プリデスティネーションを観た感想と評価:映画考察

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皆さんこんにちは。
タイムなんちゃらシリーズの魔の手から逃れられない伊達あずさです。

そんなわけで今回紹介する映画は・・・
プリデスティネーション(Predestination)」です。

いつもの様に作品情報から。

プリデスティネーション
原題:Predestination
ジャンル:SFミステリー
製作国:オーストラリア
公開年:2015年
監督:スピエリッグ兄弟
概要:とあるビルに仕掛けられた爆弾を処理する一人の男。彼は不完全な爆弾魔(フィズル・ボマー)と呼ばれる犯罪者の計画を阻止すべく時をかける捜査員だった。彼は爆弾の処理中に謎の人物に邪魔をされ、爆弾の処理が間に合わず顔に酷い火傷を負ってしまう。だが、その場に現れた謎の人物の手助けもあり、ぎりぎりの所で所属組織の本部へと逃げることに成功する。組織の医者による治療により、顔の再建治療がなされるも、顔も、そして声までも別人のようになってしまった。それから数か月後、傷が癒えた男は最後の任務を受け、再び時をかける・・・

って・・・タイムなんちゃらじゃないじゃん!!!
そうなんです。如何にもタイムなんちゃらの考察であるかのような前置きをしておきながら、今回はタイトルに”タイム”は付いていません!
ですが、この作品はタイムなんちゃらを愛する同士「くらゆー」さんからお勧め頂いたもので、タイムなんちゃらと名前が付いていてもおかしくないくらいのタイムスリップものなのです。
さて、タイトルに”タイム”が付いていないタイムスリップものには、そこそこ当たりが多いような気がしている今日この頃、果たしてどうなるか!

そんな、「プリデスティネーション」に対するおすすめ度は・・・

おすすめ度(5段階):★★★

う~ん・・・難しい!!!!物凄く難しい映画でした。
おすすめ度は5段階というルールなので、「★★★」になっちゃいましたが、現在のタイムなんちゃらシリーズの最高峰「タイムシャッフル」より事実上の評価は上かもしれません。
なのに「★★★★」としなかった理由は映画としての盛り上がりに欠ける気がしたからなのです。幾らなんでも話が淡々と進みすぎなんですよね・・・
主人公の境遇があまりにも特殊過ぎるため、主観で物語を楽しむことは難しく、かといって客観的に楽しむにはちょっと地味すぎるのです。
それでも実質「★★★★」に近い評価となったのは、この映画にその地味さを補うだけの非常に興味深いストーリーがあるからに他なりません。
SFでありながらも、純ミステリーという極めて稀有な作品といえるかもしれませんね!

地味とは言ったものの、それはこの作品の堅実さの裏返しでもあるんです。
この映画は「最後に観ている人を驚かせるような結末」を持っているのですが、話の所々にしっかりと結末に至るまでのヒントを隠しており、注意深く映画を観ている人であれば、結末がある程度予測できる作りになっているんです。
これって実は結構難しいことで、ヒントの見せ方をしっかり考えないと、容易に予測できるまったく驚きのない結末になってしまいかねません。
逆にヒントが無さ過ぎると、いかにもとってつけたような結末に見えてしまい、物凄く白けちゃうんですよね。
こういった地味な部分がしっかりと作り込まれている非常に紳士的な良作なのです!

しかしながら、これまた物凄く理解に苦しむストーリーでもあるんですよ。正直に言うと、どうやったらこんなことが起こるのか全く納得いきません!
しかも、作品内ではそれに関するもっともらしいSFチックな言い訳が一切ないのです。
まあ、ある意味、凄く誠実ですよね・・・何でもありなSFに安易に頼らない手法にはとても好感が持てます。

とは言え、折角考察してみるわけですから、私なりにちゃんと納得したい!何だか久しぶりに考察に燃えてきましたよ~

ここからはネタバレを含みますので、これから観る予定がある人は「プリデスティネーション」を見終えてからにしてくださいね!

