正論もハラスメント!?上司部下・親子の難しい関係:応用心理学

投稿日:2015年3月13日

こんにちは、栁澤蘭丸です。

今日は、正論は猫も殺す、というお話をしたいと思います。
まぁそんなことわざは、ございませぬが…。

自分が正しい!と思っている時は人に意見を言う時も堂々と言えますよね。
大義名分があるとき。
明らかに相手に非があるとき。
立場が上のとき。
こんな時、人は強気になって相手を責めてしまうことがあります。

遅刻してきた部下に対して、「遅刻をするなんて社会人として恥ずかしいと思え!」←正論
ちょっとしたことで(例えば連絡ミスで)失敗してしまった部下に「何でそんなこともできないんだ!だから失敗するんだ!」←正論
ニートに向かって親が「働け!いい年して恥ずかしい!」←正論
浮気した彼氏に対して「裏切り者!あなたは最低の人間!」←正論

これらは当然の言い分なので、適度であれば言っちゃって全然問題ないのですが、これを盾に責めすぎてしまった場合
なんと「正論ハラスメント」という、いやがらせ行為とみなされてしまうのです!

昨今、いろんなハラスメントがありますよね。
セクシャルハラスメントに、パワーハラスメント、モラルハラスメント、マタニティハラスメント、リストラハラスメント、スモークハラスメント、などなど…
何それ?って感じのまで色々と出るわ出るわ。
猫も杓子もハラスメント扱いの世の中です。

つまりそれって、みんなが知らない間に誰かが誰かをこっぴどく傷つけていたことがたくさんあり、(種類も件数も。)やっと明るみに出てきた…ということですね。

このハラスメント群の中に「正論を吐きすぎること」も含まれてしまうようなのです。
正論ハラスメントの被害者たちなんて社会的に怒られて当たり前とか、反省すべきとかそういうのは置いておいて、「正論を吐かれすぎると、人はとても傷ついてしまう」ということが問題になってきたのです。

相手の言っていることは正論なので、何も言い返すことはできない。
何を言っても言い訳になってしまう。
全く抵抗できない状態で、(自分が悪いとはいえ)耳が痛いことを言われて、我慢するしかない。

このようなことが続けば、確かにもうハラスメントと言えるかもしれません。
正論であろうとも、ハラスメントの定義は「他相手の意に反する行為によって不快にさせたり、相手の人間としての尊厳を傷づけたり、脅したりすること」(アドバンテッジジャーナル【わかりやすく解説】職場ハラスメントの種類と意味・予防策を解説より)なので、よく言われることですが、相手がハラスメントだ!と思えばもうそれは立派にハラスメントということになります。
(セクハラなどは過剰反応な人がいるため、逆に問題になっているような気もしますが)

相手が言っていることが正論なだけに、なかなか怒られていることを「それハラスメントなんですけどー!」と言える強靭な精神の持ち主はいないかもしれません。
それだけに厄介で、正論ハラスメントの被害者はとても多いと思われます!

みなさん、悪いことをして怒られても、それがあんまりひどいなら「怒られすぎじゃね?」と疑ってみましょう。

そして悪いことをした人を怒る側の人も、言い方を選びましょう。
正論だから、無抵抗の相手をサンドバッグにできるチャンスではあるんですけど、そんなことしちゃいけません。
だいたい、正論を言われてしゅんとなる人はマトモな人です。
ろくでもない人なら正論であろうが何であろうが、華麗に逆切れするはずなのですから。
その場合はもう、お灸を据えまくればいいと思われます。
しかし正論を言って怒っている時、相手がしゅんとしていたら追撃はしてはいけません。
相手は確実に反省していますし、傷ついています。
それ以上やったら、自分は加害者になり、相手は再起不能になるかもしれないわけです!

相手が悪いことをしたから正論を言って叱ったら、加害者扱いされていた。
何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何をされたのか分からなかった…。
↑こんな状態になることは避けたいですよね。

正論ハラスメント自体まだあまりメジャーではないので、知らない方も多いと思いますし
いやいやどんなにこっぴどく怒られても正論ならしょうがないじゃん、と思う方もいると思いますが、
正論は強力すぎて、恐ろしいもの!と頭の片隅に覚えておいたほうがいいかも、と思う蘭丸さんです。

正論もハラスメント!?上司部下・親子の難しい関係:応用心理学_挿絵1

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