実はシングルファザー(?)、イザナギ

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こんにちは、栁澤です。
日本神話には「三貴子(三貴神)」という3柱の神様がいます。有名な、天照大神(アマテラスオオミカミ)、月夜見尊月読命(ツクヨミ)、建素戔嗚尊速(スサノオ)のことです。この3柱は姉弟と言われていますが…じゃあ同じお母さんから生まれたのか?というと、実は違いまして、同じお父さんから生まれました。そのお父さんの名前はイザナギ。日本列島、神々を妻のイザナミと一緒に生んだ男の神様です。なのになぜ、三貴子は、イザナギの子としか言われないんでしょうか…。もしかしてゼウスみたいに浮気をしてできた子だからお母さんの名前が伝わっていない…!?ってことはなくて、

イザナギ、イザナミ夫婦は土地やら神様やら色々生みましたが、火の神様である火之迦具土神(カグツチ)を生んだ際、産道を火傷して死んでしまいます。火の神様で火傷って、ちょっとリアル。怒ったイザナギは、生まれたカグツチをトツカの剣(ヤマタノオロチ退治にも使われた剣)で殺しちゃいます。カグツチ何も悪いことしてないのに、お父さんひどい!?
それはともかくイザナミ女神は、黄泉の国(あの世)へと行ってしまいました。でもイザナギは諦められず、イザナミに会いにゆきます。ここらへん有名ですね。全く似たような話がギリシャにも伝わっていますが…(オルフェウスとエウリュディケ)。黄泉の国からの帰り道にイザナミを見たイザナギは、イザナミが変わり果てた姿になっているのを知ってしまって、驚いて逃げ帰ります(イザナミを置いて…汗)。そのあと、自らを清めようと禊をした際に生まれたのが、三貴子だったんです!!

左目を洗った時に生まれたのがアマテラス。右目を洗った時に生まれたのがツクヨミ。鼻を洗った時に生まれたのがスサノヲです。出生にイザナミ様関係なかった。実はイザナギはシングルファーザーだったのです。当然イザナミと一緒に生んだように思われていますが、実は違ってたんですね。意外です。(古事記発信だと。日本書紀ではイザナミも誕生に関わっています)

アマテラスは今では女神という認識が浸透していますが、男神説もあります。ただ、スサノヲが「姉」と呼んでいる記述があることや、機織りなど女性の仕事をこなしていたことから女神説が優勢です。ツクヨミは古事記に性別に関する記載はありません。が、後世では男の神様であるという認識が一般的だそうです。スサノオは、お嫁さんを貰ってますし、男神です。太陽の神様は姉、月の神様は弟という場合が結構ありますね、なんででしょう。ギリシャ神話ではお月様は、女神アルテミスですが。北欧、ネイティブアメリカン、台湾などでは太陽神=姉、月の神=弟みたいです。スサノオは海の神様ですので、ポセイドン(ギリシャ神話。男神)と同じですね。

ちなみにどうしてイザナギがひとりで生んだこの3柱が「最も貴い」3柱とされかというと、イザナギがそう決めたから、らしいです。……イザナミの立場!!!

…栁澤でした!

実はシングルファザー(?)、イザナギ_挿絵1

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