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<以下ネタバレを含みます>

登場人物

主人公:ジェーン/ジョン
組織の幹部:ロバートソン

考察・感想(ネタバレ含む)

今回はこの作品における最大の謎である主人公ジェーン/ジョンの存在に焦点を絞って考察してみたいと思います。

まずは映画内で明らかにされている主人公の生い立ちについて実際の時系列に並べてまとめてみましょう。

主人公の生い立ち

1945年9月13日、主人公は児童養護施設クリーブランド養護園の戸口に捨てられる。
彼女はジェーンと名付けられ、宇宙に強い憧れを抱きながらも、自分と他人の間に存在する違和感に戸惑いながら、そのうっぷんを晴らすかのように喧嘩に明け暮れた幼少期を過ごす。

やがて養子の貰い手もないまま、卒園を迎えたジェーンは施設を訪ねてきたロバートソンと出会い、スペースコープ社への入社を勧められる。
無事面接を通り、スペーススコープ社にて優秀な成績を収め続けるも、他の訓練生との喧嘩が原因で解雇されてしまう。(解雇となった本当の理由はジェーンの特異体質に関係していた)

スペースコープ社を解雇されたジェーンは昼間は家政婦として働き、夜は学校で勉学に励むことになった。
そんなある日、ジェーンは学校の帰り際に偶然出会った彼と一瞬で恋に落ちてしまう。
しかし、愛した彼はある晩「すぐ戻る」とジェーンに言い残したまま、忽然と姿を消してしまった。
そんなジェーンの元にロバートソンが現れ、自分の所属する組織の真の目的を明かした上で、ジェーンを組織にスカウトする。
しかし、時悪く、自分が突然姿を消した彼の子を妊娠していることに気づく。この妊娠が原因で、ロバートソンから与えられたエリートとなるチャンスはうやむやなまま消え去ってしまった。

妊娠したジェーンは元気な女の子を産むこととなる。が、その時、担当の医者から自分の体に関する驚愕の事実を知らされることとなる。
何とジェーンには男女2つの性器が備わっていたのだ。しかも、出産時の影響で女性器の切除せざるを得なかったため、無事だった男性器を活かした再建がジェーンの同意を得ることなく行われてしまった。
こうしてジェーンは男として生きていくことを余儀なくされてしまった。

娘のためにも男として生きていく覚悟を決めたジェーンは、改名が必要となる自分の名を残すため、娘にジェーンと名付けることとしたのだが、そんな強い想いも出産から2週間という短い期間で挫折を迎えることとなる。
病院に侵入した何者かによって、生まれたばかりの娘を誘拐されてしまったのだ。必死に娘を捜索するも、娘はおろか犯人を特定することすらできなかった。

ジェーンは失意の中、大きな手術と訓練を続け、ジョンという1人の男性となるべく日々を必死に生きていた。
そしてついに、生物学的にも繁殖力がある普通の男へと成長を遂げた。
そんなある日、ジョンはとあるバーテンダーと店で自分のこれまでの過去について話すことになる。
自分の話を最後まで聞いたバーテンダーは最後にこう言いだす。
「お前の人生を壊した男を差し出すと言ったら?しかも、お咎めはなしだとしたら、そいつを殺すか?」と。
即座に殺すと答えたジョンにバーテンダーは続ける。その男を引き渡す代わりに自分の仕事の後を継げと・・・
こうしてジョンはバーテンダーと共に時標変界キット(USFF)と呼ばれる装置を使って、過去にタイムスリップすることとなる。

タイムスリップした先はジョンがまだ女性だった頃の1963年4月3日。そこでジェーンだった自分と初めて出会うはずの男を押さえるはずだった。
しかし、ジョンはそこで自分こそがジェーンが愛し、そして置き去りにした男本人だったことに気づく。
ジェーンと幸せに暮らすジョンだったが、3カ月ほどした頃、バーテンダーが再び現れ、ロバートソンの居る1985年8月12日にタイムスリップすることとなる。
その後、多くの人達の命を救うためロバートソンが指揮する「航時局員」の一員として100の犯罪を阻止することとなる。

最後の任務で顔に重傷を負ったジョンだったが、その場に居た謎の男の協力もあって、何とか1992年2月21日に逃げ帰ることに成功する。
組織の医者の懸命の治療により何とか顔を再建することができたが、その代償として、かつての顔は失われ、声すらまるで別人のように変わってしまう。
やがて、傷が癒えたジョンは最後の任務を命じられることになる。

最後の任務をこなすべく1970年にタイムスリップしたジョンはバーテンダーとして働きながら、11月6日にバーに訪れる昔の自分を航時局員にスカウトすべく待つ。
かつての自分を1963年4月3日に送り届けたジョンはフィズル・ボマーを諦めきれず、規則違反を承知でジョンは自分の顔が変わるきっかけとなった1970年3月2日にもう一度タイムスリップし、爆弾を設置する前のフィズル・ボマーと対決する。
しかし、フィズル・ボマーとの対決に負け気絶し、規則を破ってまで作った最後のチャンスをふいにしてしまう。
フィズル・ボマーが去った後に目を覚ましたジョンは、顔に大火傷をしているかつての自分を発見し、逃げる手助けをすることになってしまう。
その後、1964年3月2日にタイムスリップし、ジェーンが生んだ子供を誘拐し、1945年9月13日のクリーブランド養護園に置き去りにする。
最後の大仕事を終えたジョンはジェーンと幸せに暮らすジョンの元、1963年6月24日にタイムスリップし、かつての自分をロバートソンの元へ連れ帰る。

