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皆さんこんにちは。
今年は探偵に始まり探偵に終わりそうな伊達あずさです。
年初めに探偵をやった時は完全なる殺人事件でしたからね。しかも、警察から直々に依頼を受けて・・・あの時は調査費用が発生していたのかすら謎でしたけど、今はほんと探偵らしい探偵がやれているような気がします。
ま、まあ?前回のは所詮ゲーム(をしていたという体)でしたけど!
そんなことを考えながら、事務所に戻ってきました。
あゆみ「随分遅かったわね。私もたった今、帰ったところなの。それで、綾城商事の事だけどね・・・絶対的な発言権を持っていたキクが亡くなったことで、綾城商事は大変みたいよ。それというのも実は・・・社長と専務の対立にとうとう火がついちゃったらしいの。今のところは社長の完治が立場的にかなり有利なようだけど、専務の二郎だって黙ってないから、2人の対立はこれからますます激しくなっていくんじゃないかしら?完治にとって新しい目の上のたんこぶってわけね」
キクさんが亡くなったことで、社長である完治さんが事実上、綾城商事の実権を握ったことになります。対する専務の二郎さんは会社での立場が悪くなってしまいました。ですが、キクさんが亡くなられたことで不利な立場に追いやられた二郎さんはもちろん、完治さんにだってキクさんを殺すだけのメリットがあるとはとても思えません。
唯一メリットがありそうなのは、お金に困っていた春日さんだけど・・・そこまで切羽詰まっているようにも見えないのですよね。
それはもう、びっくりするほど他殺を疑うような材料がない!
こうなってくると、後はもう私の失われた記憶ぐらいしか頼るものがないんだけど・・・一体私はどこまで調査を進めていたのでしょうか。善蔵さんの話を聞く限り、失われた記憶はそう長期に渡るものではなさそうなのですけど、何か重要な証拠を掴んでいたみたいなんですよね。まあ全部、善蔵さんの受け売りに過ぎないけど・・・
あゆみ「今夜はもう遅いから、調査の続きはまた明日にしましょ」
善蔵さんの話では、誰かからの電話で私は海上の崖に呼び出されたみたいなのですよね。一体、相手は誰だったんだろう?
う~ん・・・ちょっと、天地さんのところにでも行ってみようか。何か思い出せるかもしれないし・・・ちゃんとお礼もできてなかったしね。
そんな突然の思い付きで天地さんの家に押しかけてみました。
おくつろぎのところ、突然押しかけてしまって、すみません。
天地「いや、テレビを観ていただけだよ。ゆっくりしていけば、いいさ」
ふ~む、改めて見て見ると・・・天地さんは推理小説がお好きなようですね。部屋にある本棚には推理小説が所せましと並べられています。
あゆみさんも全く役に立つ情報をくれないし、ここはひとつ・・・天地さんにでも相談してみましょうか。一応、推理モノはお好きみたいだし?
天地さん・・・私はどうも綾城家の調査のために明神村へ行っていたみたいなんです。
天地「そうだったのか。だから、君はあんなところに行っていたわけだ。それじゃあ・・・あの崖へ何をしにいったのか思い出したのかい?」
それが・・・未ださっぱり・・・
天地「どうだい、記憶は戻ったのかい?」
以前お会いしたときに比べれば、少しは思い出せたんですけど、まだ完全ではないみたいです。
天地「そうか・・・」
ひょっとしたら、天地さんにお会いすれば何か思い出せるかもと思ったんですけど、やっぱりそううまくは行かないみたいです。
天地「・・・そういえば、綾城商事は社長がかねてから強く希望していた新事業へ進出することになったそうだよ。会長のキクさんの反対でずっと延期されていて、今年がその期限だったとも新聞に書かれていたよ。思えば会長が亡くなったのは社長にとって随分都合のいいことみたいだね」
へぇ・・・そうだったのですか。
もちろん、それがキクさん殺害の動機にならないとまでは断言できませんけど、それなりに大きな会社を経営していれば、誰かに反対されるなんてよくあることですからね。その度に、反対する人を殺してたんじゃ、何人殺せばいいのか分かったもんじゃありません。
そもそも、その新規事業だって、100%成功するわけでもないでしょう?もしその事業の見通しが確実なのであれば、キクさんがそれほどまでに強く反対するわけないでしょうし。
そんな不確実な利益のために完治さんがキクさんを殺すなんてことあるかな・・・まして、完治さんは社長ですからね。失うものだってかなり多い立場です。とてもそんなリスクを追うとは思えないのですよね。
せめて、遺言の中に完治さんの社長解任が盛り込まれていた・・・ぐらいはないと。ただまあその場合でも、遺言が公開された後じゃ手遅れなんですけどね。
結局、天地さんとお話しても何も思い出せませんでした。
まあ、そりゃそう簡単に思い出せるわけないですよね・・・
天地「おや?速報だ。事件が起こったようだな」
ニュース「綾城商事の綾城完治社長が明神村の元会長宅の土蔵の中で何者かによって殺害された模様です」
え!?完治さんが殺された!?
天地「とにかく急ぎたまえ!」
天地さんに強く促され、私は大急ぎで綾城家へ・・・
綾城家の土蔵の中には今もなお完治さんのご遺体が残されていました。ニュースになるの早すぎますね・・・
鑑識「関係者以外は立ち入り禁止だよ。えっ?君が空木さんのところの探偵だって?」
空木先生って警察にも顔が利くのでしょうか・・・事情はよく分からないけど、私が空木先生のところに所属している探偵だと知った途端、関係者扱いにしてもらえました。
じゃあご厚意に甘えさせていただくとして・・・2、3質問してもいいですか?まずは、そうですね・・・亡くなられた完治さんの死因についてお聞きしてもよろしいでしょうか。
鑑識「ナイフで胸を一突き!即死だろうね。傷は心臓まで達しているよ」
随分と思い切った殺し方ですね。プロの殺し屋かあるいは完治さんがそれほどまでに油断してしまうぐらいの顔見知りによる犯行か・・・
じゃあ、死亡推定時間は?
鑑識「昨晩の10時から11時までの間だろう。執事の証言とはちょっと食い違うんだがね」
昨晩、あのまま土蔵を調べに行ってたら厄介なことに巻き込まれるところだったかもしれませんね。
鑑識「ほとんど争うことなくいきなり正面から刺されたようだ。こういう状況は身内による犯行の時よく見られるね。綾城家の人達に話を聞いてくれて構わんよ。発見者はここの執事だそうだ」
この鑑識さん・・・気持ち悪いぐらいに協力的ですね。空木先生って何者なのよ!
それじゃあ、お言葉に甘えて、完治さん殺害についても調査させてもらいますけど・・・それは次回にしようかな。
Studio POPPOのプログラム兼システム担当です。
ウォーキング・デッド大好き!ダリルかっこいいよっ!主食はキノコです。