野鳥「おしどり」の夫婦は付き合いが短い…:知られざる生態

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栁澤です。

「おしどり夫婦」っていう言葉聞いたことありますか?「鴛鴦(おしどり)」という水鳥がいるんですが、このおしどりはいつも夫婦で行動しているので、仲睦まじい夫婦のことをおしどり夫婦と言うようになったのが言葉の由来です。

おしどりはオスが派手でメスは控えめな柄なので、まぁ男友達とか女子会とかじゃないねあの2羽は…ということが素人目に一目で分かる鳥なので、夫婦いつも一緒だねぇっていう感想を持たれやすかったんでしょう。

夫婦の理想の形と思われますよね、仲睦まじい夫婦ですからね!!

でも人間に鳥の個体の区別はついていませんでした…。

実はおしどりは、「ひと夏のアバンチュール」ならぬ、「ひと春のアバンチュール」で一緒にいるんですよ!!
いつもいつもカップルで湖など泳いでいるおしどりですが、彼らは、知り合ったばっかりの付き合いたてホヤホヤのラブラブ期なんです。そりゃーいつでも一緒に居たいと思いますよね、そんな新しい彼氏彼女は!!!!!?
何年も連れ添った人間の熟年夫婦を「おしどり夫婦」と呼ぶのは実は全然的を射ていなかったわけですね。それよりも、まぁ当てはまりそうなのは会うたびに彼氏彼女が変わってて、友達と遊んでいる間も彼氏彼女と延々LINEしてるほど離れがたい(人間だと精神的に、が精一杯…)人に対して「お前らっておしどり夫婦だな」って言うのが正しいのかも…今更、言葉の意味を変えろったって無理な話ですけどw

というわけで、おしどりは毎年、繁殖期の度に相手が違うんす。でももっと衝撃な(?)オシドリの生き方の事実があります…

おしどりは、いつも一緒にいるというイメージが強いから「おしどり夫婦」なんていう言葉が生まれたと申し上げましたが、実は一緒にいるのは「メスが卵を産むまで」なのです!!!
オスは、メスが卵を産むまではその派手な容姿を利用して、メスを守ろうと天敵が来たときは囮になったり献身的なのですが、メスが卵を温め始めると去っていきます…。
子育ても、一緒にはしないんです!!!
一緒にいるのはめっちゃ短い期間なんです…
ガーン!すごい…ものすごい悪い男の鑑みたいな鳥!?

オスは繁殖期が終わると派手な羽がなくなって、地味な別の鳥のようになってしまいます。
メスは元々地味なので、単体だと多分パッと見おしどりとは分からず、冬に派手派手スタイルのオスと一緒にいるところばかりが目立ちます。
だからオスが去って地味地味になった時に、別々に過ごしている状態は全然知られていなかったというわけです。
繁殖が可能な限り、なるべく色んな遺伝子を掛け合わせてなるべく良い子孫が残るようにするという合理的なシステムですが、おしどり夫婦っていう言葉を作ってしまった日本人的にはちょっとびっくりですよね!

野鳥「おしどり」の夫婦は付き合いが短い…:知られざる生態_挿絵1

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