イムネスヴェイルに住む過保護なカウルド・ウィザード:Baldur’s Gate 2#94

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前回からの続きです!

皆さんこんにちは。
最近、豆乳が美味しく感じられて仕方がない伊達あずさです。
“最近”とは言いましたけど、まあまあ昔から好きでしたけどね。

では、今日も今日とてイムネスヴェイルで起こった連続殺人事件の調査とヴァリガーさんの捜索です。
・・・と、前々回くらいから言い続けてますけど、ヴァリガーさんに関する情報はさっぱりです。

イムネスヴェイルに住む過保護なカウルド・ウィザード:Baldur's Gate 2#94_挿絵1
手始めはイムネスヴェイル村内にある最後の建物ジャーミーンの家の訪問から・・・だけど、なんか家の前に名のある人がいますね。

ダール「ああ・・・こんにちは、見知らぬ方。(ハァー)」

あずさ「どうして浮かぬ顔をしているの?」

ダール「僕の恋人はコレットと言って、彼女の父親は強力なウィザードで・・・僕にかなりの偏見を持ってるんだ。彼女の父親はジャーミーンと言って・・・コレットを、自分の魔術研究の道具として使うつもりなんだと思う。きっと彼女は嫌なはずだ・・・彼女の気持ちを聞くチャンスはなかったけど。彼女は僕と一緒になりたいんだ。それは分かってる!でも父親は反対するだろう!彼は僕らを引き離す為ならどんな事でもやるつもりだろう!ああ悲しい・・・」

何だろう・・・まだちょっと話しただけだというのに、この人の思い込みの強さというかなんというか・・・ともかく、あんまり協力して上げたくならない不思議な雰囲気をお持ちのようです。

あずさ「あなたのその父親に彼と話してもいいわよ」

何か変な日本語だけど、これ以外に穏便な選択肢がなかったのです。

ダール「何の役にも立たないよ。それに僕は、こういう事に暴力を使いたくないんだ。そのやり方は好きじゃない。ジャーミーンは魔法で僕をぺしゃんこにするさ、決まってる。君は親切にも手を貸そうと言ってくれるけれど、僕はいいんだ。どうか1人にしてくれ」

じゃあ、今さっき会ったばかりの見知らぬ人相手にそんな身の上話をしないでよ。というか、何故私達がジャーミーンさんと話すと暴力ってことになっちゃうのさ。思い込みっていうか、妄想が過ぎるんだけど。

イムネスヴェイルに住む過保護なカウルド・ウィザード:Baldur's Gate 2#94_挿絵2
ダールさんの事は無視してジャーミーンさんの家に入ります。
家の中にはジャーミーンさんや娘のコレットさん以外にストーンゴーレムが居ますね。

ジャーミーン「ん?私の邪魔をするのはどこのどいつだ?」

あずさ「私はあずさよ・・・あなたは?」

ジャーミーン「あずさだって?ふむ、お前の名前に聞き覚えはないな。あの愚か者、ダールがお前をここに来させたのでなければ、お前がここにいることに異存はない。お前が尋ねるから答えるが、私の名は他ならぬジャーミーン・・・この地方で免許を持ったカウルド・ウィザードだ。だからお前は逃げ出して、私の事を通報しなくてもいいぞ」

カウルド・ウィザードであることを除けば、それほど悪い人には見えませんね。ただ、確かにダールさんの事は嫌ってそうですね。まぁ、その気持ちは分からなくもないけど・・・

あずさ「あなたがカウルド・ウィザードね。何故この辺りの殺戮について何の手も打たないのよ?」

ジャーミーン「私は何の手も打っていない。何故なら何もしたくないからだ。私にはやるべきもっと重要な事があるのだ・・・カウルド・ウィザードに命じられない限り、私は関わらないつもりだ」

なるほど・・・まぁ、その考え方も特段邪悪とは言えないでしょうね。どちらかといえば、そんなカウルド・ウィザードに特権を許しているカウンシルが悪いのです。これぞ正に税金泥棒です。

あずさ「この辺りの殺戮について何か知らない?」

ジャーミーン「きっと狼かオーガ、あるいは他の月並みなつまらない奴の仕業だろう・・・興味はないな。そんなに関心があるなら、他の田舎者に聞いたらどうだ?」

本当に興味がないみたいですね。でも、メイジなんて自分が興味あることしかできない勝手気ままな人ばかりですしね。

あずさ「何かしら・・・その・・・あなたが作っているのは?」

ジャーミーン「ああ!よくぞ聞いてくれた!友よ、これは石のゴーレムに他ならない。言わせてもらえば、素晴らしい魔法の工芸品なのだ!これを試みようとしたメイジはわずかしかいない。この手のゴーレムは非常に強力で危険だ・・・だが、私にはこれをコントロールする充分な能力がある。これが完成した暁には、私は優れた召使いを得る事になる・・・その上、私が留守にしている間、私の娘と無鉄砲な恋人を監視する者も得られる」

む、ジャーミーンさんの琴線に触れちゃったみたいですね。急に饒舌になりました。しかしながら、そんな素晴らしいゴーレムの主な用途が娘の監視とはね・・・随分と豪快な無駄遣いです。

ジャーミーン「問題は、必要不可欠な材料がひとつ足りないという事だ・・・それは、ミミックの血だ。その為の金は惜しまないつもりだ。うーん・・・お前は冒険者のようだが・・・私の為にそれを探してくれないか?」

別の世界ならいざ知らず、ミミックなんて名前はこの世界だと初めて耳にしましたよ。

あずさ「ミミックとは何で、どこにいるの?」

ジャーミーン「ミミックは、ねばねばした小さな怪物で・・・形を変えて・・・例えば財宝箱などに化けて冒険者を攻撃して殺すのだ。彼らは大抵、ダンジョンや廃墟などにいる。だが、この辺りの居場所については、私には手掛かりがない。だから、私も捜しているのだ」

なるほど、この世界のミミックも私が知ってるミミックとほぼほぼ一緒みたいですね。

あずさ「分かったわ・・・やってみましょう」

ジャーミーン「ありがたい。お前に正しい方角を教えてやりたいところだが・・・もし見つけたら、それを持って戻ってきてくれ。では、行くんだ」

ミミックの血を探しに行くのはいいんだけど、その前にちょっとだけコレットさんとお話をさせてよ。

コレット「私はダールを愛しているのに・・・父さんは認めてくれない!今、あんなのを作っているの・・・これは・・・父さんが居ない時に私を監視するものよ!酷いわ!」

意外にもコレットさんとダールさんって本当に両想いだったのですね。
ただどうだろうな・・・私もダールさんはやめておいた方がいいんじゃないかなって気がしますけどね。まだほんの少ししか喋っていないのに、ここまで好感度が下がっちゃったのですから、それは何かあるって事だと思うのですよ。とはいえ、恋する乙女に何を言っても無駄でしょうけど。
ま、ダールさんからも放っておいてくれと言われてますし、私達には関係のないことですけどね。

これで村内での調査は終了かな。
後はもう郊外にあるメレラさんの小屋や丘陵地帯にいるオーガ、北の川にいるマダルフ達を調べるだけです。
もちろん、それは次回なのですけど。

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