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皆さんこんにちは。
依頼の報酬で領主になっちゃった伊達あずさです。
まさかの大出世だけど、所詮は雇われ領主ですからね・・・そんなに良いものでもない気がしなくもない。
ではこれから、領主となるためのちょっとした儀式を執り行います。
執事長ドモ「ようこそ、この城へ。私は・・・ナリア様から伺った話では、あなた様がこの城と周囲の農地の新しい所有者となられたそうですね?」
あずさ「ええ、そうよ」
執事長ドモ「分かりました。私はデアルニス卿の元でお仕えしてきたこの城の執事長です。あなた様にも同じ様にお仕えいたします」
ナリア「彼の事なら保証するわ、あずさ。彼は長い間、私の家族に仕えてきたの、忠実にね・・・もし彼がいなくなったら困るわ、彼の仕事を代わって出来る人なんていないもの」
それはそれでどうかと思うな・・・別にドモさんをクビにする予定はないけど、ドモさんだって色々な理由から長期の休みが欲しくなることもあるやもしれませんからね。問題がないうちに後継者を育てておいた方がよさそうです。
執事長ドモ「ナリア様のおっしゃる通り、といったところでしょうか。私がこの城の日常の雑事を取り仕切っております。召使いをまとめ、あなた様の土地で農民などが起こす、些細な問題などを解決したします。私はまた、税金が集められ、この金庫にしまわれるよう監修しております。デアルニス卿の時代からの税率をお変えになりたい場合は、私にお申し付け下さい。集めた税金の多くは消耗した軍備の再建、城の維持と人件費に使われております。それでも、週に500ゴールドはあなた様のものになるでしょう。お使いになりたい時は、私にお申し付け下さい。重要な決定事項がありますので、2~3週間に一度は城にお戻りになる事をお勧めします。もし重大な事件が起こった場合は、使いの者があなた様にお知らせします。お会いする事が出来ればですが。今のところ・・・さしあたった問題はございません。召使いが掃除をいたします。それからデアルニス卿のご葬儀の手配をいたします。何かご質問は・・・ございますか?」
私の部屋とかあるのかな?もしあるなら、そこに荷物を置いておきたいのだけれども・・・
あずさ「では・・・この城は全て私のものなのね?」
執事長ドモ「ええ。全てあなた様のものです。ナリア様がご説明した通り。数名の召使いが残っており、新しく雇われた者もおります。どうぞご自由に城の中をご覧下さい」
ふぅ~ん・・・
あずさ「領地の広さは?」
執事長ドモ「城そのものはもうご覧になった事でしょう。あなた様は周辺の広大な領地も支配しています。村落と呼べるものはございませんが、豊かな農地があります。デアルニス卿は常に領民と良好な関係を保ってきました。ほとんどの前任者もそうでした。ここは平和な土地です・・・普段は。ほとんど問題はないはずです」
週500ゴールドってことは月にすると2000ゴールド程度ですか。
一カ月貯めても、魔法の武器ひとつろくに買えないとは・・・まぁ、貰えるだけマシと思った方が良いのでしょうね。
あずさ「じゃあ、もう行くわ」
執事長ドモ「仰せの通りに、あずさ女侯爵。ここでお泊まりになるのでしたら寝室がございますし、お連れの方々の宿泊のご用意も致します」
あっ、私の寝室あるのね!それは凄く嬉しい!!
執事長ドモ「それから・・・デルシア女侯爵様は・・・その・・・」
デルシア・カーン女侯爵「私は絶対にここには残りませんわ!後1分だって、ここにいたくありません。こんな・・・こんな・・・無法者達と!」
まぁ、それはデルシアさんの好きにしたらいいんじゃないのかな。
ナリア「叔母さん!あずさがトロール達からキープを守ってくれたのよ!それから彼女は、ロウナル達に家を奪われないように、助けてくれてるの」
デルシア・カーン女侯爵「それはそうかもしれないけれど、だからって彼女に、この領土を支配できるほど高貴な血が流れている訳ではありませんわ。この・・・詐欺師に統治させるくらいなら、まだ貴族のロウナルの方がずっとマシですことよ!あなたが本当にここを支配するなんて考えてはなりませぬよ、あずさ。然るべき貴族が戻って来るのですから。トロールが占拠していた時より、この家が良くなるとは思っていませんけれど」
領地を守るという当然の義務すら果たそうともしなかった人に、詐欺師だなんだと罵倒される謂れはありませんけど、そこまで一貫した信念があるのであれば、それはそれで尊重しますとも。
ナリア「ごめんなさい、あずさ・・・ここを・・・どうするかは私が決めていい事だし、それにあなたを信じてるの。彼女も分かってくれるわ」
デルシアさんが求めているのは善政ではなく、血筋なわけですから、私の頑張りでどうにかできる問題ではないと思いますけどね。
それに、デルシアさんの信念はデルシアさんのものです。それを他人がどうこうできると思うのは思い上がりなのかもしれませんよ?
執事長ドモ「もし何かご用がありましたら、どうかご遠慮なさらずに。私はいつも謁見室におりますので」
やっと解放された!!
じゃ~早速私の寝室に行きたいのだけど・・・どこなの!?
ベッドにアクセスできるわけでもなし・・・適当な部屋で勝手に休息しろということなのでしょうか。
砦の中にはドモさん以外の人もちらほら見受けられます。
この中に宿泊を担当している人がいたりしないかな。
執事メティゴ「初めまして、女侯爵様。私はメティゴ、新しく雇われた執事です。今後、末永く、女侯爵様のお役に立てればと願っています。最善を尽くしますので、何なりとお言いつけ下さい」
え~じゃあ、宿泊の手配をしてよぉぉぉ!
コックのオルマ「あたい、コックのオルマ。お夕飯、もう少しお待ちを。あたい一生懸命働くね、はい」
ダメみたいです。
メイドのチャネル「私はチャネルです。私は・・・物心がついた頃から、ここで働いてきました。デアルニス卿は・・・私が幼い時からの保護者なのです。彼の事はとても残念です」
ちょっとだけ宿泊の手配をしてくれるんじゃないかと期待したんだけどなぁ・・・
メイドのタリラ「こんにちわ。あたしはタリラ・・・あなたの新しいメイドです。トロールみたいな厄介事がないといいんですが・・・あたしの最後のご主人は威張り散らしていたので、ハラハラし通しだったし」
・・・だめですか。
やっぱり、適当なところで勝手に休息しろってことなのかもしれません。
中庭には先ほど突入部隊を指揮していたサーニック司令官がいましたよ!
サーニック司令官「残念ですが、アラート司令官は退役しました。自分はデアルニス卿の役に立てなかったと思ったようですな・・・私はサーニック司令官です。彼の代わりに衛兵のキャプテンになりました」
アラートさんは辞めちゃったのですか。残念ですね。最後に挨拶ぐらいさせてほしかったですよ。
それではコーガンさんが本格的に怒り始めてしまう前に、アスカトラに戻ろうと思うわけですが・・・次回までは待ってもらおうかな。
Studio POPPOのプログラム兼システム担当です。
ウォーキング・デッド大好き!ダリルかっこいいよっ!主食はキノコです。