプリーステス、ロヴィアターとドロウの協力により建国された。

DR211年、その時代において大国であったウンテール国とムーロランド国に祖国を襲われた未開国の4つの部族がダンブラスに逃げ込んだ。そしてイルカが踊る海岸と緑豊かな平野を発見したのだ。彼らはハルーアの壁沿いから現在のエスタグンドの国境付近にあたる東方まで彷徨い続けた。彼らは、アルカイウン、風の民と知られるようになった。

DR545年、優秀なラインハール将軍が現れ部族の指揮を執った。ルイレンの民は瞬く間に奴隷とされ、デュルパールの海岸沿いの都市は占領されるか、もしくは破壊し尽くされた。エスタグンドもラインハールの手に落ち、ラインハールの勢力は、ついにハルーアにまで及ぼうとしていた。

4万人の騎手と50隊にわたる戦艦が攻撃したが、たとえラインハールがハルーアの壁を乗り越え、マイセル、ガルデル、ザルスーなどの街を占領できたとしても、ハルーアの魔術は侵略者の軍では結局歯の立たないものであった。ラインハールはスラジールの大戦でアークメイジ、マイコンティルと彼に率いられたウィザード軍についに破られたのである。

ラインハールの息子、ラインハールⅡ世は軍を率い、遠く離れた地に2カ月間に渡り避難した。生き残ったシャーマンはおらず、生存する千人の戦士と共にⅡ世は祖国へ戻った。ラインハールⅡ世は戦いにおいて彼の父と並ぶほどの力を発揮した。戦争に敗れたことが、侵略者や怪物達にとって格好の侵略材料になると懸念したⅡ世は軍の強化に努め、兵士全てをいったん国に集めた。これにより、ダンブラスの民は、安定した発展をとげることができた。

ラインハールⅨ世が統治していたDR802年には、アルカイウン族はただの太った怠け者と化していた。ラインハールⅨ世、もしくは、愚帝ラインハールは、軍事活動の資金を調達するために、金が得られるよう、領地を拡大することを主張した。彼は銀や琥珀金の豊かな鉱脈を採掘するよう命じたが、彼の計画が実行される前に採掘者はトリンデールのドロウに遭遇した。怒り狂ったドロウはアルカイウンの民に攻撃を始め、城を襲撃した。村や町は一晩で破壊され、その跡には侵略国としての欠片も残ってはいなかった。

血迷ったラインハールⅨ世はドロウに報復した。アルカイウンの民がドロウの地下帝国に何とか軍を潜入させたが、普段全くまとまりのないドロウは団結し、直ちに全力を挙げてアルカイウンの民に立ち向かったのだった。

アルカイウンの兵はすぐに地上へと押し戻されてしまった。ラインハールの侵略軍は完敗し、ラインハールに残された軍事力はほんの僅かとなった。それだけでは飽き足らず、ドロウはラインハールの地上国家全ての奴隷化を要請した。アルカイウンの民は果敢にも抵抗し、戦いは39年にも渡り、双方共に多大なる犠牲を払ってしまった。

そしてついに、ドロウはアルカイウン軍をマルデュイールへと追い込んだ。もう殆ど望みのない防衛側の前にハーフエルフの巡礼者一行がその姿を現したとき、彼らは歓喜した。ハイ・プリーステスのキャスティールが、マルデュイールを守るためにクレリックの力を貸し、ラインハールはこれを神々の前兆と受け取った。アルカイウン軍のほぼ全員一人一人にプリーステスが就いたのだった。

ドロウは反撃を始めた。プリーステスが大きな助けとなったのは実にドロウに対してであった。プリーステス全員が裏切り、牙を剥き、キャスティール自身がラインハールを殺した。度重なる戦いによりドロウの勢力は落ちており、プリーステスの存在だけが勝利への鍵だった。キャスティールは自分の置かれた有利な状況に目を付け、疑い深いドロウを丸め込み取引をした。キャスティール率いるプリーステスが、地上を支配するかわりに、ドロウが武器、奴隷、生活用品などを交易する為の地上の窓口となった。

地上の住人のこの厚かましい申し出を、ドロウは2つ返事で承諾した。もはやラインハールは殺害され、雪辱は果たされたからである。ドロウは30年にわたり戦い続けたが、ダンブラスには特に興味はなかったのだった。ただ、男の捕虜を奴隷として要求した。自分にとって男は邪魔な存在だと認識しているキャスティールはその要求に簡単に応じた。

