ロッジを観た感想と評価:映画考察

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皆さんこんにちは!
毎度長い映画考察を書いてしまう伊達あずさです。
今度こそは簡潔にまとめようと思いつつ挑む作品は・・・
ロッジ(DON’T BLINK)」です!

いつものように作品情報から。

ロッジ
原題:DON’T BLINK
ジャンル:SFホラー
製作国:アメリカ
公開年:2014年
監督:トラヴィス・オーツ
概要:余暇を楽しむため、山奥にある「エアブルック・ロッジ」へ向かう男女10人。あまりの山奥からか車のガソリンが尽きそうになるも何とかキャンプ場まで辿り着いた。しかし、辿り着いた山小屋には人の居た形跡があるものの人影はなく、山小屋にあるガソリン給油機は動かない。このままでは帰ることもままならないため、山小屋とその付近を捜索し始めた彼等の身に、次々と不可解な出来事が訪れる。

ジャンルのところにSFホラーって書いてしまったんですが、映画を見ているとSFっぽいシーンはありません。
ではなぜSFホラーと書いたのかといいますと。男女10人が遭遇する不可解な出来事の原因がSFだからなんですよ!!
そういうのを抜きにして純粋に映画の雰囲気からジャンルを決めるとすると「ミステリーホラー」というのが適切かもしれません。
さて、そんな「ロッジ」に対する私のおすすめ度は!

おすすめ度(5段階):★★

う~ん、限りなく「★★★」に近い「★★」ではあるのですが、決して「★★★」にはなりえない作品です。
何と言いますか・・・全体的にもやっとしてるんですよね。
やっぱりこういう謎があるお話って、作中の情報からある程度推理できるような作りになっていて欲しいじゃないですか。
謎を作りっぱなしで後は見る人が好き勝手に考えたらいいよ!っていう雰囲気が凄いんですよね。
まあ、今回は考察なので勝手に考えますけど!!

さて、そんな「ロッジ」の中身について考察してみたいと思います。
ここからはネタバレを含みますので、これから見る予定がある人は「ロッジ」を見終えてからにしてくださいね!

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<以下ネタバレを含みます>

登場人物

主人公っぽい男性:ジャック
ジャックの彼女:トレイシー
トレイシーの弟:ルーカス
細目の男性:アレックス
車酔いの女性:シャーロット
シャーロットの彼氏:サム
博学な女性:クレア
紫メッシュ髪の女性:アメリア
ジャックの元彼女:エラ
エラの彼氏:ノア

考察・感想(ネタバレ含む)

物語は血だらけのアレックスがシャーロットの首を締めているという衝撃のシーンから始まります。
その後、打って変わってのんびりとしたシーンへと変わります。
最初に衝撃のシーンを見せておくことで、のんびり → 恐怖に何時切り替わるのかという緊張感を観客に持たせたかったのでしょう。

無事、「エアブルック・ロッジ」に辿り着いた10人(エラとノアは先に着いていましたが)は、さっそくロッジの異変に気付き始めます。
ロッジの受付が居ないのです。というかむしろ、人っ子一人居ません。
しかし、ロッジの中にはほんの少し前まで人が居たであろう形跡が。
ロッジに起こっている異変の原因を突き止めるべく、10人はロッジとその周囲を探索することにします。

ここまでに分かったことをまとめてみます。

ロッジで起こった異変

  • ロッジの中とその周辺は無人
  • 人が何かの途中で居なくなった形跡が多数(火にかけたままのフライパン、お湯が出しっぱなし、お湯を溜めたが入浴形跡がないバスタブなど)
  • 食べかけの食事は冷めていた
  • 携帯は繋がらない
  • そこら中に謎のメッセージ(流しの下の扉の裏:「助けて」、鏡:「瞬きするな!」)
  • ロッジの付近にいたときは暖かかったのに近くの湖は凍っていた
  • ロッジ周辺は今の季節にしては暑すぎる
  • 突然湖に氷が張って身動きできなくなったかのようなボートが湖の中央にあった
  • ロッジ周辺には人間以外の生物すら居ない(死骸もない)

こんな感じのことが起こっているようです。
アレックスはこの不気味なロッジから早々に立ち去ろうとするのですが、ガソリンがないため車を動かせません。
ロッジから立ち去る、立ち去らないでジャックとアレックスがロッジの外で言い争いをしている中、トレイシーが消えてしまいます。

このロッジで起こっている異変というのは、「人(生物)が突然(わずかでも目を離すと)消えてしまうという現象」のようです。

その後も様々なシチュエーションで残された9人の男女が次々と消えていくのですが、実のところこの現象の原因はわからないまま映画は終わってしまうのです。
よって、この謎を解き明かすことがロッジ考察のメインになりそうですね!

さて、この謎を解くためのヒントを映画の中から集めてみたいと思います。

隠されし9つのヒント

  1. ジャックがプレストンより近いのかもと言うシーン(17:04)
  2. 雲がものすごい速さで流れていくシーン(33:50)
  3. 気付かぬ間にロッジ周辺に雪が積もっている(54:36)
  4. 2時間で30度も気温が下がっているとクレアが言うシーン(58:02)
  5. ジャックの右胸に「みどり(ひらがな)」と書いたタトゥを発見するシーン(1:01:02)
  6. 自殺したアレックスの死体が飛び散った彼の血液と共に消えていたシーン(1:11:01)
  7. ジャックが電話で外部の人と電話するシーン(1:15:32)
  8. 黒ずくめの男たちが車から出てくるシーン(1:27:42)
  9. スタッフロール中のRobert Picardo as “THE MAN IN BLACK”の文字(1:30:16)

さて、9個のヒントを見つけました。
では、考察開始です!

