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皆さんこんにちは。
地味に調査を楽しみ始めている伊達あずさです。
「楽しんでいる」だなんて、殺された方がおられるのに不謹慎でしたね。
でも、完治さんを殺した犯人を捕まえるのは、警察の仕事であって、私の仕事ではないのですよね・・・
私の仕事はあくまでもキクさんの死因について再調査することなのですが・・・そっちの方は残念ながら未だに何の進捗もありません。
現段階では遺言が公開された後にキクさんを殺害する動機を持っていそうな人すら見つかっていません。これ本当に他殺なの?
・・・といった調子なものですから、調査の方は全く進んでいません。
いっそのこと、依頼内容を「完治さんを殺した犯人を見つける」に変更してもらいたいくらいですよ。キクさんの件と違って、完治さんの件は確実に他殺でしょうから、どこかしらに必ずゴールがありますもん。
でもって、今日はどうしようかな・・・
熊田先生からの呼び出しも全然大した話じゃなかったし、完全にあてがなくなってしまったのですよね。
ま~ここでいつまでもあゆみさん相手にくだを巻いていても仕方ありませんし、とりあえず綾城家にでも行ってみます。
綾城家にやってきました。
ただ変ですね・・・玄関の鍵は開いていたのに物音がしません。鍵もかけずに皆出かけてしまったのでしょうか。物騒ですねぇ・・・善蔵さんの管理責任が問われます。
それでなくとも手がかりがないっていうのに、話を聞けそうな人まで誰もいないだなんて・・・
仕方ない・・・今度こそ熊田先生に頭の怪我を診てもらおう。
というわけで、熊田医院に戻ってきました。
今度こそ頭の怪我の件を切り出すよ!
熊田「レントゲンをとるぢゃと?体の具合でも悪いのか?おや?そういえば、頭に怪我しとるようぢゃの。今まで気づかなんだが、レントゲンを撮るほどの怪我でもなさそうぢゃな」
そうなの?記憶を失う程の怪我なのに!?
ねぇ、先生?実は私、海上の崖から落っこちたんですよ。
熊田「あんなところで、何しとったんぢゃ?余程特別な用事でもあったんか?」
むぅ・・・記憶を失う程の大怪我だっていうのにめっちゃ軽く見られてる。もういいよ!CTやMRIがある大きな病院で診てもらうから!
まったく!まさか記憶を失う程頭を打ったにもかかわらず、医者から大したことないって言われるとは思ってもみませんでしたよ。
調査も一行に進まないし、失われた私の記憶だけが頼りなんだけどな。
でも、私の記憶か・・・そういえば、あれから海上の崖に行ってないし、試しにもう一度崖に行ってみようかな。
というわけで、私が記憶を失ったとされる海上の崖にやってきました。
記憶を失う前の私は一体何のためにこんな場所までやってきたのでしょうか。それどころか、ここに来た覚えすらないんですよね。
実は別の場所で頭を殴打され気絶、そのままここの崖の下に投棄されましたって言われてもすんなり納得できちゃうほどですよ。
崖から海面までは25mってところでしょうか。飛び込みのプロならギリ怪我無くいけそうな高さではあるのかも・・・とはいえ、私のような素人が同じことをやったらただでは済まなそうです。
うわっ!崖の上から下を調べていたら、急に声を掛けられました。
急に声を掛けたら危ないじゃん!誰よ!!
老人「儂はこの村に住んどる平吉と言うもんじゃ。ここは自殺の名所じゃからひょっとしたらと思うて声をかけたんじゃがのう」
そうでしたか。それは失礼いたしました。
私は空木探偵事務所の伊達と申しまず。自殺志願者ではありませんので、どうかご安心ください。
人気がなさそうだと思っていたのに、何だかんだでちょいちょい人に会いますね。もしかして、この辺の方は良くこの崖にいらっしゃるのですか?
平吉「ここへ来るのは土地の者でも儂ぐらいのもんじゃろう。下の浜でもめったに人は通らんしのう。じゃから、誤って落ちたとしても、誰も気づかないじゃろう」
そうなんだ・・・でも実際、私はここから落ちたのに天地さんに気付いてもらえてるのですよね。
っていうか、よく考えてみたら、私が天地さんに発見されたのって本当に海上の崖の下だったのでしょうか。今まで天地さんがそうだというからそうなんだろうと思ってましたけど、私自身はこの崖に全くと言っていいほど見覚えが無いのですよね。天地さんに抱きかかえられ、一瞬、意識を取り戻した時も周りの風景がどんなんだったのか覚えてないし。
ちょっと変なことをお聞きしますけど・・・平吉さんはここで私を見かけた事ありませんか?
平吉「お前さんに会うのは初めてじゃ」
そうですか。すみません、変な事を聞いてしまって。実は私ここでちょっとした事故に遭ってしまって、その時の記憶がないのですよ。
平吉「何、ここで事故に遭ったんじゃと?危ないところじゃったのう」
本当ですね。しかも自殺の名所で事故に遭うなんてね。
平吉「そうじゃのお、ここから飛び込んだら海に落ちるまでに気を失うから楽に死ねるんじゃろう。それで名所になったのかのう。ところであんた、良くこの崖にやってくる女の人を知らんかのう。えらいべっぴんさんじゃったが。どこの娘じゃろ?」
女の人ですか?さぁ・・・私もここに来たのは2回目なので。もちろん、記憶をなくす前にもう1回ぐらいは来ているのかもしれないのですが・・・お力になれず申し訳ありません。
それにしても、自殺の名所をしょっちゅう訪れるだなんて随分と奇特な方ですね。どういった理由でこの崖に来ていらっしゃるのでしょうか。
平吉「さあのう・・・今日はもう姿を見せん様じゃし、儂もそろそろ帰るとするかの」
ひょっとして平吉さんはそのべっぴんさんに会いたくてこの崖に来ているのでしょうか。あっ、もちろんそんな野暮な質問はしませんよ?
一応、平吉さんに綾城ユリさんを知っているか聞いてみたけど、知らないみたいですし、そのべっぴんさんの正体が綾城ユリさんであるという可能性もゼロではありませんね。
結局、崖まで来てみたけど何も思い出せないし、綾城家も留守だし・・・一旦、事務所に戻りますか。
そして、キリも良いので今日の調査はここまでです。
Studio POPPOのプログラム兼システム担当です。
ウォーキング・デッド大好き!ダリルかっこいいよっ!主食はキノコです。