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皆さんこんにちは。
思わぬ展開にちょっとワクついてきちゃった伊達あずさです。
ご都合主義まみれの取ってつけたような意外性は大っ嫌いですけど、こういうちゃんとした意外性なら大歓迎です。
確かに最初からこの島の状況には違和感がありましたからね。むしろ、納得の展開といえましょう。
では、依頼されていた品も全て出そろいましたので、心置きなく村に戻ります。
ゲートキーパー「たくましき英雄達よ!私の任務は終わったのだ。これから門は、永遠に開かれることになるのだ!」
門って言うか、穴・・・ですからね。そりゃ~直さない限り、永遠に開かれたままだとは思いますよ。
まーそんなことより、依頼主達に報告して回りましょう。カイシャスを問い詰めるのはそれからです。
じゃ~まずは、あそこの農民さんから。
農民「あの恐ろしい獣達を倒してくれてありがとう。正直言って、あなた達が初めてここに来た時はあなた達の力を疑っていましたが、もうこれからは、あなた達は私達の群れで・・・いや・・・村で歓迎されるでしょう」
大分、これ見よがしになってきましたね。
デュライル「ああ、おかえり。成果があったようだね。君のことは信じているよ。頼んでおいたクロークは持っているかい?」
あずさ「あるわよ。でも、見返りには何をお願いしようかしら。そうね、ちょっと質問に答えて頂けません?」
デュライル「私の話を聞きたいのかい?歴史に興味のある村はほとんどないが、話してあげられることが嬉しいよ。はっきりしていることは何も無いんだけどね。私達が最初に来た時、記録には関心がなかったから。そのときの話は・・・悪気はなかったんだろうけど、粉飾されていると思う。しばらくそばにいてくれていいよ・・・君が望むならね、奥様」
あずさ「その『奥様』はやめて。あずさよ。あなたのことを話して」
デュライル「私自身のこと?言葉がお上手ですね。でも、お話するようなことはないんですよ。故郷の船に乗ってこの海岸へやってきたのは私の曾々祖母なのですが、それほど長くは生きてませんでした。私はここから南へちょっと行ったところで生まれました。獣達が追い払われたずっと後のことです。そして、私はここで暮らしています。私達は物語を語り継いできましたが、不確かな記憶や迷信が紛れ込んでいます。広い目でみれば、私達は皆子犬みたいなものです。私達の仲間はまだ幼い・・・」
あずさ「はあ。でも『あなた』のことを聞いているのに話が変わってるわ。ここで幸せなの?危険なのに怖くないの?」
デュライル「控えめに言っても、興味を持ってもらって光栄だな。そう、私はここにいても怖くない。私達は弱くはないんだ。数が少ないだけでね。あの壁は危ないものから私達を守ってくれている。幸せだよ。もっとも、外には色んな物があるんだよね?きっと見ることになると思うよ。いつかはね」
さて困りましたね。
選択肢が3つもあるのに、今の私の気持ちに当てはまるものがありません。
あずさ「そうかもね。ここには人が欲しがるようなものが沢山あるもの。あなたは孤独を感じているけれど。こっちも急いで行くわけではないの」
とりあえず、3つの中では一番私の気持ちに反していない選択肢にしてみたけど、自分でもちょっと何を言っているのかよくわかりません。
デュライル「出て行く?か・・・考えてみたこともなかったな。他の人と会う事は本当に少ないから、関心がなかったんだ。ど・・・どうしたらいいだろう」
う、う~ん。私としては、デュライルさん達を島の外に出したくないと思っているのですよね。
だって、ライカンスロープって感染力がある危ない病気じゃないですか。そんな危ない感染者を本土に連れ帰るわけには行きません。この件については正義とか悪とか、そういった次元の話ではありません。これは純粋な生存本能です。
でも、どういうわけか、デュライルさんを島の外に連れ出したい系の選択肢しか用意されていないのですよ。ロールプレイングゲームにあるまじき選択肢の狭さです!
あずさ「本当にごめんなさい。失礼なことを言うつもりはなかったんです。皆さんのことを話して下さい」
仕方ないので、直接連れ出したいと言っていない唯一の選択肢にしました。ただ、ニュアンス的には連れ出したそうですよね・・・気に入らない!