2と3のヒント」から察するに、このロッジでは時間の流れがおかしくなっているようです。
では、どの程度おかしくなっているのでしょうか。

4のヒント」でクレアが「2時間で30度も気温が下がった」と言っています。
この事から、気温を便りに定量的な時間の異常さがわかるかもしれません。

1のヒント」でジャックが言っている「プレストン」というのはミネソタ州にある街の名前です。
よって、このロッジはミネソタ州付近にあると推測できます。
凡その場所がわかったので、早速ミネソタ州の平均気温を調べてみました。
ミネソタ州の平均気温から予想するに30度の寒暖差は「1月と6月」、「2月と7月」相当であることがわかります。
クレアが「下がった」と言ってることから、6月から翌年の1月(あるいは7月から翌年の2月)まで変化したと考えると、およそ7カ月(214日)の時間変化があった可能性があります。
214日 = 5136時間ですので、2時間で5136時間の時間変化があったとすると、2568倍のスピードで時間が経った計算になります。

この事から、ロッジにいた10人は通常の1/2568倍分、何らかの不思議な力で時間感覚が狂わされていたという予測ができます。
もしそうだとすると、通常の人はロッジに居た人からみて2568倍早く動けます(ロッジの人々の1秒が通常の人の42分相当なので)。

消えた人々から目を離した時間が1秒程度だとすると42分間もロッジの人たちを連れ去った人は動けるわけですから、「6のヒント」で起こった「死体とその血液が消えた」シーンも再現可能かもしれませんね。
(42分間で死体を運んで、その場を清掃する)

とは言え、この推測には一つ疑問が残ります。
7のヒント」でジャックが外部の人間と電話で話していますが、ちゃんと会話が通じています。
もし、ロッジに居た人より2568倍早く動けているであろう外の人が会話した場合、まともに話せるとは思えません。
と、いうことは・・・時間感覚の狂いはアナログ(連続的)ではないということです!
もし連続的に2568倍の速度で時間が経ってしまうと、17秒程度で12時間過ぎるわけですから、17秒周期で辺りが暗くなったり明るくなったりしなければならなくなります。
しかし、映画中にそのような描写はありませんでした。

これらの辻褄を無理やり合わせようとすると・・・

不思議な能力を持った何者かが、24時間単位でロッジに居る人の時間感覚だけを止め、その隙に生き物(死体も)を連れ去っている(血液も回収)。

っていうところでしょうか。
なぜ24時間単位かというと、24時間単位で時間感覚を止めれば、外の明るさや時間もちゃんと繋がりますよね?
(止める前が8時なら戻った時間も一日後の8時なので、外の明るさなどはほぼ一緒になる)

ちなみに2時間で5136時間経ったということは、その2時間中「214回」もロッジの人は時間感覚を止められていた計算になります。
なんで214回も止めたのでしょうね。
もしかすると、トレイシーを連れ去った際など、外に居たわけですから、24時間後の天気が止める前と異なっていたりすると気付かれてしまうかもしれません。
よって、天気が同じ日が来るまで止めたりしていたのかもしれませんね。

・・・う~ん。我ながらかなり無理がありますね。
とはいえ、ロッジにいる人の時間感覚を自由に止めることが出来るなら、5136時間分も時間を止める必要ないんですよ。
なのでかなり強引とは思いつつも、24時間単位でしか止められないという変な制限を追加してみました。

では、最大の疑問ですが、そんな不思議な能力を持った何者って何!?
ってことなんですが、「8と9のヒント」にある「THE MAN IN BLACK」がそれを教えてくれています。
それは・・・宇宙人の仕業です!

「メン・イン・ブラック」と言うのは、他の映画に登場する、宇宙人が犯す犯罪や侵略行為に対抗するための組織なのです!
つまり、「8のヒント」で出てきた黒ずくめの男達はメン・イン・ブラックのエージェントということになります。

宇宙人の仕業じゃ~しょうがないですよね。なんだって起こりえます!

ほらやっぱり”SF”ホラーだったじゃないですか!

・・・この詐欺とも取れる結末こそが「★★」の所以です!!

今回はまあまあ、短くまとまったのではないでしょうか!
次回以降もこの調子でがんばります!
以上です。

おまけ

ちなみに「5のヒント」は冗談です。
自分の体に「みどり」と「ひらがな」でタトゥするなんて、ジャックの役者「ブライアン・オースティン・グリーン」さんはよっぽど日本が好きなのですね。
っていうか、名前がグリーンだからか・・・なるほど・・・そっちの謎はスッキリと解けました。

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ロッジを観た感想と評価:映画考察」への2件のフィードバック

  1.  もしかして、これってジョジョの第6部に出てくるプッチ神父のメイドインヘブンが原因では?
     『みどり』はみどりの赤ちゃん。
     時間がもの凄いスピード経過しているのは、スタンドのせい。死体になれば、生物ではなくなるので時間の経過により消失したように見える。
     そして、最後は世界が一巡してしまう。

    返信

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