キャスティールは205年もの間地上を支配した。ダンブラス、別名「苦しみの地」を世界の悪の砦にする約束を果たしたのだった。彼女の時代、キャスティールはロヴィアター率いるプリーストの数が、何千もの数に膨れ上がったのと、アルカイウンの民のラインハールに対する忠誠心が殆どなくなったことがわかった。アルカイウンの民の多くは新しい支配者の手から逃れ、スワグダールのもとへ逃げ込んだ。そしてそこで再び移動生活を始めた。

ロヴィアターのプリーステスはドロウと円滑な関係を保ち、何人かは結婚し、ハーフエルフのドロウという、新しい種を創った。その肌の浅黒いハーフエルフはクリントリ、「気高き者」という名で知られていった。そのうちの殆どが、ロヴィアターのプリーステスか、或いはメイジだった。彼らは今やシェバリ、「下等の者」と呼ばれるアルカイウンの民について、詳しく調べ、自分達の力を強化した。ダンブラスの首都は亡くなった支配者に敬意を払いキャスティールという名になった。キャスティールは娘フィリーナによって殺された。フィリーナは自分の母が死ぬのが待ちきれなかったのである。フィリーナが統治したのは、5年の間だけであったが、フィリーナの娘がその後を継ぐ前に、キャケサイが同じ手を使い王座に就いた。キャサケイは54年間統治したが、最終的にゴールドドラゴンとの戦いに敗れた。彼女が子を残さずに死んだ為、姪であるメラニスが後を引き継いだ。

メラニスは人口増加の問題に直面し、自分達のかつての栄光の地を思い焦がれる男達に不安を抱いた。メラニスは男達に以前の地位を与えはしなかったが、彼らを利用した。ムルホランドやウンサールというような大国が再建されるのを恐れたメラニスは、王国に防衛力をつけるなどの世俗的な任務を遂行する決心をした。国の防衛は男に任された。メラニスは男を将軍に任命した初めての統治者であった。任命されたのはクリントリ族サダラールという男で、後にメラニスの夫となった。サダラールは将軍として賄賂と汚職を好んだ。けれども、アルカイウンの民に多くの特権が再び与えられたのは、ひとえにサダラールによるものだといわれている。メラニス支配が終わると、シェバリは、奴隷ではなく二番目の階級に属する者と見なされた。

メラニス支配のもとで、男達は多少の権力を手にすることができたものの、メラニスは男女の亀裂を決定的なものにした。ダンブラスの歴代の頭首は2世紀以上にわたって女であったのは、女だからというのではなく能力によるものだった。メラニスは男が権力を持つことを基本的に認めなかったが、例外に、他の男同士の場合にのみ認めた。ロヴィアターの女系社会はその動きを素早く支持した。

王国の勇敢な優れた男戦士は、エスタグンド、デュルパール、ベルドーンの野盗などによる襲撃やノールワーチ山脈に戻ってきたノールとの戦いで死んでいった。スヴァーフネブリンのアベンタインとの戦いではドロウ側について戦った者さえいた。ディープノームだけではなく、シェバリも滅ぼされた。ドロウとクリントリだけが大きな被害を被らずに済み、クリントリ族は、何人ものドロウをつがいにできる褒美を得た。メラニスはサダラールからドロウの男に乗り越え、サダラールは苦悩のうちに息をひきとった。これと同時期、メラニスは現在でもダンブラスが従う孤立主義という政策を始めた。

メラニスは156年間国を治め、娘のオーシティルは125年間治めた。国内に於いて「海賊の女王」として知られている現在のダンブラス女王、エナンドラは、遥か南方のザカラにまで略奪戦に出た。エナンドラは71年の間支配したが、年老いてきた。彼女には、ルアサリン、メルトルイル、ハサフィールという名の3人の娘があった。メラニスが特にクリントリの民に多くの支持を得ていた頃、支配者の娘達が自分が国を治める時が訪れるのを密かに待っていることは誰も知らなかった。

長い!!これは間違いなく2冊に分けるべき長さです。
でも、不思議な事に訳は物凄く安定していますね。相変わらず、内容には不明点が多々ありますけど、それは訳によるものではありません(原文が悪いのでしょう)。急にどうしたのでしょうね・・・訳者さんが違うのでしょうか。
本編を担当している訳者さんが当初は本の訳も含めて全部担当するはずだったけど、時間と分量的に無理となって、急遽前作の訳者さんに仕事が振り分けられた・・・みたいな裏事情がありそう。

訳がまともなため、内容も比較的すっと入ってきたのですが、ちょっとだけよく分からない点があるのですよね。
ダンブラスに逃げ込んできたアルカイウン達がラインハールに率いられ戦っていた相手って結局誰だったのでしょうね。ルイレン、エスタグンド、ハルーアっていうのはダンブラスの町なの?
でもそうなると初代ラインハールはプリーステスやドロウ達と戦っていたことになるわけですが、ラインハールⅨ世が統治する時代になって初めてドロウと対立した感じの描写となっているため辻褄が合いません。

