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皆さんこんにちは。
あゆみさんの情緒不安定ぶりが心配な伊達あずさです。
この間(服がピンクになって)から、色々とおかしい気がするのですよね。
何か大きな悩み事でもあるのではないかととても心配しています。
ですが、単なる同僚に過ぎない私が、あゆみさんのプライベートに勝手に立ち入るわけにもいきませんからね・・・
でも、あゆみさんが助けを求めてきたときには全力で力になってあげたいと思います。
・・・と、私が心の中で思っていることなど知る由もないあゆみさんは、今日も死んだ魚の様な目をしています。
あっ、そういえば、八束町の件が片付いたら熊田先生と合流する約束をしていたのでした。今から新聞社に行ってきますね。
あゆみ「気を付けてね!」
あさり新聞社の資料室にやってきました。
あ、熊田先生らしき後ろ姿が見えますね。
熊田先生!遅くなってしまって申し訳ありません。何かわかりましたか?
あれ?熊田先生?どうしました?熊田先生?熊田先生!?
あぁ、ちゃんと生きてましたか。
あんなことが立て続けに起こったばかりでしたのでてっきり・・・
熊田「てっきりなんぢゃ?名探偵熊田は不死身ぢゃ!」
はぁ・・・で、何か分かったんですか?
熊田「調べとったところなんぢゃが、ついうとうとと・・・」
同じような事件は見つかったんですか?
熊田「見て見いこの資料の数を。はっきりいってうんざりぢゃ」
紙ベースでの検索となると・・・確かにそうなるでしょうね。
熊田「何を隠そう1冊目を広げた途端、寝てしもた。どうぢゃ驚いたぢゃろ?」
ええ、そんな集中力で良く医師国家試験を合格できたなと驚きましたよ。
熊田「すまんが一緒に調べてくれんか?儂1人ではお手上げぢゃ」
もともと熊田先生の仕事ではありませんからね。むしろ、手伝っていただいているのは私の方なのですよ。
じゃあ、始めましょうか。
え~っと、この資料には・・・それらしいことは載ってませんねぇ・・・こっちの資料はどうだろう・・・う~ん、これも関係なさそう。
この左下の棚の資料はどうかな・・・あ!これは!!
熊田「なに!なんか見つかったか!」
青酸化合物のことが載ってますよ。
え~っとなになに・・・青酸化合物にある種の薬品を反応させ、熱を加えるとシアン化水素と呼ばれる有毒ガスが発生する。このガスを多量に吸い込んだ場合、中毒を起こし、極めて短時間の内に死亡する。このガスで死亡した死体からは青酸中毒特有の反応が出ないため、死亡状況から判断する以外には死因として立証することは不可能に近い・・・ですって。
熊田「うむ!これは有力な手掛かりぢゃ!」
これって本当なのかな?
お医者さんがシアン化物中毒かどうかを診断するのは難しいらしいですけど、それはあくまでもシアン化水素の血中濃度を測定するのに時間がかかるから、その間に患者が死んでしまうということからくる難しさなだけで、ざっと調べてみただけでも、シアン化水素(青酸ガス)を致死量まで吸引した場合、血液を調べれば青酸反応が出ると書かれた解剖報告はそこそこ見つかるけどなぁ・・・古いものだと1963年の報告書まで見つかるし、シアン化物中毒という当たりまでついている状態で解剖して分からないはずないと思うんですよね。
熊田「そういえば、そのガスの話は昔聞いた事があるのう。これにやられてもほとんど死体からは何も分からんそうぢゃが」
ただまあ、素人の私が何と言おうとも、実際にそうだと書いてあるし、医師免許を持っている熊田先生だってそれに賛同しているわけですから、これ以上、私が口をはさむ余地などないのかもしれません。
熊田「しかし、これを二郎の死因とするにはどうやってそのガスを吸い込ませたかがわからんとどうしようもないのう」
え?二郎さんの手には青酸化合物が付着してたんですよね?例え水溶液の状態であったとしても、結構簡単にシアン化水素を発生させちゃうみたいだし、事例は少ないみたいですけど、皮膚から吸収して中毒になるケースもあるみたいですからね。情況証拠としては十分なのでは??
熊田「これだけわかっただけでも収穫ぢゃ。今日は一先ず引き上げようや」
二郎さんが他殺であったことを裏付けるような情報が見つかりましたし、かなりの収穫だと個人的には思っているのですけどね・・・
熊田先生と一緒に熊田医院まで戻ってきました。
熊田「やれやれ、やっと着いたわい。あそこにはまた何れ行ってみる必要はありそうぢゃの」
あ・・・そうだ。言い忘れてましたけど、二郎さんが遺体で見つかった日の前の晩、あの裏山で2人の人影を見たと言っている人がいるのですよ。その人によれば、1人は意識が無かったようで、もう1人の人に引きずられるようにされていたそうなんです。
まあ、その目撃者は蘇ったキクさんと殺された二郎さんだったんじゃないかなどと言っているのですが・・・
熊田「何を馬鹿な。死んだもんがいちいち蘇るなら、病院など不要ぢゃ。しかし・・・何者かに殺された二郎が運ばれるところを目撃したのかもしれんな」
まあ、そう考えるのが妥当ですよね。
熊田「ユリさんが安心して綾城家の後継者になれるように、この熊田は頑張るんぢゃ」
・・・そう・・・ですか・・・
先生が張り切っていたのはそういった理由もあったんですね。
あ、話はちょっと変わるんですけど、綾城和人さんってご存知ですか?
熊田「お前さん、誰から聞いたんぢゃ?そんな、名前」
実は海上の崖で和人さんの恋人だという藤宮雪子という方とお会いしたんです。
熊田「なに!で、その人は美人ぢゃったか!?」
え?え・・・はぁ・・・まあ、綺麗な人でしたよ?それがどうかしましたか?
熊田「いや、綺麗な人なら一度会ってみたいと思ったんぢゃ」
でも、和人さんの恋人ですよ?まあ、いいですけど・・・
で、結局、二郎さんの死因についてはどうなるのでしょうか。
熊田「二郎があのガスでやられたとしても、問題はなぜ指から青酸反応が出たか、ぢゃ。結びつける何かがあるはずぢゃが・・・」
まあ、何で指に青酸が付いたのかという点は確かに気になりますね。
熊田「ところで、さっき言っとった雪子という女は何時でも崖の上におるんか?」
何時でもというわけではありませんが、大体夕方の5時ぐらいに海上の崖に来るそうです。
熊田「と、言う事は今ぐらいぢゃな。美人に会いに出発ぢゃ!」
は!?今調べ物を終えて戻って来たばかりですよ!?
先生はほとんど寝てただけだから元気なのかもしれませんけど、流石に私は疲れました。海上の崖へ行くにしても、明日(次回)にしましょ?ね?
Studio POPPOのプログラム兼システム担当です。
ウォーキング・デッド大好き!ダリルかっこいいよっ!主食はキノコです。