最後の任務を終えたジョンは自分がバーテンダーとして暮らした時代を経由した後、1975年1月7日へとタイムスリップし、そこでの隠居を決意する。だが、ジョンは後にフィズル・ボマーが引き起こす大参事である1975年3月の爆破事件を阻止するため、自分の隠居先をこの時間に設定したのだった。
最後のタイムスリップ後機能停止するはずだったUSFFは何故かエラーとなり、機能が停止されなかったが、ジョンはその問題を棚上げすることにした。そして、遂にジョンはフィズル・ボマーの居場所を突き止めることに成功する。
しかし、そこにいたのは未来の自分だった。フィズル・ボマーとは機能停止しなかったUSFFを使って組織の規則に縛られることなく人々を救い続けたジョンの成れの果てだったのだ。
そして、ジョンはフィズル・ボマーとなった自分を自分で射殺することになる。

結局映画の内容まるまる全部になっちゃいましたね・・・
しかし、改めてまとめてみても、殆どジェーン/ジョン1人によって物語が展開されてます。敵も味方も全部同一人物とか・・・斬新過ぎ!
結局ジェーン/ジョンって自分で自分を産み、そして自分で自分を殺すという、まさに生と死を司るウロボロスそのものになっていますね。
でも、本当にこんなことって起こりうるのでしょうか?

疑問その1:自分が生んだ子供が自分になるの?

ジェーン/ジョンが繁殖可能な両性器を有した極めてまれな存在だった点については、この際、良しとしましょう。
そして、過去の自分と接触しても特に現在の自分に影響が出ないタイプのタイムスリップだということにしましょう。
これらの前提があれば、過去の自分と現在の自分との間に子供が作れたとしても確かにおかしくはありません。
ですが、その子供が自分になるという部分がちょっと理解できないのですよね。
例えば無性生殖が可能な生物であっても、繁殖時に起こる遺伝子のコピーミスや、外的要因による本体のDNA損傷などにより、完全に同じ生物が生まれることはないはずです。
まして、ジョンはジェーンより7年ほど外的要因にさらされている時間が長い上、男性になるために様々な外科手術や薬物投与を行っています。
そう考えると・・・自分で自分を産むなんてことはさすがに無理なんじゃ・・・

疑問その2:最初のジェーンは誰から生まれたの?

ジェーンの親は未来の自分というかなり衝撃的な結末となっていましたが、これは良く考えると非常に納得できない現象です。
ジェーンが生まれるためにジェーンが必要ということになるわけですから、最初のジェーンがどうやって生まれたのか非常に謎なのです。
確かに世界の始まりまで考えを広げれば、「全ては無から始まったんだ!」とか言われても納得せざるを得ないのかもしれませんけど、人ひとりがタイムスリップの結果忽然と無から現れたと言われてもさすがに納得できない!!

これら2つの疑問を解消しなければ、プリデスティネーションにおける最大の疑問であるジェーンの存在を理解できないのです。

答えは全て「鶏が先か、卵が先か」というセリフの中にあった

何かヒントになるようなものが映画の中に隠されていないかな~と色々探した結果、私が注目したのはバーテンダーに扮したジョンが、若かりし頃の自分に向けて言った「鶏が先か、卵が先か」というセリフです。

これは古の哲学者達が因果性のジレンマを考える時に用いた表現ですが、これを現代科学で答えを導こうとした場合、ある程度の解があるんです。
実際の所、鶏が先なのか、卵が先なのかについては諸説あり、どちらが本当の意味で先だったのか真偽の程はわかりませんが、どちらの説も「”鶏”と定義されるようになったのがどの地点からなのか」ということの意見の違いでしかないのです。
つまり、鶏が先の説でも、卵が先の説でも、突然どちらかが虚無から出現したわけではなく、鶏ではない生き物から生まれているという前提は一緒なのです。

これをジェーンに当てはめるとするならば、ジェーンという存在はジェーン以外の何かから生まれ、進化した結果、ジェーンになったということになるでしょう。
つまり、ジェーンはタイムスリップを繰り返す中で進化し、ウロボロス・ジェーンになったということです。