インターネットの力を借りて調べてみたところ、エスタグンド(エスタガンド)やハルーア(ハルアー)というのはダンブラスの隣国みたいですね。つまり、他所からやってきて勝手にダンブラスに住み着いたアルカイウン達は、ダンブラスの地上に住むプリーステス達や地下に住むドロウ達には目もくれず、他国に侵略戦争を仕掛けていたみたいです。しかし、ラインハールⅨ世がダンブラスの地下資源に目を付けたため、ダンブラスの地下に住んでいたドロウと対立し、最終的には地上に住んでいたプリーステスをも敵に回して壊滅させられたということのようです。
この歴史書を見ていると、ラインハールⅨ世を暗殺したプリーステス達がただの狡猾な裏切り者のように思えちゃうけど、ダンブラスは元々プリーステスとドロウが協力して作った国だったわけですから、プリーステスがドロウと結託するのは至極当然の流れですね。
っていうか、アルカイウン達ってダンブラス国の人じゃないね・・・ダンブラス国内に勝手に住み着いた盗賊団みたいなものですよ。

そうそう、この歴史書には書かれていませんが、ドロウとの戦いに敗れ、男だけ奴隷にさせられてしまったアルカイウンの人達は、この後に起こった”呪文荒廃”という災害の際に反乱を起こし、ハーフエルフからハーフドロウとなったプリーステス達を火あぶりにして皆殺しにし、ダンブラスの支配権を手に入れたらしいです。ただ、地下に住むドロウ達には手を出さなかったようで、地上に繋がる出口を封鎖するに留まったみたいです。もしかすると、この歴史書にある「ドロウに負けた過去」というのが効いていたのかもしれませんね。
今回は物凄く歴史を勉強した感があります!

剣闘士の反乱:Baldur's Gate 2#39_挿絵1
というわけでようやく本編です。

歴史書が長いと本編をやる気力がなくなっちゃいますね・・・
でも、囚われのヘンダックさんを助けるぐらいはやっちゃいましょうか。

剣闘士の反乱:Baldur's Gate 2#39_挿絵2
さ~助けにきましたよ!
今、扉を開けますからね。

ヘンダック「あなたは鍵を持っている!鍵を持っている!神様、感謝します!あなたにも本当に感謝する、友よ、あなたのしてくれた事に」

扉を開いた今、既に用済みとなった鍵を持っていることに感謝されるのはなんか違う気もしますけど・・・でもまあ、喜んで頂けたのであれば幸いです。

ヘンダック「我々は自由だ、兄弟よ!さあ、行け、女達を解放しろ!このヘンダックは我々の支配者と言われている者の心臓に刃を突き立てるだろう。だから、あいつは二度と我々を悩まさない!行って自由を味わうのだ!」

剣闘士「有り難い!私達は自由だ!とうとう自由になったぞ!」

ヘンダック「もう一度礼を言う、友よ。さあ、あの悪魔、レーティナン殺害の相談をしよう。あなたが望むなら、私の力になってくれ。そうでなければ、ヘンダックへの復讐が果たされるのを、見守ってくれ!」

貴族A「逃げろ!逃げろ!奴隷どもが脱走した!!」

貴族B「うわぁぁぁ!とにかく逃げろ!連中に殺されるぞ!」

剣闘士の反乱:Baldur's Gate 2#39_挿絵3
あらら・・・通路で待たせていた仲間達の近くにガードが湧いちゃったみたいですね。

剣闘士「こき使いやがって!お前の手は俺の家族の血で汚れたままだ!」

解放してあげはしたものの、ヘンダックさん達の復讐にまでは手を貸す気はなかったのですけどね・・・不幸にも巻き込まれてしまいました。
通路のガードを倒すと、仲間の近くにガードと共に出現した剣闘士は下の階へ、ヘンダックさんはレーティナンさんがいるであろうお店の方へと歩いて行ってしまいました。
そういえば、まだ下の階って調べていませんでしたね。

剣闘士の反乱:Baldur's Gate 2#39_挿絵4
それはそうと、他の部屋に捕らわれていた人達は助けなくてもいいの?
・・・と、他の部屋の扉も開けて回ってみたのですが、既にもぬけの殻でした。知らないうちに全員逃げたみたいです。

さてと・・・どうせ私達が行くまでレーティナンさんは無事でしょうから、先に下の階を調べようと思うわけですが、ダンブラスの歴史が思いの外長かったため疲れちゃいました。
ちっとも進んでませんけど、続きは次回かな・・・

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