デュライル「何の話を聞きたいのかな?私達は太陽の沈むところよりも遥か西からやってきたのだ。あの探検家は我々を雇い、海へと乗り出した。長老達は巨大な嵐があったと言うが、嵐は内部から起きたものだという者もいる。私達属しているものは、見捨てられることになったので、探検家達と戦った。多くの者が倒れたが、この島を勝ち得た。我々は孤立を守って暮らしている。獣達の悪疫に見舞われてはいるが、誰にも仕えていないし、自由に生きている」
あずさ「『属している』って、どういうこと?」
デュライル「私達は属している。それだけのことだ。君がここに留まるのなら、君も同じように属さなければならなくなるだろう。私達はここで一体となって生活している。君は、獣達と同じく、よそ者だ。奴らの方がはっきりしているが、君にも奴らと似ているところがあると思う。私達の中にも悪い者はいるが、私達は敬意を払っている」
あずさ「バルダランに何があったの?ここで難破したと考えられているのは彼の船よね」
デュライル「バルダラン!?船に乗り、宝をかき集めた探検家、自由になるより沈没することを選んだ探検家だ。長老たちは彼の運命がどうなったのかは知らない。誰も知りたいと思わなかったし、気にしなかった。彼が獣の中で生きていようと、私達は構わない。私達は彼よりも獣よりも格が上だから」
なるほど・・・大分本心が見えてきましたね。
あずさ「波乱万丈の来歴ね、そんな長く生きてきたわけでもないのに。聞いてて楽しかったわ」
デュライル「話している私の方も楽しかった。できれば・・・できれば最後にひとつだけ頼みたい仕事があるんですが。やってくれますか?」
ほう?この上何のようでしょうか。
あずさ「お望みとあらば、やりましょう」
デュライル「つまらない、さっきのよりもつまらないことなんだ。ただ花なんだけど、少し必要なんだ。壁のすぐ向こうにあるよ。咲いている場所はごく限られているんだけど、不思議な魅力があってね・・・いくつか気付いたこともあるんだ。1、2本、採ってきてもらえませんか?ちょっとした用事があるんだ」
まさかとは思うけど、ベラドンナの花をご所望?
あずさ「なるべく急いで戻って来るわ」
デュライル「そうしてください。私はここにいますので」
いや、もう結構な量を持ってるんだけどね!?
というわけで、すぐさまもう1度声を掛けます。
デュライル「頼んだ花は持って来てくれたかい、あずさ?ずっと欲しかったんだよ」
あずさ「もう待たなくていいわ。持ってきたから」
デュライル「ありがとう。美しい、そうだろ?この匂いはとっても・・・何の匂いだろうね。私が考えていたことにぴったりだ。これをあげるよ。この花が咲く場所はごく限られているんだ。友情・・・とかもそうだね。これを持って行って。この口づけも。君は・・・いい・・・人だね」
ちょ、何するの一体!!
これに対する選択肢も物凄く酷い返しか、島から連れ出そうとするかの両極端なものばかり!
あずさ「過分のお言葉痛み入ります。もう、何て言ったらいいんでしょう」
曖昧な返答あった!
デュライル「何も言わないで。急いで君の道を行って欲しい。私はここに残らねばならない。私の気持ちがどうであっても。君はよそ者だ。君は属していないし、属したくもないだろう。わかっているよ。君も納得しなければ」
か、勘違いされてる!
あずさ「出て行って欲しいというなら、そうしましょう。あなたと話せて楽しかったわ、デュライル。よそ者が皆怖い人とは限らない事、忘れないで頂戴ね。中には結構魅力的な人もいるはずよ、きっと」
デュライル「そんなことを言って、いけない人だね。もしかして・・・別の時なら・・・いや、別の時でも同じだろうな。馬鹿な事を考えるのはよそう。どうかお元気で」
大人なので、相手に恥をかかせないよううまくごまかしてあげました。
でも、こういう思い込みが激しいタイプの人ってちょっと苦手・・・ライカンスロープでなかったとしても無理ですね。
やっぱりメタ認知力に優れた人がいいなぁ・・・というわけで、次回に続きます。
Studio POPPOのプログラム兼システム担当です。
ウォーキング・デッド大好き!ダリルかっこいいよっ!主食はキノコです。
ライカンスロープは噛じられたりしないと感染しないんだろうか?
感染源となる人が、感染予防の自覚ないんだろうか?
それともライカンスロープになることはマイナスではなく
プラスだと思っているのか?
とか余計な事を考えてしまいました
この村のライカンスロープはライカンスロピーを加護ととらえている節があるので、良いことだと考えていそうですね。
ただ、この考え方は特殊との自覚があるみたいですから、普通のライカンスロープは感染を目的としているわけではなく、殺害目的で傷付けた結果、たまたま相手を感染させてしまっているだけなのかもしれません。
それと、私も言われてふと考えたのですけど、ライカンスロピーって子供にも遺伝するのでしょうか。この村の子供は生まれながらにしてライカンスロープなのか、それとも後から感染させているのかどちらなのでしょうね。
[奥様ち呼ばれた]伊達さんがワクつくロマンス! 詳しくは本文で!笑 メタ認知力に優れた人、、、最近みませんね。。
わ、私がワクついたのはロマンスの方にではないんだからねっ!(ツンデレ風)