伊達の新提案:ウロボロス・ジェーンはこうやって生まれた

上記を踏まえた上で私が今回提案するプリデスティネーションの真相はこうです。

当時、いち航時局員だったロバートソンは世界平和のために、仕事に励む熱血漢だった。
タイムスリップを幾度となく繰り返し、多くの人々を救えば救うほど、彼の中にある疑問が浮かぶのだった。
それは、彼がタイムスリップを駆使しても救う事が出来なかった人々のことである。
彼は常日頃から、煩わしい航時局の規則さえなければ、より多くの人を救うことができるはずなのにと考えるようになっていた。
しかし、時を超えるということは彼が考えている以上に複雑な仕組みだった。
もし彼が、規則をやぶって過去に干渉してしまうと、自分の存在が消えてしまうどころか、人々を救うために必要なUSFFの開発すらなかったことになってしまいかねないのだ。
彼はそんなジレンマと戦いながら、自分ができる最大限の努力を行っていた。

そんなある日、彼は生殖能力を持つ両性器をもつ一人の人間・・・ジェーンと出会うことになる。
その時彼の脳裏にとあるひらめきが生じた。

「もし、この世界に一切繋がりが無い人間が居れば、タイムスリップした先でどんな行動をしたとしても、未来に影響がでないのではないか。そして、そんな人物をもし量産することができたなら・・・」

これが後に彼が計画することとなる「ウロボロス計画」の始まりであった。

ロバートソンはジェーンを誘拐し、タイムスリップを駆使して無理やり自己繁殖させた。
これで、この世界に存在しえない、時の流れに矛盾した人間が生まれたことになる。
しかし、問題もあった。それはジェーンの女性器は1度の出産にしか耐えられないものだったからである。
これではタイムスリップの規則に縛られない局員を量産することができない。
そこで彼は考えた。この人物が自身で自身を生み出す・・・生と死を同時に司るウロボロスのような存在であったなら、他の局員が量産のためにタイムスリップを繰り返すリスクを負わずに済むのではないか・・・と。
そこで彼は生まれたばかりの新たなジェーンを過去のクリーブランド養護園に置き去りにすることにする。
当時、児童養護施設は世の中との繋がりが薄い孤児をスカウトするのに絶好の場所であり、クリーブランド養護園も組織の息がかかった施設の1つだったからだ。
そして彼は児童養護施設の職員にジェーンの成長を詳しく観察させた。
そうしてジェーンの行動パターンや心理状況を詳しく分析した彼はもう一度、自分がジェーンを置き去りにした時代にタイムスリップする。
そして、分析結果を元にジェーン同士が恋に落ちるシナリオを計画したのである。(医者がジェーンの許可なく、勝手に男性器を形成したのもロバートソンの手によるもの)
しかし、いくら同じ人間とは言え、生まれてきた子供が完全に親と同じ人物になるわけではなかった。
よって、ロバートソンはその都度計画の再調整を余儀なくされた。
そうして調整を繰り返しながらも延々とループを繰り返す内、やがて1つのウロボロス・ジェーンという収束解に行き着くこととなる。
ロバートソンは完全に独立して生と死を繰り返し続ける完全ウロボロスの完成を確信した。
そして、自らの手でその完成を後押しすべく、最後のタイムスリップを行った。(ジョンが1963年の病室で自分を誘拐する際、ロバートソンが現れたシーン)
これによりジェーンはロバートソンの思惑通り、完璧に自らで自らを産み、自らを殺し続ける存在、ウロボロス・ジェーンとなった。
固定した時間軸にいるロバートソンからすれば、入れ代わり立ち代わり新しいジェーンが局員としてやってくるわけなので、タイムスリップによるリスクに悩まされることなく、沢山の仕事をこなす事が出来るようになったのだ。

ロバートソンはジェーンが後にフィズル・ボマーとなることを知っていた。
そもそも若かりし頃のジェーンはフィズル・ボマーと似たような思想だったことはこれまでの分析結果からも明白だった。
ロバートソンはフィズル・ボマーを生み出すために敢えてUSFFが停止しないよう細工を施していたのだ。

組織の存続をスポンサー達に認めさせるためには明確な目的・・・つまりフィズル・ボマーという想定内の敵が必要だったからなのである。

と、こんな感じです!!

ちなみに、バーテンダーに扮したジョンがUSFFによって移動できる範囲について聞かれた際、「ゼロ地点(1981年)から過去にも未来にも53年」と答えています。
ジョンはこの範囲を超えてタイムスリップすると世界が崩壊すると説明していましたが、これは恐らくロバートソンから仕組まれた嘘です。
何故ジョンがこの範囲を超えてタイムスリップしてはいけないのかと言うと、それはジェーンが実際に普通に生まれ生きていた時代だからです。
ジョンは過去、未来と全く繋がりのない存在であるから意味があるわけです。よって、ジェーンが普通に生きていた時代で何かを行ってしまうと、自分の存在を消してしまう事態に発展する恐れがあるからです。
まあ・・・これを崩壊と比喩したのであれば嘘ではないかもしれませんね・・・

一生懸命考えた結果、こんな感じの考察に行き着きました。
作中でもフィズル・ボマーとなったジョンが「どうせ俺らは操り人形だ。ロバートソンの意のままさ。奴が倒したドミノをただ眺めるだけ」なんて言っていたりしますし、当のロバートソン本人も「局の煩わしい締め付けが無ければ、成果が増しうるのも事実」と言ってますし、案外当たらずとも遠からずの予想なんじゃないかな~なんて思ってます。
とは言え、実際タイムスリップをしたことがあるわけではないので、過去と未来に繋がりが無ければ本当にタイムスリップして何をやってもいいのか、何度もループを繰り返すことで収束解が得られたりするのか、怪しい所ではありますが、そこは・・・納得できるか、納得できないかは貴方次第ってことで!

何か久しぶりの長文となってしまいましたね。
結構頑張ったのですが、納得してもらえるかなぁ・・・
以上です!

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プリデスティネーションを観た感想と評価:映画考察」への7件のフィードバック

  1. 三田皓司

    僕は、半世紀前に読んだ原作が大好きで、映画を観ました。原作をいかして映画化してくれたことに感謝しています。

    返信
    1. 麦茶

      この映画を観終わって抱いた感想がジェーンorジョンが気の毒で仕方ないというものと、もう一つが、じゃあジェーンorジョンは一体誰なの?何なの?でしたの人の在り方自体がパラドックスですからね。しかし考察を読ませていただいた結果、なるほどロバートソンの干渉があれば不可能ではないのだなと納得できました。どうやっても自分一人の行動でジェーンorジョンが自分自信を時間の流れから切り離すことは不可能ですからね。

      返信
  2. マサらっきょ

    伊達あずささん、栁澤蘭丸さん、初めまして
    最近ようやくプリディスティネーションをレンタルで鑑賞し、
    その世界観や設定考察に興味を持ちこちらに辿り着きました。

    考察を読ませていただき、一度鑑賞しただけでは謎だらけだった部分がほぼ解決され、大変感謝しております。
    まことに素晴らしい考察だと思います。

    と同時に、いまだに考えてしまう部分がいくつかあります。
    まずはロバートソンとジェーンの出会いについてです。

    もしジェーンが普通に生まれた年代が、1981年を基準にして53年前か後だとしたら、例えば、ジェーンは1928年以前か2034年以降の生まれかと思いますが、ロバートソンはジェーンをどうやって探し当てたのでしょうか?
    ロバートソンが任務でタイムスリップを繰り返す中で全くの偶然によってジェーンのような両性具有の人間に出会ったのでしょうか?
    そしてロバートソンは彼女を誘拐し、都合のいい時代の時の流れに放り込んだ・・・という事なんでしょうか。

    私がちょっと思ったのは、両者の最初の出会いはクリーブランド擁護園という可能性は無いのかな?という事です。
    記事の中でもおっしゃられていたように、クリーブランド擁護園は組織の息のかかった施設であり、身寄りがなく世間との繋がりが希薄な子供たちは、組織のエージェントとして育て上げるのに適切だというのは間違いがないと思われます。読んだ時は感服いたしました。

    ジェーンは何らかの理由で擁護園に来てそこで育ち、そしていつも通りの組織のスカウトの過程でロバートソンはジェーンの身体能力や知性に目を付け、当初は純粋にジェーンをスカウトしたという可能性はないでしょうか? その後の身体検査によって初めてジェーンの身体的特徴に気付き、記事の中で書かれているような「世の中と繋がりがなく生と死を自己完結させられる人間」というものを閃いたのではないか…。

    という解釈もわずかながら有り得るのではと思いました(;^^)

    考えれば考えるほど実は大変に恐ろしい内容の映画だという事に気付きます。
    組織の都合によって、普通に生まれ普通に育ち当たり前の人生を送れたかもしれない人間を、世の中から時の流れから家族から完全に切り離した存在にする事が出来る。
    考えれば考えるほどジェーンが不憫に思えてなりません。

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